人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

2011-11-29から1日間の記事一覧

小野十三郎『葦の地方』ほか

プロレタリア文学運動は日本では小説よりも詩が先行したという事情もあり、アナーキズムとコミュニズムにともに立脚する詩人も多い。大阪の詩人・小野十三郎(1903-1996)もそのひとりで、第一詩集「半分開いた窓」1926のダダイズムから第二詩集「古き世界の上…

立原道造『はじめてのものに』

立原道造は、現代詩の人気詩人のなかでも、私見ではもっとも評価の難しいひとりになる。立原のファンがその魅力とするところを、反対者にはそれこそが批判の核心に挙げるからだ。そして支持者も反対者も同一の点で見逃す面がある。つまり立原を読もうとすれ…