先立って『動物の受難』をご紹介した北海道生まれの詩人・岩田宏(1932-)は言葉の手品師ともいえる人で、端正な翻訳を手掛ける一方、詩作では発想も表現も自由奔放を極めることもできた。『動物の受難』では形式化によるグロテスクなユーモアを醸し出していた…
日本のダダイストとして知られる辻潤(つじ・じゅん/1884-1944・浅草生れ)には思い入れが強すぎ、書く前から気が乗らない。 いま辻潤に興味を持つわずかな人は、 (1)妻・伊藤野枝がアナーキスト・大杉栄の元へ走った事件か(1916年。瀬戸内晴美が「美は乱調に…
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