人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

削除された男

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ビーチ・ボーイズのメンバーをひとりも言えなくてもローリング・ストーンズなら少なくともミック・ジャガーというセレブがいる。人気絶頂期のマイケル・ジャクソンとデュオで大ヒットも出したのだ(「ステイト・オブ・ショック」。もっともマイケルはポール・マッカートニーとのデュオで「セイ・セイ・セイ」の大ヒットも出したから当時はマイケルがいちばん偉かったことになる。そうか?)

時は流れ、マイケルは故人だがストーンズは夭逝したブライアン・ジョーンズを除き、元メンバーも含めいまだに健在なのは頼もしい。ミックなど70近いというのにステージではノン・ストップで躍り続け、ツアー先のホテルでは窓に遮光シートを貼るほど体調管理を徹底しているそうだ。

筆者は映画の仕事に携わった時に往年のアクション・スターS氏の企画会議でカンヅメにされたことがあるが(以後、妻の猛反対で映画の仕事は禁止)、氏の肉体が不自然に鍛えられたもので、実際的なものというよりボディービルダー的、サイボーグ的だったのを思い出す。ミックのこうした傾向は、ストーンズが実質上解散しソロ・アクトとして活動した80年代後半に始まったように思う。

さて、まずは下の画像から。雑誌「レコードコレクターズ」増刊「ザ・ローリング・ストーンズCDガイド2006」(06年3月刊)で、前年の新作「ア・ビガー・バン」に連動した世界ツアー/来日公演に併せ刊行されたもの。この表紙写真はアルバム「女たち」1978からのシングル「リスペクタブル」のプロモ・ヴィデオからのスチールで、来日直前のレア・トラック集「レアリティーズ1971-2003」(06年1月・画像上)のジャケットにも使用された。

下のオリジナル写真は中央=ミック・ジャガーから時計回りにロン・ウッドチャーリー・ワッツビル・ワイマンキース・リチャーズの5人が並ぶ。
ストーンズのメンバー・チェンジはシンプルで、セカンド・ギタリストがブライアン→ミック・テイラー→ロン。勤続30年のビルも94年に脱退しダリル・ジョーンズがサポート・ベーシストに登用される。元マイルス・デイヴィス、さらにスティングのバンドというエリート中のエリート・ベーシストになる。

そしてビル・ワイマンの存在は削除されてしまった(画像上)。画像下の表紙は「そりゃないよ」という意味に違いない。