人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

(19)1968年のR&Bブーム

イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

イメージ 4

いやあ探した探した96年発売のズー・ニー・ヴーのCD。一応CDはジャンル別に分けているつもりだが滅多に聴かない盤となるとすぐには見つからない。画像はネット通販からもってきたがプレミア価格7800円!ぼくは定価1800円を割り引きセールとポイント割り引きの併用で1300円で買ったのだ(と挟んであったレシートで知った)。無事見つかるとプレミア価格がふふ、と思える。間違って売ってしまってなくて良かった。

さて、1968年は英米の流行から日本でも洋楽はロックからリズム&ブルースだ、ということになり、日本ではロック=エレキ・GSだったからそれまでならGS扱いの新人グループがリズム&ブルースとして売り出される、という現象が起きた。ゴールデン・カップスは宣伝にGSという文句を一切使わせず、R&Bまたはブルース・ロック、ニュー・ロックで通した。
掲載アルバムもそうで、
○デ・スーナーズ「リズム・アンド・ブルース天国」1968.7(画像1)
○ボルテイジ「R&Bビッグヒット」1968.8(画像2)
○「ズー・ニー・ヴーの世界/R&Bベスト・ヒット」1968.10(画像3)
○ザ・バーンズ「R&B・イン・東京」1969.2(画像4)
*
とタイトルまでリズム&ブルース、R&Bを押し出している。もちろん近年のR&Bではなくアレサ・フランクリンオーティス・レディング、スタックスやモータウンの時代のソウル・ミュージックになる。
ただし純粋にソウルだけをレパートリーにしていたのはボルテイジだけで、ズー・ニー・ヴーもセカンド以降はソウル以外のポップス、日本語オリジナルをやるようになった。『白い珊瑚礁』はブーム末期のGSヒットとして有名。
とにかく歌唱力がないとソウルのカヴァーはできないので、ボルテイジもヴーもヴォーカルは本格的に黒かった。一方バンド・サウンドは正反対で、洗練された演奏にホーン・セクションつきのヴーに対してボルテイジは予算がないのかライヴ・サウンドへのこだわりかホーンはファズ・ギターとオルガンで代用、ガレージR&BとでもいうGSならではの仕上がりになった。

スーナーズは加山雄三が香港でスカウトしてきたフィリピン人バンド。バーンズもディスコの箱バン。レパートリーはロックとソウル半々だがジミ・ヘンドリックスが多い。ジミも黒人には違いない。