みんなテレビ放映かYouTubeだが、この週も結構見た。この他にも「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」「同:破」「東京流れ者」「殺しの烙印」「20世紀少年2」(先週に続き)も見たが、それは改めてご紹介しよう。
10/14●マジカル・ミステリー・ツアー(英67)-三夜連続ロック映画特集の第一夜。このアホ映画と「ゲット・バック」はビートルズの汚点だが、世にある以上は仕方あるまい。
10/15●マインドハンター(米04)-レニー・ハーリン監督作品。孤島で演習中のFBI心理捜査員教習生が一人ずつ殺される。この中に犯人が?というクリスティ「そして誰もいなくなった」の現代版で、今や低予算インディ映画の監督ながらさすがの出来栄えだった。まるで期待してなかった分なおさら。
同日●ドント・ルック・バック(米65)-先に予告した記事では「ノー・ディレクション・ホーム」と勘違いしていた。こっちはまだフォークのディラン。それに気づくと拍子抜け。もちろん素晴らしいのだが。
10/16●マックス・ペイン(米08)-妻子を殺された刑事の復讐劇。その裏には軍事用ドラッグの開発をめぐる陰謀があった…とゲーム原作の詰まらない話なのだが全米No.1ヒットだそうだ。映像作りは日本のホラー映画の逆(悪)影響を感じさせる。
同日●ギミー・シェルター(英69)-ローリング・ストーンズ1969年の全米ツアー。観客がガードマンに殺害されたオルタモント公演の映像も含む。ミック・ジャガーがヒッピーに撲られて茫然とするシーンなど殺伐としたアメリカ60年代末期の精神状況が見える。
10/17●ターミナル・ベロシティ(米94)-チャーリー・シーンとナスターシャ・キンスキーがまだハリウッド大作の主役を張れた頃の逸品。スパイの偽装死をめぐるスカイ・アクションで、これは快作でしょう。
10/18●地下鉄(メトロ)に乗って(原作=浅田次郎・06)-中年男が兄の自殺した昭和39年・不和な父の出征と戦後の世相を愛人と共々何度もタイムトリップする。あまりのご都合主義にあの怪作「飛ぶ夢をしばらく見ない」91を思い出した。こういうタイムトリップ&ロマンス/ノスタルジック・ファンタジーものはアメリカ作家ジャック・フィニーが元祖だが、フィニーの短編小説が太陽の匂いのする干したての布団なら、この映画は使い込んだ濡れ雑巾みたいに臭う。