人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

入院顛末記〈1〉

 5年間で通算5回・合計10か月入院したが、昨年8月は盲腸炎なので精神入院は4回、うち1回は一時的な酒びたりで行かされたアルコール依存症学習入院だった。結局、予備軍のさらに手前だと判った。依存症になると常に酩酊しないではおれず、朝から晩まで途切れず飲酒が続く。意識障害や思わぬ事故も起こすようになり、家庭崩壊や失職に到る。入院手続きの受診では経歴で依存症と判定されたが、本物の依存症の人は待合室でも清涼飲料水のペットボトルに詰め替えた焼酎を舐めているのだ。

 学習入院(2010年3月~6月)を終え、思いもよらなかったがずっと同じテーブルで親しかった隣町の女性がほとんど毎日訪ねてくるようになり、男女の関係になるのに時間はかからなかった。彼女には家庭があるが、3年前の中絶手術が今でもつらいのにご主人は覚えてもいない、自分には優しいが小学生の娘たちには「死ね!」と怒鳴りつけ、酔って乱暴なセックスをする…それで中絶以来徐々に鬱になり、もともと強かったお酒を朝から飲むようになった(彼女は病院の発表ではこれらをすべて「ある事情で」で済ませていた。でも打ち明ける相手が欲しかったのだ)。

 さすがにほぼ毎日だとご主人には1か月でバレて、もう会わないと言質を取られた。子供の夏休みが明けたら、と彼女には言われた。9月になりメールが来た。終ったことです、この先もありません。
 10月半ばに病院から患者同窓会の知らせが来た。出ないから安心してどうぞ、とメールした。彼女から意外な返信が来た。主治医に私達のことを話して病院中に言いふらさせたのはあなたじゃないの?(こちらは地元のクリニック通院に戻ったが、彼女は鬱の時からこの病院だった)。
 とんでもない、病院に知らせるなどしない。だいたいぼくはきみの主治医が誰かも知らない。そうメールを返すと、「誤解が解け、私はあなたへの愛でどうにかなってしまいそうです」

 彼女には「あなたからのメールを読むと、子宮が疼く」と言われた。いつも彼女は始める前から内股まで液体が溢れ出していて、セックスでオーガズムを感じた経験がなかったというのに30分間で後背位で3回、正常位で2回達した。まるでゴルゴ13のような気分になった。これで撃ち殺せば完璧だ。

 そして病状は再び悪化し、2010年12月1日に緊急入院になった。それは次回で。