人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

(47c)ジミー・スミス(org)

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Jimmy Smith(1925-2005,organ)。
さて前回の続き。
A Date With Jimmy Smith Vol.2(1548)57.2.11,13(画像1)
(Vol.1は前回掲載)
だが、この録音に招集されたブルーノート・オールスターズの内訳はドナルド・バード(トランペット)、ルー・ドナルドソン(アルトサックス)、ハンク・モブレー(テナーサックス)、アート・ブレイキー(ドラムス)。これだけの面子を、デビュー満一年のスミスが仕切っているのがすごい。仕切らせたブルーノートもすごい。
これだけ揃ってソロも回すと演奏も長くなり、どちらも3曲(Vol.1はA面2曲B面1曲、Vol.2はその逆)しかない。曲の配分はどちらもスタンダード2曲、ブルース1曲で悪かろうはずはないのだが、船頭多くしてのきらいもある。'Falling In Love With Love'(Vol.1),'I Let A Song Go Out My Heart'(Vol.2)など良い曲を演っているのだが。

57年2月11日~13日セッションのアルバムが続く。
Jimmy Smith At The Organ Vol.1(1551)57.2.12(画像2)
Jimmy Smith At The Organ Vol.2(1552)57.2.12,13(画像3)

この2枚もAB面2曲ずつだが初出となる12日のセッションはドナルドソン、ブレイキーにこの日だけ参加のケニー・バレル(ギター)のカルテットで、13日のセッションもいつものギタリストとドラマーとのトリオにドナルドソンのみが加わったもの(1曲のみブレイキーに交替)。本来どちらが目的だったか判らないが、結果的に豪華3管フロントつきオルガン・トリオの前作よりもこちらの方がすっきりと成功している。Vol.1ではドナルドソンが抜けたトリオで'There's A Small Hotel'を演っており、12日セッションで統一したVol.1の方がいい。チャーリー・パーカーの'Yardbird Suite'(Vol.1),'Billie's Bounce'(Vol.2)では元祖パーカー派のドナルドソンの面目躍如だがどちらも12日セッションの録音で、どうもVol.2はVol.1、および前作からの残り物っぽいのが気になる。