人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

(47f)ジミー・スミス(org)

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Jimmy Smith(1925-2005,organ)。
今回の、
The Sermon!(4011)57.8.25/58.2.25(画像1)
-は前作「ハウス・パーティー」と同じ57年8月、58年2月のオールスター・セッションの姉妹編。ゲスト・メンバーは57年がリー・モーガン(トランペット)、カーティス・フラー(トロンボーン)、ジョージ・コールマン(アルトサックス)、ケニー・バレル(ギター)、アート・ブレイキー(ドラムス)。58年がモーガンルー・ドナルドソン(アルトサックス)、ティナ・ブルックス(テナーサックス)、バレル、ブレイキー。曲によって編成を変え、レギュラー・トリオのエディ・マクファデン(ギター)、ドナルド・ベイリー(ドラムス)に交替する。
「ハウス・パーティー」はパーカー曲とブルース、スタンダード2曲の全4曲だったが、「ザ・サーモン!」はA面にタイトル曲20分、B面にマイナー・ブルース16分とスタンダード'Flamingo'8分というお腹いっぱいの構成になっている。前回この2作をスミスのアルバムでもっともハード・バップらしいと書いたが、この奔放さはビ・バップ的というべきかもしれない。演奏のテンションも高い。

続く2作、
Crazy Baby(4030)60.1.4(画像2)
Home Cookin'(4050)58.7.17/59.5.24,6.16(画像3)
-でスミスは自然にオルガン・トリオによるソウル・ジャズのスタイルを確立した(公式アルバム16、17作目になる)。録音年とレコード番号が前後するのは会心作「クレイジー・ベイビー」の完成後に先に録音された「ホーム・クッキン」の発売が決定したということだろう。
録音順では「ホーム~」はギターが名手ケニー・バレルで、バレルのオリジナル'Suger Hill','Come On Baby'やR&B曲'See See Rider',レイ・チャールズの'I Got A Woman'など選曲もいい。4曲に無名テナーのパーシー・フランスが加わるが謙虚な存在感がいい。
だが「クレイジー~」はさらに快作で、ギターは無名の人なのでスミスが前面に出る。全曲いい。冒頭の『ジョニーが凱旋する時』'When Johnny Comes Marching Home'のファンキーさがスミスだ。