人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

「生活保護」で「精神病」であること

まず生活扶助基準の削減について。
生活扶助を10%下げるということは、現在働いている人たちの賃金が以前よりも平均10%低下している、ということが根拠でなければならないだろう。生活扶助が実際に10%引き下げられれば、労働基準で定められる最低賃金もさらに最大10%引き下げられることが考えられる。生活扶助の引き下げに賛成している人たちは、それが結局自分たちにも及んでくることまで考えないのだ。
さすがにパチスロはちょっとまずいが(ぼくは一度もパチンコをやったことがないので訪問看護のアベさんに訊いてみた。アベさんは一度だけパチスロをやったことがあるそうで、「5分で5千円ですね」と教えられて仰天した)ぼくの食費は1日300円だ。これ以上減らすには、1日2食にするしかない。

アベさんはぼくの掛かりつけクリニックにも信頼があるので、病状が不安定な時にはアベさんを通してクリニックに話をつける、という裏技もある。ぼくの主治医の先生はギリギリまで入院させない方針だが、アベさんは病状悪化の前に休息入院するのもいい、という考え方だ。
アベさんは初対面の時、
「医療者と患者という前に人間同士として接しましょう」
と話を切り出した。今でもアベさんはそういう姿勢で接してくれている。
ちなみにアベさんはぼくより15歳年下だ。本当に立派な人だと思う。

ぼくが仕事でインタビューした人は1000人を越える。そんな仕事をしていたからこんな病気になったのか、もともとこんな病気になる資質があったからあんな仕事ができたのだろうか。
福祉課については、担当者次第でまったく理解が異なる。今回は初対面だったし事務的なのも仕方ないかな-と思う。一昨年までの担当者のHさんのように生活保護の事由が精神疾患であることに理解がある福祉職員の方が珍しいのだ。

新任の福祉課担当者には、ぼくの病気には安静状態が必要なことをあまり理解してもらえなかった。精神疾患の人間が健常者と同じ受給額で生活する困難も。
8月からの削減も翌日(!)通知が来たので、面談の際には知らされなかった。これはあまりに無責任ではないかと思う。

ともあれ、今後は入院しないように気をつけなければ-と思っている。理解がない担当者ならなおさらのことだ。このまま安静を保てばなんとかなるだろう。