続・牛丼とラーメン(3)


たぶんこの牛丼とラーメンは貧しい自炊生活にも慣れて、光熱費がかさみ、娘たちへのクリスマスプレゼントやお年玉の出費もひかえた冬に向けて、最後のぜいたくをしたのだと思う。牛丼やラーメンの一杯は自炊の一日分の食費で、それと光熱費を始めとする公共料金(病人には携帯電話は必需品なので、新聞購読は諦めた)で生活保護の扶助支給は毎月使い切る。娘たちへのプレゼントがある月は食費を思いきり圧縮することになる。余分な支出など許されない。生活保護の扶助受給生活などそういうものだ。
障害等級に応じて障害者加算があるのはもっともなことで、障害によって日常生活に支障があり支出がかさむからぼくも外出先で具合を悪くしてタクシーを使ったり、自炊などとうてい無理で毎食を外食やお弁当で乗りきったりしていた。多少は余裕があるから娘たちへのプレゼントや、安い古本・中古CDの購入などの臨時出費もなんとかなった。障害者加算を受けていた頃は新聞だって購読していたのだ。
ぼくは現在障害者手帳の更新(隔年になる)の申請中だが、本心をいうと障害者加算の受給等級に戻ってくれるとありがたい。現在の受給金額は健常者と同じ支給額で、壊れたガスコンロや録画デッキを買い直すこともできない。一日の食費は平均三百円で、そんな自炊生活をもう二年間続けている。よく食欲不振や栄養失調にならずにいるものだ。
娘たちへのプレゼントや送金をしなければ多少は楽にはなる。が、それすらやめたらぼくはぼくではなくなる。なんの感謝もされず、受け取った知らせすらなくても、最初からなんの見返りも求めていないのだからかまわない。父親が別れた娘たちに贈れるものは無償の愛しかない。ぼくはきれいごとのために生きているのだから、それを貫く。