人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

JAPAN〈ザ・ヴェリー・ベスト・オブ・JAPAN〉

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現在のところワールドワイド・リリースのJAPANの最新ベスト・アルバムは、後期JAPANの所属したヴァージン・レーベルの配給元である本国イギリスのEMIレコード社直々に編集された「ザ・ヴェリー・ベスト・オブ・JAPAN」になる。収録曲は全15曲(正確には彼らの本国での最大ヒット、『ゴウスツ』がシングル・ヴァージョンとアルバム・ヴァージョンの両方を収めるため14曲・15テイク)、うち5曲がアリオラ・ハンザ時代だがすべて「クワイエット・ライフ」以降のシングル曲ばかりで初期2枚の時期のアルバム曲・シングルカット曲は含まない。日本では彼らはデビュー当初から大人気バンドでビッグ・イン・ジャパンと揶揄されていたわけで、これは70年代洋楽(死語ですかね)少女必携の音楽雑誌ミュージック・ライフ(故)が日本独自のアイドルに発掘したクイーン、チープ・トリックに次ぐ日本先行人気をいまだにバンド自身も本国のレコード会社もなかったことにしたがっているのを示す。ミュージック・ライフ誌はJAPANが本国でも成功し始めるとガールを大々的にプッシュしたが、広告すらろくにされなかったアイアン・メイデンにまず負けて、さらに看板ギタリストをライヴァルのデフ・レパードに持っていかれて消滅した。ミュージック・ライフ誌の目のつけどころは鋭く、クイーン、チープ・トリック、JAPANはどれも本物だったことは歴史が証明した。だが91年の一時的再結成ではレイン・トゥリー・クロウという別バンド名義で押し通したくらい本人たちはJAPANという過去を嫌っているらしい。そんな彼らもしぶしぶ認める選曲がこれだ。

〈ザ・ヴェリー・ベスト・オブ・JAPAN〉2006年
*1.ゴウスツ
*2.セカンド・ザット・エモーション
*3.クワイエット・ライフ
4.孤独な影
*5.ジ・アート・オブ・パーティー
6.ヴィジョンズ・オブ・チャイナ
#7.アイランズ・イン・アフリカ
*8.ヨーロピアン・サン
9.カントニーズ・ボーイ
#10.ライフ・イン・トウキョウ
11.ナイトポーター
12.メソッズ・オブ・ダンス
*13.オール・トゥモロウズ・パーティー
14.カントン(ライヴ)
15.ゴウスツ
(*=シングル・ヴァージョン/#=リミックス/無印=アルバム・ヴァージョン)