人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

エリック・ドルフィー(as,bcl,fl)「ファー・クライ」

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[Eric Dolphy Quintet-Mrs.Parker Of K.C.]60.12.21
http://m.youtube.com/watch?v=MUDxI8k54VQ

60年12月20日~21日のドルフィーは大忙しだった。20日ジョン・ルイス「ジャズ・アブストラクションズ」(アトランティック)の録音でオーネット・コールマンと共演し、21日は午前8時~午後12時半はオーネットの「フリー・ジャズ」(アトランティック)に参加、同日午後ニュージャージーのヴァン・ゲルダー・スタジオでドルフィー自身の第三作「ファー・クライ」を録音する。なんで郊外まで遠征したかというとスタジオ代と録音代が安かったしドルフィーのアルバムはインディーズのプレスティッジ制作だった。
一曲目はバス・クラリネットのブルース曲で、二曲目はフルート曲になる。夭逝の大器ブッカー・リトルのトランペットもバンド全体も素晴らしい。
[Ode To Charlie Parker]same
http://m.youtube.com/watch?v=e_P9sljKSdQ

冒頭の2曲はチャーリー・パーカーを偲んだ曲だったが、このアルバムはビリー・ホリディを偲んだ作品でもある。マル・ウォルドロン『レフト・アローン』のフルート演奏はテレビ出演映像を掲載したい。
[Left Alone]61.9.5,TV
http://m.youtube.com/watch?v=WJjH3kHQP-w

ようやくアルトサックスで本領が聴ける。ビリーのレパートリーだが、なんと無伴奏ソロ演奏。
[Tenderly]60.12.21
http://m.youtube.com/watch?v=PTCLwZv1W44

前曲の緊張感を解きほぐすようにアルバムの最終曲はリトルの抜けたカルテットで、ドリス・デイ48年の大ヒット曲をバスクラでのびのびと演っている。このアルバムは名作です。
[It's Magic]same
http://m.youtube.com/watch?v=QxKVa8kTYPI