人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

ヤキトリ屋こーちゃんの最期

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昨日は久しぶりにヤキトリ屋こーちゃんと、その向かいにある中華正興軒の前を通りかかる偶然に恵まれて記事を載せた。その時撮った昨日のこーちゃんの写真が画像2.なのだが、看板がなくなっているのに気をとられ、シャッターの文字が消されかけているのに気がつかなかったのだ。どうせ自然に剥げるがままにしているだけだろうと、気にもとめなかった。
今日もその道を通る用事があって店の前にさしかかってみると、開店時間でもないのにシャッターが開いている。その上、これまで木の格子にべたべた貼りつけてあった手書きのメニューがすべて剥がされて、格子が骨だけになっている。画像1.をご覧ください。
店の中からはバリバリとなにか解体している音と、男二人の話し声が聞こえる。そのどちらかがこーちゃんのじいさんなのかはわからない。足掛け八年今の住まいに住んでいるが、その間二回しかこのヤキトリ屋には入ったことがないし、こーちゃんのじいさんの話し声だとしても姿が見えないのでは声だけで判別はできない。たぶん地所は本人所有だし、建物もプレファブ小屋みたいなものなので、急いで撤去しておくべきものは電化製品と火器くらいかもしれない。さすがに火気を起こすものは放置しておくとまずいだろう。

ひるがえって向かいの中華正興軒を見ると、こーちゃんに気をとられている間に男が一人入って行って、携帯を構えている間に女が一人出てきた。どちらも30年輩で、普通に食堂に入ったり出てきたりしている様子だった。つまり初めて入った客のような素振りは見えなかった。常連さんということだ。
これまで正興軒に客が出入りしている姿など見たことがなかったのに、こーちゃんが店じまいをしていると気づいた矢先に立て続けにお客さんの姿が見え隠れする。このタイミングもなにか怪しくはないだろうか?そう思いながら画像3.を撮ると、また男性客が入っていき、女性客が出てきた。この地域はビジネス街でもなんでもないから、こうしてなぜだかお一人様ばかりの客ばかりが出入りしているのはよくわからない。
しかしこういう、男女の単独客ばかりが出入りしている店は以前に取材経験あるぞ、と思い出した。池袋の秘密交際クラブだった。まさか、いくらなんでもこうも白昼堂々と。それが実の商売としてもだ。これは実在の店ではなく文面はすべて架空です、と断らねばならないではないか。