人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

ハヤシライス!

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 単に『ハヤシライス』でも良かったのだがそれでは寂しい。だが気の利いたことも思い浮かばない。そういう時は「!」か「?」か「……」を用いるとよろしい、というのが『ゴルゴ13』を読むとわかる。登場人物の台詞がことごとく「!」や「?」や「……」止めなのだ。これは掲載誌が『ビッグコミック』で版元の小学館が児童学習出版社のためコミック作品の吹き出しにも句読点つきをルールとしているので、「奴が現れました。」「ゴルゴ13か。」では気が抜けてしまう。まだ「。」が入らない方がいい。そこで!や!?、もしくは……をつければ「。」を避けられる。そういう工夫らしい。それに演出効果も得られる。「ゴルゴ13か!」と「ゴルゴ13か!?」と「ゴルゴ13か?」ではニュアンスの違いがはっきりあるし、「ゴルゴ13か……」ではもの思いに耽ってしまう。
 ハヤシライスの話にまっすぐには進まなかったが、お一人様一食分自炊で作りやすいのはカレーよりハヤシの方だろう。この場合カレーもハヤシもいわゆる和風のあれであって、本格的なインドカレーやハッシュドビーフシチューを指すのではない。
 で、和風カレーでは肉は好きずき、何なら竹輪や魚肉ソーセージでもいい。しかし野菜は玉ねぎ、ニンジン、じゃがいもは三点セットで欠かせない。それがハヤシでは玉ねぎだけで基本は十分ということになっている。ただし牛肉か豚肉の薄切りは不可欠だろう。鶏肉ではパサパサしてしまうのは想像に難くない。薄切り肉というと他にマトンがあるが、試したことがない。案外合うかもしれない。
 薄切り玉ねぎと薄切り肉を(栄養価ならポークがいちばん良いと思う。豚コマは安価だし)玉ねぎが茶色くなるまで炒めあわせ(数分とかからない)、一人前ならフライパンでそのまま煮込んで、肉が柔らかくなる程度になったら一人前のルー(顆粒のものとブロック状のものがあるが、そこは好みで)を加えて味が馴染むくらいとろみがでたら出来上がり。好み次第でニンジン、いんげん、きぬさや、マッシュルーム、グリーンピースなど入れてもいいし、肉なしで作ってハンバーグにかければデミグラハンバーグ丼になる。生クリームなど流すとなんとなく高級感が出る。自炊でなにもそこまでしなくてもいいと思うが。

 しかし画像のハヤシライスは単にレトルトのハヤシシチューをかけただけなのだった。コストで言えば特売のレトルトなら自炊と大差ないからだ(カレーも同様)。自炊ばかりだとたまにはレトルトでも自分の手料理ではないだけご馳走に感じるが、タイトルは「!」とするよりも、「ハヤシライス……」とした方がガッカリ感が出たかもしれない。