人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

新編☆戦場のミッフィーちゃんと仲間たち(49)

 股旅が一本道を歩いてくると道をふさいでいる一頭の馬がいました。馬の眼は鋭く、股旅と馬の間にはまたたく間に殺気が走りました。どかんときる、と股旅。お前にワシはきれんよ、と馬、なぜならワシはきーきーきるきるきれないだーら、と馬、おそれいったか。おそれいらん、と股旅、なぜならオレはおーおーおそれおそれおそれいらないだーら。
 そういう風に昔の勇者は闘ったものじゃ、とジョースターさんは言いました。なるほど、勉強になります、といつでもわかりの良い風間くん。なにそれ、ちっともわからないわよ、バカじゃない?といつでも傍若無人なネネちゃん。やれやれ、女の子はどこの国の子もおなじじゃな、男のロマンを知らん、とジョースターさんが言うのは、同じ話をチャーリー・ブラウンたちパインクレスト小学校の子どもたちにも先にしており、チャーリーやライナスらは武士道の神秘におそれいったにもかかわらず、ルーシーやサリーからは大ブーイングをくらったからです。マーシーだけは日ごろからスヌーピー流のヒロイズムの理解者ですから黙って真剣に聴いていましたが、理解できたかといえば心もとない話としか言えません。
 ジョースターさんは何やっているんだい、とポルナレフはカウンター席で足もとのイギーにビーフジャーキーをやりながら(前もって塩抜きを頼んでおいたのです)こぼしましたが、ジョースターさんの行動にも意味があるのだ、とアヴドゥルが説明しました。無防備かつ無垢で中立的な子どもほど自分たちでは知らないうちに重要な秘密に立ち会っているものなのだ。それに耳を貸すのが東洋の知恵というものだ。そういうものかねえ、とポルナレフは、そういやおれたちのチームは東洋人の方が多いんだな、と今さらながら気づきました。おれやジョースターさんだって家系をさかのぼれば純血種とは限らないかもしれねえし、本当に純血種なのはイギーだけ、ってことか。
 お客さんたち、料理できましたからテーブルでどうぞ、とうながされて、ジョータローたちはテーブルに移りました。人数分のピザ、ブイヤベース、パエリアがテーブルに並びました。イギーの分を追加注文せねばならないですね、と花京院。どうしてだい?犬や猫はシーフードを食べると腰が抜ける、と日本の言い伝えにあるんです。だって猫は魚が好物じゃないのかい?そうともいう、としんのすけが突然ポルナレフの膝の間から現れました。またお前か。