人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

偽ムーミン谷のレストラン・改(22)

 ムーミン谷経済学講座。
 インフラ(英語: infrastructure)とは「下から支える」「下部構造」を指す観念語で、国民福祉の向上と国民経済の発展に必要な公共施設を指します。公共福祉施設であり、民間事業として成立しにくいために中央政府や公共機関が確保建設・管理を行う経済成長のための基盤となります。主に公共事業で整備され、社会資本としての経済、生活環境の基間設備を指します。また、情報化社会の情報網整備や新規分野の法律整備などの意味でも使用されます。
 インフラに該当する公共施設とは学校・病院・道路・港湾・工業用地・公営住宅・橋梁・鉄道路線・バス路線・上下水道・電気・ガス・電話などを指し、社会的経済基盤と社会的生産基盤とを形成するものの総称です。建造物からケーブルやパイプ類、また通信機器(サーバー等のメディア)なども該当します。
 通常インフラとは道路・河川・橋梁・鉄道から水道・ガス・電話など社会生活基盤と社会経済産業基盤とを形成するものの総称ですが、学校や病院などの公益施設も含まれ、都市計画では公園・ごみ処理施設・し尿処理施設なども社会基盤施設とします。
 メリットとしては、インフラの整備は社会資本として経済供給力に多大な好影響を及ぼします。例えば都市間高速道路の整備により交通コストが低下し、工場立地が容易になり、商圏の拡大から経済活動が活性化します。また灌漑施設を作ることで農地の生産性は飛躍的に高まります。これらの活性化の結果、当初の建設・整備コストが主に税収により回収され、公共投資として成立します。また堤防やダム建設などは災害対策の側面もあります。
 デメリットとしては、インフラは多大な維持コストがかかります。経済成長が著しければコストはその後の成長率により補われますが、経済や人口の停滞が発生するとインフラ予算の割合に占める維持コストが増大し、新設が困難になります。さらに既存のインフラを維持放棄する結果になります。
 維持コストは国家財政にとり重い固定支出のためインフラの放漫整備は財政危機を招きやすく、またインフラ整備関連産業の固定化から予算削減が困難な場合が多くあります。インフラ整備の合理性と地域が利益相反する事例(例えば、都市間を最短距離で結ぶ道路や鉄道は通過点の住民には利益がない)が多発すると住民の利害対立が起こり、インフラへの否定的世論が高まることもあります。