人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

ボビー・ハッチャーソン Bobby Hutcherson - 処女航海 Maiden Voyage (Blue Note, 1967)

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ボビー・ハッチャーソン Bobby Hutcherson - 処女航海 Maiden Voyage (Herbie Hancock) (Blue Note, 1967) : https://youtu.be/APtSyn1vT_I - 5:49
Recorded at The Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, February 8, 1966
Released by Blue Note Records LP "Happenings", BST 84231, January 1967
[ Personnel ]
Bobby Hutcherson - vibraphone, Herbie Hancock - piano, Bob Cranshaw - bass, Joe Chambers - drums

 ヴィブラフォンの精鋭だったボビー・ハッチャーソン(1941-2016)のアルバムにハンコックが全面参加して、全曲ハッチャーソンのオリジナル曲の中で1曲だけハンコックの曲のカヴァーを入れたら、この「処女航海」のカヴァーのおかげで人気アルバムになってしまったという、いかにもブルー・ノートのアルバムらしい逸話のあるアルバム。「処女航海」を演れ、というのはブルー・ノートのプロデューサー命令だったのは想像に難くなく、ハッチャーソンの曲も悪くないがアルバムの売りになるほどの曲がない、との判断だったのでしょう。2管(トランペット&テナーサックス)クインテットで演奏していたオリジナル・ヴァージョンとヴィブラフォン・カルテット演奏のこのカヴァーはピアニストが同じでもずいぶんムードの違うもので、ヴィブラフォン・カルテットの本家はMJQことモダン・ジャズ・カルテットですが、この室内楽的な楽器編成自体が持つ強みを生かせる曲として試してみたらこれはこれでうまくはまった成功例になっています。ますますCM曲っぽく聴こえないでもないですが。