人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

夜ごと太る女のために(3)

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「今回は虫垂炎での入院でした。ほぼ絶対安静、仕方なく読書(退院患者の寄贈品)で暇をやり過ごしました。少しは入院記録をつけましたが、ただのエスキス、いや、それ以下の代物です。その代わり、湿っぽくて静まりかえった病棟のメランコリーをたっぷり体感してきました。
なんだか長いのか短いのかわからないような2週間でした。ではまた」

「ありがとう、まただよ(笑)。なにしろこの足かけ5年正味4年で盆は3回(内1回はムショ)、暮正月は2回ぶちこまれてんだぜ これじゃ離婚もされるわ(離婚の方が先だけど)娘たちにも会わせてもらえないわ(これは前科がついた方が先)、病棟の窓から見える街並みは綺麗だったよ。今回は精神科病棟じゃなかったけど半年もなく同じ病院だからね(笑)。前回は入院中も退院後も女絡みで凄惨だった。今回はそういう揉め事はない。もうすぐ長女の13歳の誕生日だが、夕日を見てるともういいか、おれはプレゼントやバースディー・カードどころか、パパという存在ですらない方がいいんだな、と思った。どうせおれの長女はおれの文才も音楽の才能も受け継いでいるんだ。メランコリーにつける薬なし、たぶんそんなところまでね。じゃ、またついでの際に寄ってみてください」

「内科医院から総合病院へ拉致も同様、身一つで救急車に搬送され、入院中はブログの中断はやむを得ず(最初の週は点滴で昏睡状態、ようやく回復して携帯電話が使える頃には電池切れ。数通返信したけど覚えていないのです)、それから退院までの間にMさんを何度となく思いました。Mさんは入院中にブログを続けていたんだよな、ミキサー食から刻み食、粥食…粥は経験あったけどミックスはこんなものなのか、刻みってこんな感じなのか。40台後半にもなって急性虫垂炎というのも面白おかしいものだけど、見舞いに来る家族・肉親も友人も一切なく、連絡すらなく、それがぼくにはとっくに当然になっているのに、Mさんのブログが入院中の心の中の話相手になってくれたのは(一方的ですが)嬉しいことでした。
ブログ再開するからには毎日更新するつもりですが退院直後ですので、しばらくはのんびりと入院生活体験記でも書こうかと思います。よければついでの際にお立ち寄りください。先ほど懇意なかたがたの近況を読んで、ああ、やっと帰って来たんだなあ、としみじみしました。ではまた」