人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

急な階段

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9月21日17時停電、22時05分復旧。
この賃貸マンションに入居して満4年になる。ぼくが住んでいるのは2階建ての2階、当然エレベーターなんて呑気なものはついていない。外階段があるだけだ。この満4年間でぼくがいちばん登り降りしたのはこの階段ということになる。
台風15号とのことで、平衡感覚から歩行に障害のあるぼくは傘をさして歩くのは危険だ。雨の止んだ短い間に最小限の買い物をサッと済ませるだけで、普段はのんびり売り場を眺めて楽しんでくるのに今日は無理。寄り道する間も当然ない。今日の夜の停電よりはマシだと思う。お店はみんな閉まり、うちにはガスこんろはないので(去年の躁の大爆発の時に、こんろ周りのものに引火させて消火の際に壊してしまった)、電気がないとレンジも電気湯沸し器も使えず、食パンも切らしていたので、夕食の代わりに冷奴とベーコンのブロック、アイスクリームを食べる。
今日階段を往復したのは2回。
この4年間でこの階段では2回転倒している。下りの時は右手で手すりをつかめるし、左手も軽い。上がりは手すりをつかむのは左手の上に、右手に荷物も持っている。
ぼくの部屋に訪ねてきてくれた人に階段を話題にすると、確かに急だ、という人ともっと急な階段はある、という人に分かれる。意見の中間を取ると、普通に急だということになる。ぼくには十分急なのだが。上がりは腿を上げるくらいに脚を使うのだ。
部屋の中にあるものはみんなこの階段を上がってきたんだな、と思う。特に感謝の気持はわかないが、自分は階段に感謝しない男だと気がつかないままよりは良いことだろう。部屋の中にあるものどもは皆、階段のことなど忘れ果てているのだ。
(尾形亀之助風に)