人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

わすれはしないこともある( 完)

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載っちゃいましたね。いいのかなこれ。サラちゃんが脱いでからは(百合でも赤ちゃんプレイでも)雑誌ならともかく、ネット上ではアダルト・サイトでもなければ載せられない写真ばかりです。他の写真も胸をはだけてたら無理でしょう?
情けないよなあ、とこの記事のための写真をセレクトしていた時は思いましたが、もう20年あまり前、27、8歳のことだと思うと悪くない思い出じゃないか、と記事を書き上げて思いました。
取材に応じてくれる店・女の子は宣伝のためなので、基本的に雑誌社からの謝礼はないのです。それでもお客さんをとる時間を割いて愛想よく取材させてくれる(まれに例外もいましたが)。ぼくも取材した女の子が指名が増えて喜んでくれるようにと文章を書きました。
しかしプライヴェートだったら初対面から10分で、とは現実にはあり得ないのに、性風俗の女の子だと心理的抵抗感がないのは(ぼくも男ですが)不思議な気がします。
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まれに「出たがり」の人がいることも事実ですが、出版や風俗などは所属先があるにせよ毎回の依頼仕事にせよメンタリティは一匹狼です。だから自分で納得ずくだったら友人知人家族は顧慮しない。もちろん誇示もしないけど。
バンドでピアノやってらっしゃるんですよね。ぼくはワンホーン・カルテットでアルト吹いてたから、客席と何度も全員同時に目が合うんです。すごく責任を感じます。
記事だけでも楽しめて、お店も読者も満足し、雑誌の評判も落とさない。役得どころか非常に気を使い、集中力を要する仕事です。あえて役得を言えば、取材したお店ではぼくは8000円のヘルスから12万円の高級ソープまで半額待遇になったことですが、利用したことありませんでした。
ギャラの大幅な格差は雑誌製作後に全体の予算からグラビア・記事・マンガなどに割り振られるもので、作業量や難易度は目安にしかなりません。平均すれば納得、1回1回では不満な時も「えっ、こんなに?」という時もありました。
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この女の子たちは、現在はともかく当時は、昼と夜の逆転した世界の住人だったわけです。芸能人などもそうですが、早く売れてカタギの世界に移るか、適当にいつまでも夜の世界にいるか、本当に千差万別です。夜の世界から昼に移れば幸せがあるのか、そもそも生きるために人は幸せでなければならないのか、いろいろ考えさせられます。