人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

日記・後篇(1 月30日月曜 )

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(前篇より)
その回答がこれ(写真下)だ。今朝病院に行く直前に玄関のドアポストに投げ込まれていた。ごらんの通り東京電力の検針・請求予定票。いやあ毎月見ているが、こんなものまでブログのネタになる日が来るとは思わなかった。
ぼくは20A契約でいつも基本料金(約2500円)を越えない。暖房機を買い換えただけで1万円。これでクワバラくんから返ってきた1万円はまるごと電気料金になってしまった。
それでも今月は切り詰めて(実は別の記事に書いた通り、戻ってきたお金で数枚中古CDを買っている)別れた娘たちの進級祝いを贈る用意のつもりでいた。それがシェフグルメカードとサイゼリヤ株主優待券で(写真上)、最初はグルメカードだけのつもりだったが金券ショップで確かめたらサイゼリヤには使えないという。別れた妻・娘たちの住まいからいちばん近いファミレスはサイゼリヤくら寿司(回転寿司もファミレスでいいか?)、次に駅前のガストとバーミヤンで、ここまでが徒歩7、8分圏内になる。妻の帰宅が遅いとあらかじめわかっている晩には娘ふたりと何回行っただろう。今でもふと取り出した本のページから栞がわりのレシートが出てきたりするのだ。
9000円しか持っていない男が別れた妻子に贈るには6000円は贅沢だ。しかもぼくは生活保護で、妻としては温情離婚だろうが民訴で養育権も親権もないと決めた。さらに去年はCDを3組送ったから(マイルス・デイビスビートルズストーンズ)今年も2組送る(ボブ・ディランビーチ・ボーイズ)。生活保護受給者は本来自分のためにしかお金を使ってはいけない、そのための扶助なんだからという理屈もあるだろう。
そんな理屈も大事だろう。が、ぼくは今日病院の待合室で小梅のようなお婆ちゃんを見てきた。何度測っても血圧計の下が110を越えるおじさんを見てきた。ぼくより確実に若いお母さんたちと、まだ人生が始まらない可憐な幼児たちを見てきた。ぼくの長女は吹奏楽部でフルート、次女は「別のにする」という。
贈り物で使ったお金よりお金が残ったほうがついてる。2組のベスト盤は来月中古で買うが(合計で1000円未満)、持っているジャズのCDからフルートものを選んで送ろう。娘たちが初めて生で見たフルート(とアルトサックスとクラリネット)奏者はおれなんだから。ぼくが不幸じゃないということが届けば十分だ。