人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

「千と千尋の神隠し」2001

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昨晩(7月6日)これでいったい何度目かのテレビ放映を見たばかり。初公開2001年7月、ベルリン映画祭グランプリを始め国内外の映画賞を総なめにし、興業収入は現在でも国内歴代1位(304億円)。ちなみに第2位は「ハウルの動く城」(196億円)、第3位は「もののけ姫」(193億円)。宮崎駿監督作の観客動員力と「千と千尋~」の突出した人気がわかる。

またヴィデオ、DVDの売り上げは550万本。テレビ放映の録画を含めば児童を持つ家庭ならばかなりの割合で「千と千尋」は繰り返し鑑賞されていると思われる。筆者の娘らのお父さん・お母さんたちもジブリは全部録画、ただし「耳すま」「ぽんぽこ」「紅豚」「火垂る」「山田くん」は…という家庭が多かった。「ゲド」と「アリエッティ」もダメだな。一番人気はそりゃもう「トトロ」で、こればかりは女児なら録画で済まさずソフト買って当然という感じだった。

筆者もこの作品には思い出がある。今はなかったことにされているようだが、宮崎駿監督引退作品というふれこみがあったはずだ。当時は情報誌「シティ・ロード」はまだあった。話題作クロス・レヴューではこの雑誌では滅多にない絶讚の嵐で、どの評者も「宮崎駿のダークサイドが爆発した最高傑作」で意見が一致していた。

その夏は長女3歳、次女は3か月だったので長女の好きなアンパンマン映画をシネコンに見に行った。ぼくはロビーで次女の子守り。アンパンマンの隣では次の回まで客が列んで、ドア越しでも「千と千尋~」が盛り上がっている熱気が伝わってきた。一方わが長女は5分おきに「ギャー!」と怯えて泣きながら飛び出してきて、妻は「なんのために連れてきたやら…」と憤懣やる方ない様子だった。

面白い、という評判は身近な人たちから聞いた。アンパンマンの仇はロードショー後に懸賞でタダ券を当てて(ポケモン映画も当てた。こっちは途中でお漏らしして半分しか見られなかったやつだ)晴らした。
千と千尋~」のテレビ初放映は2003年1月24日の「金曜ロードショー」。映画は期待以上に面白かったが、次女は1か月前から患っていた気管支炎が肺炎に進んで1週間前から入院中、明日退院日だが保育園の行事で迎えにいけるのはぼくだけだった。毎日食事の介助と長女のギリギリのお迎えでぼくも肺炎になっていた。
かわいい娘たち。思い出はそんなところだ。