人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

受診日半日日記(7月23日・月曜)

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おつかれさま→おれ。これで隣町だったり歯医者も込みなら相当だが、今日は同じビル内の内科と精神科だけだ。数日ぶりに夏日(とは言え日陰で風が吹けばしのげる)なので、去年別れた女に無理矢理プレゼントされた布団を干し、シーツも毛布も布団カヴァー・枕カヴァーも洗濯して干して、先に不動産屋に寄り8月分の家賃を納める。
「太ったねえ」と先代のご主人「70キロくらいかい?」「はい。その前がやせすぎていたので」「自炊?外食?」「半々くらいですね」
契約更新期限からもう1年になるのに、どうやら忘れてしまったようだ。毎月家賃をおさめにいってもその話は出ない。

2週間前の採血の結果は、尿酸値は標準値内。コレステロールはまだ標準値より高い。ガンマGtpは半減したがやはり標準値より高い。とにかく痛風発作の危機は脱した。服薬は続けることになる。

精神科では待ち時間にAEDの操作方法を読む。強力な電気ショック装置なので、操作者も電気ショック中は離れないと危険。
受診では数日来の不眠と食欲不振、思い当たる原因について話す。「記憶の風化」によって娘たちとの思い出がまつわるアニメなどについても書くことが出来るが、風化そのものがいっそう現在の娘たちとの距離感をかきたてて、書かない部分で苦しい。
だが作文はそれなしには息が詰まるような趣味でもある。苦しみを多く含んでいても、書くこと自体はいつだって歓びなのだから。

薬局に処方箋出して近くのコンビニへ。煙草を買うときいちいち年齢確証ボタンを押すのが滑稽だ。ゴーオンジャースマイルプリキュアのスタンプラリーがあったので、一個捺して持ち帰る。

薬局からの帰りスーパーで特売の生麺(そば)みつけ、5日連続そばでもいいや、と5玉買って帰る。帰ったら布団を裏返して、漱石「倫敦塔」(明治38年=1905)を読むのだ。

「二年の留学中只一度倫敦塔を見物した事がある。其後再び行かうかと思つた日もあるが止めにした。…『塔』の見物は一度に限ると思ふ」
「倫敦塔は宿世の夢の焼點の樣だ。…人の血、人の肉、人の罪が結晶して馬、車、汽車の中に取り残されたるは倫敦塔である」
「此建築を俗に塔と称へているが塔と云うは単に名前のみで実は幾多の櫓から成り立つ大きな地城である」この後突然幻想小説になる。うーん、無理があるぞ。