人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

(7)映画「オールスターズDX」

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70年代の学校休み期間といえば子ども向け映画のロードショーが小学生の楽しみだった。東映まんがまつりでは5~6本のテレビシリーズの編集版が見られ、さらにスペシャル中編で「マジンガーZデビルマン」とあっては親に泣いて懇願したものだが、この「対」とは共演作品程度の意味で、マジンガーZデビルマンに共通の敵が現れて共闘する、というなんだかなーのものだった。東映まんがまつりで「パンダコパンダ」正続をみていたので「トトロ」を見た時は「あれじゃん」 と思った。
今は作品単独になってしまって幕の内弁当状態ではなくなってしまったが、かつてはお目当ての作品以外もおおらかに楽しむ(元々一般映画だって大作以外は2本立・3本立は珍しくなかった)という習慣が観客の映画の嗜好を広げていた。併映作品のほうが名作として名を残した例も多い。

仮面ライダー」と「戦隊シリーズ」もそうだが、東映は今どき珍しくハンバーグ盛りそば餃子定食的な体質があり、前作の併映短編を予告編に編集・再構成したのが劇場用映画第6作「映画プリキュアオールスターズDX みんなともだちっ☆奇跡の全員大集合!」(09.3・監督=大塚隆史東映配給・70分・興行収入10.1億円)になる。2月に「プリキュア5GoGo!」の後番組として「フレッシュプリキュア」が始まったばかりで、5とフレッシュのメンバーを軸に物語は進行する。「ちょ~短編」は一応リセットされ、これがMax Heartの3人、Splash☆Starの2人、5GoGoの6人とフレッシュの初期メンバー3人が始めて出会うという設定になっている。合計14人。基本的にチーム単位で描かれるので案外話はすっきりしていて、これなら女児にもわかる。

フレッシュたちはダンス・チームを組んでいるのがテレビ・シリーズの設定だが、コンテスト出演に訪れた横浜みなとみらい21が突如邪悪な暗黒の塊・フュージョンに襲撃される。さらにフュージョンは個別に各チームを襲撃してプリキュアの攻撃を吸収しエネルギーに変えていく。結集したプリキュアたちはミラクル・ライトの力でフュージョンと最後の戦いに挑む。
無人になった横浜のビル街でフュージョンが召喚した巨大な魑魅魍魎の大群相手に苦戦するところが可笑しかった。(続く)