人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

初期プログレッシヴ・ロック@ 日本

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日本の70年代プログレッシヴ・ロックを代表するアルバムを挙げた。これらは忘れられた期間も長く、本格的な再評価(または初評価)は2000年代を迎えてからのことだった。

年代順に、
クニ河内とかれのともだち「切狂言」70.12(画像4)-ハプニングス・フォーとフラワー・トラヴェリン・バンドの合体セッション。両バンドの実験的な面を抽出した内容で海外でも評価は高い。ハプニングス「引潮・満潮」、フラワー「SATORI」の先駆的アルバムといえる。

○Love Live Life + One「Love Will Make A Better You」71.4?(画像5)-当時の先鋭スタジオ・ミュージシャンが布施明をヴォーカルに迎えてジャズ・ロックに挑んだ実験作。ファンク的要素からも再評価の対象になった。歌は英語、完全に洋楽。

○Far Out「日本人」73.3(画像6)-サイケから発展しピンク・フロイド『エコーズ』(アルバム「おせっかい」71.11収録)に決定的な影響を受けたアルバム。AB面各1曲。A面はフラワーのジョー山中がゲスト・ヴォーカル。早逝したギタリスト・左右栄一がフラワーの石間秀樹に匹敵するプレイを披露する。

ここからは最初からプログレッシヴ・ロックを標榜してデヴューしたバンド。やはりピンク・フロイドキング・クリムゾンの二大巨頭の影響が強い。
コスモス・ファクトリートランシルヴァニアの古城」73.10(画像1)-フランスのピュルサーを思わせるもったりしたサウンド。しかもコスモスの方が先だ。歌もギターも泣きまくりで評価が分れる。

四人囃子「一触即発」74.6(画像2)平均年齢19歳の驚異的な本格デヴュー作(映画サントラに次ぐ)。『エコーズ』+「狂気」のフロイドをクリムゾンで割ったような、だが若さと瑞々しいオリジナリティに満ちた名作。

ファー・イースト・ファミリー・バンド「多元宇宙への旅」76.3-ファーラウトの後身バンドの第3作。喜多郎在籍。クラウス・シュルツェ本気のプロデュースの60分の大作。シュルツェの古巣タンジェリン・ドリームを東洋化したサウンド。海外評価がもっとも高い日本70年代バンドのひとつ。

とまあ、皮肉にもどのバンドも当時より現在の方が評価が高い。よくあることだが。