人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

2024年冬アニメ(1月~)放映予定一覧・首都圏版

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 毎季恒例、今回も2024年1月からの新作深夜冬アニメを、首都圏版のみながらリストにしました。有料配信番組は地上波まで下りてくるまで除外し、地上波局と無料BS局のみに絞りました。首都圏以外でもほとんどの作品は地方局、配信サイト(TVerAmebaTVなど)で観られますので、参考にしていただければ幸いです。現時点では放映予定判明分まで上げますが、秋アニメからの継続クール、再放送作品などは判明するたび追加する予定です。1月からの冬アニメの視聴予定のご参考にしていただければ幸いです。なお新作冬アニメは1月3日(水)から始まりますので、曜日別は水曜日始まりの一覧にしました。

●水曜日
弱キャラ友崎くん 2nd STAGE
TOKYO MX:01/03(水) 22:00~
BS11:01/03(水) 24:00~
ようこそ実力至上主義の教室へ 3rd Season
TOKYO MX:01/03(水) 23:30~
BS日テレ:01/03(水) 24:30~
戦国妖狐
TOKYO MX:01/10(水) 24:00~
BS朝日:01/12(金) 23:30~
◎30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい
テレビ東京:01/10(水) 24:00~
BSテレ東:01/10(水) 24:30~
◎メタリックルージュ
>フジテレビ:01/10(水) 24:55~
◎外科医エリーゼ
TOKYO MX:01/10(水) 25:00~
BS日テレ:01/10(水) 25:00~
◎百妖譜(ひゃくようふ)
>フジテレビ:01/10(水) 25:25~
>BSフジ:01/11(木) 24:30~
魔法少女にあこがれて
TOKYO MX:01/03(水) 25:30~
BS11:01/03(水) 25:30~
◎異修羅
TOKYO MX:01/03(水) ~
BS日テレ:01/--(-) ~

●木曜日
◎月刊モー想科学
TOKYO MX:01/11(木) 23:30~
◎勇気爆発バーンブレイバーン
>TBS系:01/11(木) 23:56~
◎魔都精兵のスレイブ
TOKYO MX:01/04(木) 24:00~
BS朝日:01/07(日) 25:30~
◎即死チートが最強すぎて、異世界のやつらがまるで相手にならないんですが。
TOKYO MX:01/04(木) 24:30~
BS11:01/04(木) 24:30~
うる星やつら 新作 第2期
>フジテレビ:--/--(木) 24:55~

●金曜日
◎超普通県チバ伝説
TOKYO MX:01/05(金) 21:54~
◎佐々木とピーちゃん
TOKYO MX:01/05(金) 22:30~
BS日テレ:01/06(土) 23:00~
◎最弱テイマーはゴミ拾いの旅を始めました。
TOKYO MX:01/12(金) 23:00~
BS朝日:01/12(金) 23:00~
◎葬送のフリーレン【第2クール】
日本テレビ系:01/05(金) 23:00~
◎百千さん家のあやかし王子
TOKYO MX:01/05(金) 24:00~
BS11:01/05(金) 24:00~
◎治癒魔法の間違った使い方
TOKYO MX:01/05(金) 24:30~
BS11:01/05(金) 24:30~
◎スナックバス江
TOKYO MX:01/12(金) 25:05~
BS朝日:01/14(日) 23:30~
◎ぽんのみち
>TBS:01/05(金) 25:53~
BS-TBS:01/05(金) 26:30~

●土曜日

◎[再]宇宙よりも遠い場所
Eテレ:01/06(土) 18:25~
◎結婚指輪物語
TOKYO MX:01/06(土) 22:00~
BS11:01/06(土) 22:00~
◎ゆびさきと恋々
TOKYO MX:01/06(土) 22:30~
BS日テレ:01/06(土) 22:30~
◎ぶっちぎり?
テレビ東京系:01/13(土) 23:00~
◎マッシュル-MASHLE- 第2期
TOKYO MX:01/06(土) 23:30~
◎俺だけレベルアップな件
TOKYO MX:01/06(土) 24:00~
BS11:01/06(土) 24:00~
◎キングダム 第5シリーズ
NHK総合:01/06(土) 24:00~
青の祓魔師 -島根啓明結社篇-(第3期)
TOKYO MX:01/06(土) 24:30~
BS11:01/06(土) 24:30~
薬屋のひとりごと【第2クール】
日本テレビ系:01/13(土) 25:05~
◎僕の心のヤバイやつ 第2期
テレビ朝日系:01/06(土) 25:30~
BS朝日:01/13(土) 25:00~
◎最強タンクの迷宮攻略~体力9999のレアスキル持ちタンク、勇者パーティーを追放される~
テレビ朝日系:01/06(土) 26:00~
>BS12:01/11(木) 26:00~

●日曜日
◎天官賜福 貮(第2期)【日本語吹替版】
TOKYO MX:01/07(日) 21:30~
BS11:01/07(日) 22:30~
異世界でもふもふなでなでするためにがんばってます。
TOKYO MX:01/07(日) 22:00~
BS11:01/07(日) 23:30~
◎ループ7回目の悪役令嬢は、元敵国で自由気ままな花嫁生活を満喫す
TOKYO MX:01/07(日) 24:00~
BS11:01/07(日) 24:30~
◎真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので、辺境でスローライフすることにしました 第2期
TOKYO MX:01/07(日) 24:30~
BS日テレ:01/08(月) 24:00~
◎悶えてよ、アダムくん
TOKYO MX:01/07(日) 25:00~
BS11:01/07(日) 25:00~
◎闇芝居 十二期
テレビ東京:01/14(日) 26:35~

●月曜日
◎HIGH CARD Season2
TOKYO MX:01/08(月) 22:30~
BS11:01/08(月) 23:00~
◎月が導く異世界道中 第2期
TOKYO MX:01/08(月) 23:00~
BS日テレ:01/08(月) 23:00~
◎姫様“拷問”の時間です
TOKYO MX:01/08(月) 24:00~
BS11:01/08(月) 24:00~
◎SYNDUALITY Noir(シンデュアリティ ノアール) 【第2クール】
テレビ東京系:01/08(月) 24:00~
BS日テレ:01/08(月) 24:30~
◎望まぬ不死の冒険者
TOKYO MX:01/08(月) 24:30~
BS日テレ:01/09(火) 23:30~
◎道産子ギャルはなまらめんこい
テレビ東京:01/08(月) 24:30~
BSテレ東:01/08(月) 24:30~
◎愚かな天使は悪魔と踊る
テレビ東京:01/08(月) 25:30~
BSテレ東:01/11(木) 24:30~

●火曜日
◎SHAMAN KING FLOWERS -シャーマンキング フラワーズ-
テレビ東京系:01/09(火) 24:00~
BSテレ東:01/09(火) 24:30~
◎悪役令嬢レベル99~私は裏ボスですが魔王ではありません~
TOKYO MX:01/09(火) 24:30~
BS11:01/09(火) 24:30~
銀河英雄伝説 Die Neue These【全48話】
日本テレビ:01/16(火) 25:29~

●放映日時未定
◎貼りまわれ!こいぬ
テレビ東京:01/--(-) ~
カードファイト!! ヴァンガード【Divinez】 (Dシリーズ 第6期)
>2024/01/--(-)
◎最強王図鑑
>2024/01/--(-)
ダンジョン飯
>2024/01/--(-)
◎魔女と野獣
>TBS:01/--(-) ~
BS11:01/--(-) ~

モーパッサンの小説論


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 ギイ・ド・モーパッサン(1850~1893)の作家活動は実質10年間という短いものでした。20代で役人生活のかたわら伯父の親友で母の知り合いでもあったギュスターヴ・フローベール(1820~1880)の薫陶を受け、エミール・ゾラ(1840~1902)らフローベールの弟子たちと交わりながら習作を重ね、30歳を迎えた1880年4月にゾラ主宰の同人作品集に発表した中篇小説『脂肪の塊』(校正刷りで読んだフローベールは「叙述、劇的効果、観察の三方面に渡って、文句なしの傑作」と絶讚しました)が出世作になり、同年5月のフローベールの逝去と入れ替わるようにしてゾラとともに一躍フランス小説界の重鎮となったモーパッサンは、30代いっぱいの1890年までに『詩集』を1冊、第一短篇集『テリエ館』を始めとした短篇集15冊(生前の単行本未収録作品を含めて約260篇)、トルストイに激賞された1993年の第一長篇『女の一生』を皮切りに『ベラミ』『モントリオル』『ピエールとジャン』『死の如く強し』『我らの心(『わたしたちの心』『男ごころ』)』の長篇小説6作、長篇紀行文『太陽の下に』『水の上』『放浪生活』の3冊を発表します。しかし1888年には30代前半から持病になっていた神経痛、心臓病、眼疾も急速に悪化して1889年には麻酔薬の常用から奇行が目立つようになり、41歳の1891年には友人との合作戯曲の上演の他創作はなく梅毒の悪化から発狂し、1892年には狂乱状態でナイフ自殺を図り、そのまま精神病院に入院しますが、病状は回復せず、退院することなく43歳の誕生日の1か月前の1893年7月に死去しました。モーパッサン晩年の1892年(明治25年)には島崎藤村が文芸機関誌にゾラとモーパッサンの比較論文を発表しており、最新の外国文学思潮を代表する作家としてすでに生前から日本の文学者たちにも注目されていましたが、その創作期間はモーパッサンがちょうど30代の1880年~1890年の10年間(明治13年~23年)に集中していました。やはり画期的な業績を残しながら、晩年2年間は梅毒の病状悪化で廃疾者になった例にはモーパッサンの師フローベールの盟友シャルル・ボードレール(1821~1867)がいますが、モーパッサンもまた晩年2年間は病状悪化によって創作力を失い、狂気の中で死を迎える悲劇的な末期をたどりました。

 モーパッサンレフ・トルストイ(1828~1910)の中篇小説『イワン・イリイチの死』(1886年)を読んで(当時フランス文壇とロシア文壇は密接な交流がありました)、「私の10巻もの作品はすべて無価値になった」と悄然としたと言われますが、1888年刊の第四長篇『ピエールとジャン』は、『女の一生』、さらに翻訳では上下巻の大冊になる浩瀚な力作『ベラミ』と『モントリオル』の自然主義小説的作風から趣きを変えて、当時60代にさしかかっていたロシアの大作家トルストイの心理小説からの感化が見られます。その省察と抱負が『ピエールとジャン』の雑誌連載に先だって発表され、序文として巻頭に置かれたエッセイ「小説について」で表明されています。

「私はここでこの後に続く拙い小説のための弁護を試みる意図を持ってはいない。それどころか、私がこれから理解していただこうという考えは、むしろ私が『ピエールとジャン』の中で企てた心理研究的ジャンルへの批判を必然に伴うであろう。」
「小説を作るのに規則があるだろうか?それを外れたなら、物語の形式で書かれた文章が『小説』ではない、と呼ばれてしまうだろう規則が?」
「『ドン・キホーテ』が小説であるなら、『赤と黒』は何だろう?やはり小説だろうか?『モンテ・クリスト伯』が小説であるなら『居酒屋』も小説だろうか?ゲーテの『親和力』とデュマの『三銃士』とフローベールの『ボヴァリー夫人』との間に比較を立てることができるだろうか?」

 ここでモーパッサンが言おうとしていることは、例に上げられた著名な小説の適切な選択とともに、非常に明晰です。独自な個々の小説に、先行作品に似ている必要はなく、また一律の基準で優劣をつけることはできないということで、

「すべての作家は、ヴィクトル・ユーゴーもゾラ氏も、敢然として勝手な小説を作る権利を、すなわち自分一個の芸術観に従って創造し、あるいは観察する絶対権を、議論の余地なく要求したものである。」

 とモーパッサンは小説創作が自発的で自律的である権利を主張します。さらにモーパッサンは実作者として、作家に読者が期待しているであろうことを、作家の立場から考察します。

「読者というのは、書物の中でひとえに自分の精神の本来の傾向を満足させることを求めるので、作家に対して自分の支配的な好みに応えてくれるよう要求する。そして理想主義的な、あるいは快活な、あるいは猥雑な、あるいは陰気な、あるいは夢見がちな、あるいは現実的な、それぞれの想像力に気に入る本なりその一節なりを、相も変わらず「素晴らしい」とか「よく書けている」とか評して品定めする」

「要するに読者という集団は、作家に向かってさまざまに叫ぶ大衆から出来ている。
--慰めてくれ。
--楽しませてくれ。
--悲しがらせてくれ。
--感動させてくれ。
--夢想に耽らせてくれ。
--笑わせてくれ。
--戦慄させてくれ。
--泣かせてくれ。
--考えさせてくれ。」

 19世紀後半、1888年のフランスにしてすでに、読者の要求は今日の21世紀日本の消費者(文学、美術、音楽からアニメにいたる「ユーザー」)と変わりないのが痛感されます。1888年は日本で言えば明治21年に当たります。硯友社文学台頭期の日本にあっても読者が創作者に求める要件はさほど変わりがなかったでしょう。「期待通りの作品を提供せよ(give the people what they want)、さもなければその作者は無能だ」という論調は、すでに創作の享受者が貴族や知識階級ではなく、一般市民層になった19世紀には始まっていたのです。

「ただ、少数の思慮深い精神だけが、芸術家に向かってこう要求する。
--何か美しいものを創ってくれ。あなたに一番合った形式で、あなたの気質に応じて。」

 ここまでが「小説について」の前半1/3で、後半2/3は『ピエールとジャン』の創作に当たってモーパッサンがいかに過去の自作を乗り越えようと企てたか、さらにあるべき写実小説の考察と小説形式そのものの未来への展望まで進みますが、ここでモーパッサンは師のフローベールとも、年輩の盟友ゾラとも違う独自の小説の可能性を模索し、その成果としてモーパッサンの長篇小説中もっとも短く、兄弟の出生の秘密・母の悲しみというシンプルでミステリー仕立てのプロットに凝縮された名作『ピエールとジャン』が生まれ、モーパッサンが生涯に残した長篇小説6作のうち前期3作『女の一生』『ベラミ』『モントリオル』と、後期3作『ピエールとジャン』『死の如く強し』『我らの心』を分ける分水嶺になったのが、このエッセイ「小説について」です。モーパッサンのこのエッセイはゾラ1879年の自然主義小説マニフェスト「実験小説論」に匹敵し、自然主義文学にとどまらない文学考察としてモーパッサン筆生の力作と言えるものです。モーパッサンは短篇小説「首飾り」、長篇小説『女の一生』が突出して広く読まれているため軽んじられがちな存在ですが、バルザックやゾラ同様むしろ今こそ読み返される意義の大きい、閃光のように鋭い作家です。ルイス・ブニュエルは『ピエールとジャン』を兄弟の母をヒロインとした女性映画として映画化しましたが、ピエールとジャン兄弟の諍いから息子たちの出生の秘密をめぐる母の悲しみが浮かび上がってくるモーパッサンの原作も圧巻なら、時系列を追って母をヒロインとして映画化したブニュエルの『愛なき女』も素晴らしい出来で、成功した映画化作品の多いゾラ同様モーパッサンもまた詩的感受性こそが魅力をなしている小説家なのがもっとも端的に表れている作品こそ『ピエールとジャン』です。モーパッサンはすでに余命5年、創作活動の限界は残り2年にさしかっていました。未訳のうちに夏目漱石は『女の一生』と『ピエールとジャン』の英訳を読み、モーパッサンをあまり好きではないとしながら『ピエールとジャン』については「名作ナリ。Une Vieノ比ニアラズ。」と日記に記していますが、兄弟の確執、出生の秘密、明るみになる過去という題材はいかにも漱石好みと言えそうです。短篇集、傑作中篇『脂肪の塊』、第一長篇『女の一生』でモーパッサンはもういいや、という読者の方にもぜひお薦めしたい名作です。

デニー・レイン(ウイングス)逝去


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https://news.yahoo.co.jp/articles/e908dcb5b1c540642aea76328fdccd5f7a704c14
 ポール・マッカートニー(1942~)が率いたウイングスの名盤『バンド・オン・ザ・ラン』(アメリカ盤1973年12月4日先行発売)から50周年を記念した「50周年アニヴァーサリー・エディション」が発売されるニュースがサイト上に流れてきましたが、そういやポール・マッカートニー、リンダ・マッカートニーのマッカートニー夫妻以外結成から解散まで唯一オリジナル・メンバーとして在籍したデニー・レイン(Denny Laine、元ムーディー・ブルース~ウイングス)は今何しているんだろうと調べたところ、つい先日の2023年12月4日に亡くなっていたのを知りました。1944年10月生まれですから享年満79歳となります。ネット上での訃報はまったく見なかったので、新聞には載ったかもしれませんが、新聞を取らなくなってネット・ニュースが頼りの筆者には寝耳に水でした。ポール・マッカートニービートルズ解散以降唯一レギュラー・バンドとして組んだウイングスの全アルバムは、

『ワイルド・ライフ』 Wild Life (1971年12月7日、英#11/米#10)
『レッド・ローズ・スピードウェイ』Red Rose Speedway (1973年4月30日、英#5/米3週#1)
『バンド・オン・ザ・ラン』Band on the Run (1973年12月4日、英7週#1/米4週#1)
『ヴィーナス・アンド・マース』Venus and Mars (1975年5月30日、英2週#1/米1週#1)
『スピード・オブ・サウンド』Wings at Speed of Sound (1976年3月26日、英#2/米7週#1・年間#3)
『ウイングス・オーヴァー・アメリカ』Wings Over America (1976年12月10日、英#8/米1週#1)
『ロンドン・タウン』London Town (1978年3月31日、英#4/米#2)
『ウイングス・グレイテスト・ヒッツ』 Wings Greatest (1978年11月22日、英#5/米#29)
『バック・トゥ・ジ・エッグ』Back to the Egg (1979年6月8日、英#6/米#8)

 と、スタジオ盤7作、ライヴ盤1作、ベスト盤1作をリリースし、1980年には来日ツアーが行われる予定でしたが、1980年1月16日に税関でポールが219グラムの大麻を所持していたことが発覚、大麻取締法違反(不法所持)で現行犯逮捕され、来日公演は全日程中止、5日後の21日にはポール以外のメンバーは全員帰国します。ポールは9日間の勾留後釈放され、国外退去処分を受けて帰国し、『バック・トゥ・ジ・エッグ』発表後にソロ・アルバムとして制作していた『マッカートニーII』(McCartney II) (1980年5月16日、英#1/米#3)をリリースし、日本では収録曲のインストルメンタル曲「Frozen Jap」が問題になり同曲は日本盤のみ「Frozen Japanese」に改題されました。『マッカートニーII』はヒット・アルバムになり、シングル・カット曲「カミング・アップ」はスタジオ・ヴァージョンが全英2位、アメリカではウイングスによるライヴ・ヴァージョンがNo.1ヒットになりましたが、『ロンドン・タウン』『バック・トゥ・ジ・エッグ』のリリース時同様プロモーション・ツアーは行われず、ポールはデニー・レインを始めとする来日公演中止時のウイングスのメンバーとともに次作のレコーディングを始めますが、1980年12月8日のジョン・レノン殺害の報を受けてレコーディングは中断してしまいます。制作再開後にアルバムはウイングスでなくポールのソロ・アルバムとして仕切り直され、同作が『タッグ・オブ・ウォー』(Tug of War) (1982年4月5日、英2週#1/米3週#1)として大成功を収めるとともにウイングスも自然解散します。結局「カミング・アップ」のシングル・ライヴ・ヴァージョンがウイングス最後のリリースになりました。

 ウイングスはポール&リンダ・マッカートニー夫妻とデニー・レイン以外はメンバーの出入りの激しいバンドで、ウイングスとしてのデビュー作『ワイルド・ライフ』はドラマーのデニー・シーウェルを含む四人編成でしたが、次作『レッド・ローズ・スピードウェイ』ではヘンリー・マカロック(リード・ギター)を増員した5人編成になるも、次作のナイジェリア録音作『バンド・オン・ザ・ラン』(当初の邦題は『バンドは荒野をめざす』でした)ではマッカートニー夫妻とデニー・レイン以外はスタジオ・ミュージシャンを起用しています。「ビートルズ解散以降のポールの最高傑作」と絶讚され大ヒットした同作を受けて、ポールは『ワイルド・ライフ』以来再びライヴ・バンドとしてのウイングスの増強を計り、ジミー・マカロック(リード・ギター)、ジョー・イングリッシュ(ドラムス)を加入させて『ヴィーナス・アンド・マース』『スピード・オブ・サウンド』を制作発表、『バンド・オン・ザ・ラン』の作風をさらにゴージャスにした『ヴィーナス~』、またバンドとしてのウイングスを強調し、全11曲中5曲がポール以外のメンバーが自作曲でリード・ヴォーカルを取り(レイン2曲、リンダ1曲、マカロック1曲、イングリッシュ1曲)、ポールの自作曲でリード・ヴォーカル曲が6曲の『スピード~』も、全米ツアー中にリリースされたタイミングとポールのヴォーカル曲「心のラヴ・ソング」(英#2/米5週#1)、「幸せのノック」(英#2/米#3)の2大ヒットで『バンド・オン・ザ・ラン』以来の絶頂期を保ちました。『ヴィーナス~』以来のメンバーに4人のホーン・セクションを加えて1976年3月~5月の全米ツアーから収録されたLP3枚組の大作ライヴ盤『ウイングス・オーヴァー・アメリカ』もビートルズ解散以降のポールの集大成として大ヒットし、ここまでがウイングス全盛期と言えます。

 次の『ロンドン・タウン』ではジミー・マカロックとジョー・イングリッシュが脱退、リンダも産休のため実質ポールとデニー・レインの二人で制作され、もっともイギリス色かつデニー・レイン色の強いアルバムで、ディスコ・ブームの中チャートでは苦戦したアルバムになりました。『ウイングス・グレイテスト・ヒッツ』 は全12曲中5曲がアルバム未収録シングルで、特にポールとデニー・レインの共作でイギリスでは1977年11月にリリースされ全英1位、年間チャート1位で200万枚以上を売り上げたスコットランド民謡調の「夢の旅人 (Mull of Kintyre)」の収録で好評を博し、ディスコ・ミュージックを意識した『バック・トゥ・ジ・エッグ』ではローレンス・ジューバー(リード・ギター)、スティーヴ・ホリー(ドラムス)を迎えてバンドの建て直しが計られましたが、リンダの育休からツアーが行われず再びチャートでは苦戦します。ようやくリンダの育休明けでポール、リンダ、デニー・レイン、ローレンス・ジューバー、スティーヴ・ホリーのラインナップのライヴ・ツアーが1980年1月から行われようとした矢先に来日公演が中止になり、さらにジョン・レノンの逝去による紆余曲折を経て、当初ウイングス作品として制作され始めたアルバムがポールのソロ・アルバム『タッグ・オブ・ウォー』になり、同作の大ヒットによりウイングスが自然消滅したのは前述の通りです。ウイングスはリンダ夫人の素人コーラスにも大きな魅力がありましたが、デニー・レインはムーディー・ブルース時代はリーダーでリード・ヴォーカリストのマルチ・プレイヤーだったので、ウイングスでの役割は本来ベーシストのポールが曲ごとにアコースティック・ギターやピアノ、ぎんぎんのリード・ギターに持ち替えるたびに、レインがベース、ピアノ、ギターのパートを代わるというサポート役が役割でした。ただしウイングス時代のポールは冴えまくっていて、ビートルズ級の曲を息でも吸うように連発していたので、器用なミュージシャンであれば別にデニー・レインでなくても良かったと思わせる所にデニー・レインの影の薄さがありました。


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 デニー・レインはムーディー・ブルースの創設メンバーで、1964年11月にR&Bナンバーをカヴァーした「ゴー・ナウ (Go Now)」は全英1位・全米10位の大ヒットを記録しましたが、リーダーでリード・ヴォーカリストだったレインはムーディー・ブルースを1965年のファースト・アルバムのみで脱退しており、レイン以外のメンバーがジャスティン・ヘイワードとジョン・ロッジを迎えて再デビューした1967年以降のムーディー・ブルースは実質的には再結成バンドと見なせます。デニー・レインがウイングス在籍中に発表したソロ・アルバムは1973年の『Ahh...Laine』と1977年の『Holly Days』がありますが、日本発売もされた1980年12月の『Japanese Tears』はあからさまな日本公演中止への当て付けと、「ゴー・ナウ」の再々演(ウイングスのステージでもデニー・レインの定番曲として演奏されていました)で日本のポール・マッカートニー・ファンの不興を買いました。ポールはデニー・レインをウイングスのNo.2として重用していましたが、結局デニー・レインの代表曲は、一般的にはムーディー・ブルース時代のカヴァー曲「ゴー・ナウ (Go Now)」、そしてウイングスでポールと共作した「夢の旅人 (Mull of Kintyre)」に尽きるでしょう。また『バンド・オン・ザ・ラン』『ロンドン・タウン』の2作は実質的にポールとデニー・レインだけがウイングス名義で発表したアルバムでした。ウイングスでのデニー・レインはポールの忠実な子分をまっとうしたので唯一のオリジナル・メンバーになったとも言えます。カヴァー曲「ゴー・ナウ (Go Now)」、ポールとの共作「夢の旅人 (Mull of Kintyre)」、それで十分だと思えます。ウイングス解散後のデニー・レインは元ウイングス仲間とトリビュート・バンド活動を中心とし、晩年1年間はCOVID-19の後遺症で闘病生活を送りましたが、最後のライヴは逝去の1週間前、2023年11月27日のチャリティー・コンサートだったそうです。おそらくそこでも「ゴー・ナウ」と「夢の旅人」を歌ったものと思われます。また『バンド・オン・ザ・ラン』発売のきっかり50年後の日付で逝去したのも、何か天の配采のような気がします。
https://youtu.be/V2L3UzM_FfE?si=ntz3oTQGiUYKDUFP
https://youtu.be/gMee_r95Nfs?si=jy7DVdSNU6evGIPR
https://youtu.be/Plhtk_XJqhM?si=yJDXt8SdXekN8op6

ミッキー・ドレンツ(ザ・モンキーズ)最新作!

ドレンツ・シングス・R.E.M. (7a Records, 2023)
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Dolenz Sings R.E.M. (EP, 7a Records, 2023) : https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_kVXGHk9fih8Aak3vqq8sJAnshsGbKJ8GY&si=LLWDXQ-X5j-WGUe-
Released by 7A Records 7A061EP (12\", 33 ⅓ RPM, EP, Yellow Vinyl), 7A060 (CD, EP), November 3, 2023
Produced by Christian Nesmith
All Songs Written by R.E.M. (Michael Stipe, Peter Buck, Mike Mills)
(Tracklist)
1. Shiny Happy People - 4:13 : https://youtu.be/NKSRntMvqMQ?si=yq2N6NfF-9ONHpJw
2. Radio Free Europe - 5:06
3. Man On The Moon - 4:59
4. Leaving New York - 4:53
[ Personnel ]
Micky Dolenz - Vocals
Christian Nesmith - Produce, Recording, Mixes, Guitar, Bass, Keyboards, Percussion, Backing Vocals
Christopher Allis - Drums
Circe Link - Backing Vocals
Coco Dolenz - Alto Vocals on “Shiny Happy People”
Glenn Gretlund - Executive-Producer
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 イギリスのモンキーズ関連作品専門インディー・レーベル7Aレコーズは2015年の創設以来80点を越えるモンキーズのメンバーの発掘ライヴ、ソロ作品の再発売、未発表スタジオ録音、新作ソロ作品をリリースしてきましたが、7Aレコーズ85作目としてこの2023年11月3日にリリースされたミッキー・ドレンツ(1945~)のR.E.M.カヴァー集EPは素晴らしい内容で全世界のモンキーズ・ファンを歓喜させる内容になりました。R.E.M.は言うまでもなくアメリカの大物バンドで、1980年結成、1982年にデビューし、2011年の解散まで15作のスタジオ・アルバムをすべてゴールド、プラチナ・アルバムにさせ、トップ10アルバムを8作、うち6作をトップ3に、2作をNo.1アルバムにしています。もともと‘60年代ポップス、‘60年代ロックに憧憬の深いR.E.M.はデビュー時からザ・バーズに比較されましたが、シングルB面やEP、ライヴでは多くの‘60年代ポップス、ロック曲をカヴァーしていたことでも知られた奥ゆかしいバンドで、この『Dolenz Sings R.E.M.』にもR.E.M.の元メンバーの賛辞が寄せられています。

「These songs are ABSOLUTELY INCREDIBLE. Micky Dolenz covering R. E. M. Monkees style, I have died and gone to heaven. Give it a spin. It's wild. And produced by Christian Nesmith (son of Michael Nesmith), I am finally complete (ミッキーがR.E.M.の曲をモンキーズのスタイルでカヴァーしてくれたあまりの素晴らしさに、昇天して天国にいる気分です。ぜひお聴きください。マイク・ネスミスの子息クリスチャン・ネスミスのプロデュースがこのEPを完璧にしています)」(マイケル・スタイプ、ヴォーカル)

「That voice-one of the main voices of my musical awakening-singing our songs... It is beyond awesome. Let's help make this as huge as we possibly can. I am beyond thrilled. (ミッキーは私を音楽に目覚めさせてくれたヴォーカリストの一人で、どんな讚美も超越しています。どれだけ絶讚してもし足りないほどで、興奮が抑えきれません)」(マイク・ミルズ、ベース)

「I've been listening to Micky's singing since I was nine years old. It's unreal to hear that very voice, adding new depth to songs we've written ourselves, and inhabiting them so completely. (ミッキーのヴォーカルは9歳から聴き続けてきました。R.E.M.の曲にさらに深みを与えてくれたミッキーのヴォーカルは、この世のものとは思えないほど完璧です)」(ピーター・バック、ギター)

 本作のフィーチャリング・トラックとしては「Shiny Happy People」のMVが製作されました。R.E.M.のオリジナルでケイト・ピアソン(the B-52's)がゲスト参加していた女性ヴォーカル・パートはミッキー・ヴァージョンではミッキーの妹、ココ・ドレンツが参加しています。本作のリリースには7Aレコーズ創設以来のキャンペーンが張られ、R.E.M.のメンバーの出身地にして結成地のジョージア州アセンズでR.E.M.のメンバー全員参加の発売祝賀会が行われ、ミッキー・ドレンツはアセンズの名誉市民賞を授与されました。

 本作の録音、ミックス、プロデュースに加えほとんどすべてのバック・トラックをこなしたクリスチャン(クリス)・ネスミス(1965~)の手腕は、尊父の故マイク・ネスミスの才能を受け継いだもので、ひょっとしたらモンキーズ~各メンバーのアルバムを手がけてきた中でも最高のプロデューサーかもしれません。全盛期モンキーズのアルバムと並べても遜色のない本作を聴くとそう思えてきます。そしてもちろん主役ミッキーのモンキーズ全盛期から55年以上を経て変わりない張りのあるヴォーカル!比較しても仕方ありませんが、つい先日「最後の新曲」を出したあのグループの「最後の新曲」とは現役感からしてまるで違います。ミッキーがカヴァーしたR.E.M.の楽曲はいずれも優れた楽曲ですが、はっきり言ってミッキーのヴォーカルとクリス・ネスミスの素晴らしい歌とアレンジでR.E.M.のオリジナルを越えています。R.E.M.のオリジナル・ヴァージョンを上げておきましょう。
R.E.M. - Shiny Happy People (from the album “Out of Time”, Warner Bros., 1991/US#10) - 3:45 : https://youtu.be/YYOKMUTTDdA?si=2E_jK4v_jbwq0aGh
R.E.M. - Radio Free Europe (from the album “Murmur”, I.R.S, 1982/US#78) - 4:06 : https://youtu.be/Ac0oaXhz1u8?si=Z-dc_uWICXRweWTM
R.E.M. - Man On The Moon (from the album “Automatic for the People”, Warner Bros., 1992/US#30) - 5:14 : https://youtu.be/dLxpNiF0YKs?si=mhvBd4Cn0nQtnefL
R.E.M. - Leaving New York (from the album “Around the Sun”, Warner Bros., 2004/US-AAS#1) - 4:49 : https://youtu.be/wo6Vh4Uz7Sk?si=htrxsHttJmaApfo0

モンキーズをもう一度


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 ザ・モンキーズをいまだに偏見の眼で見ているリスナーが多いのは嘆かわしいことで、音楽業界人や音楽批評家からすら「作られたバンド」と見なされているのをよく目にします。「タイガースやテンプターズっていうのはかなり自然発生的なGSだったけど、これ(アダムス)は渡辺プロが人為的に作り上げた、いわばモンキーズ的なGSだったね」(作曲家・村井邦彦、『日本の60年代ロックのすべて』1989年刊)、また、「(アメリカ・デビュー時のジミ・ヘンドリックスの、音楽に無知なマネージャーが)モンキーズの前座という仕事を取ってきてしまうんです。ご存じのようにモンキーズは、ビートルズを真似てアメリカのレコード会社が作った傀儡バンドですから、ジミヘンとは無縁な世界。さすがにジミヘンは途中でリタイアしたらしいですけど……」(音楽批評家・立川芳雄、『文藝別冊KAWADE夢ムック~ジミ・ヘンドリックス伝説』2018年)と言った具合です。

 しかしモンキーズは1960年代後半において、ビートルズ以上にセールスと人気を獲得したグループでした。「モンキーズは、ビートルズを真似てアメリカのレコード会社が作った傀儡バンド」というのも誤解で、正確には連続テレビ番組「ザ・モンキーズ・ショー」(1966年9月から1968年3月まで、全58回、日本では再放送10話と特別番組2話を加えて1967年10月から1969年1月まで、全70回)のためオーディションで選出された四人、デイビー・ジョーンズ(1945~2012)、ミッキー・ドレンツ(1945~)、マイク・ネスミス(1942~2021)、ピーター・トーク(1942~2019)のテレビ・タレントがモンキーズでした。テレビ番組放映に先だってシングル「恋の終列車」(1966年8月、全米1位・全英23位)がリリースされ、以降モンキーズはアルバム、シングルともにチャートを席巻する存在になります。

・アルバム
『恋の終列車』(The Monkees) (1966年10月、US#1/13週・UK#1) : https://youtu.be/odJV0iNacoc?si=PT5uFLsDAA6OHPoj
アイム・ア・ビリーバー』(More Of The Monkees) (1967年1月、US#1/18週・UK#1) : https://youtu.be/2m8wsvQ7Al4?si=6h8crQWxIo08wcxR
『ヘッドクォーターズ』(Headquarters) (1967年5月、US#1・UK#2) : https://youtube.com/playlist?list=PLl4KJVTSf0ROimloLTXympa-Hnp2GfE-6&si=Kp1n4RzzFrC3EWjR
『スターコレクター』(Pisces,Aquarius,Capricorn & Jones Ltd) (1967年11月、US#1・UK#5) : https://youtu.be/qUusNB7AXOU?si=2n3Z9cyVJ8JoNYFw
『小鳥と蜂とモンキーズ』(The Birds,The Bees and The Monkees) (1968年4月、US#3) : https://youtube.com/playlist?list=PLl4KJVTSf0RN5DnLJoRKNl2-pTCYTbVyN&si=6Mcr4Ns0oY2cyxvq

 以上の5作までが欧米諸国で「ザ・モンキーズ・ショー」が放映されていた時期で、1966年の年末発売にも関わらず『恋の終列車』は13週No.1で1966年の年間アルバム・チャート2位、『アイム・ア・ビリーバー』は『恋の終列車』に代わるNo.1アルバムとなり18週No.1(!)を記録して年間チャート1位、さらに全英チャートでもNo.1の圧倒的な大成功を収め、『スターコレクター』までの4作はいずれも全米No.1、『小鳥と蜂と~』もトップ3アルバムにしています。『恋の終列車』と『アイム・ビリーバー』の2作で1966年10月第2週から1967年6月第2週の7か月間アルバム・チャートNo.1を続いたのはビートルズが年1作に移行し、1966年の年末アルバムがなかったからでもあり、『アイム・ア・ビリーバー』の18週No.1に代わってNo.1になったのもビートルズ1967年6月リリースの『サージェント・ペパーズ』でした。テレビショー放映時期最後の『小鳥と蜂と~』の、次作のアルバム『ヘッド』(Head) (1968年11月、US#45)はモンキーズ主演映画のサウンドトラック盤でしたが、映画・アルバムともに成績は奮わず、日本を含む世界ツアーのあと契約満了に伴ってピーター・トークは離脱してしまいます。その後もモンキーズは、ピーター在籍時の録音も含むデイビー、ミッキー、マイクのトリオで、
『インスタント・リプレイ』(Instant Replay) (1969年2月、US#32)
 を、アルバム未収録シングルを含む、
『グレイテスト・ヒット』(The Monkees Greatest Hits) (1969年6月、US#89)
 を、またソロ・アーティストに転向するマイク在籍時最後のアルバムになった、
『プレゼント』(Present) (1969年10月、US#100)
 を、そしてデイビーとミッキーの二人になった、
『チェンジズ』(Changes)(1970年6月、チャート圏外)
 をリリースしますが、以降デイビーとミッキーは活動を共にするも、日本での「ザ・モンキーズ・ショー」の再放送(1980年)、アメリカ本国での再放送によるブームによってデイビー、ミッキー、ピーターが再結成した『プール・イット』(Pool It!) (1987年8月)までモンキーズ名義の活動は休止します。

 しかし「ザ・モンキーズ・ショー」放映~映画『ヘッド』時までのモンキーズのシングル・ヒットは質・量ともに‘60年代ポップスの粋と呼ぶにふさわしいものでした。ビートルズがライヴを引退して『リボルバー』(1966年8月)、『サージェント・ペパーズ~』(1967年6月)であまりにアーティスティックな方向に進んでいた時期、モンキーズビートルズと入れ代わるように鮮やかなポップ・ロックで、お茶の間の人気番組「ザ・モンキーズ・ショー」とともに広いリスナーを獲得したのです。そのシングルとアルバムはチャート成績・売り上げにおいて、1964年のビートルズの全米デビューに匹敵するものでした。

・シングル
「恋の終列車 / 希望を胸に」Last Train to Clarksville (US#1・UK#23) / Take A Giant Step (1966年8月)
「アイム・ア・ビリーヴァー(副題:恋に生きよう) / ステッピンストーン」I'm A Believer (US#1・UK#1) / (I'm Not Your)Steppin' Stone (US #20) (1966年12月)
「恋はちょっぴり / どこかで知った娘」A Little Bit Me,A Little Bit You (US#2・UK#3) / The Girl I Knew Somewhere (US #39) (1967年3月)
「プレザント・バレー・サンデイ / 恋の合言葉」Pleasant Valley Sunday (US#3・UK#11) / Words (US#11) (1967年7月)
「デイドリーム / ゴーイン・ダウン」Daydream Believer (US#1・UK#5) / Goin' Down (US#104) (1967年10月)
「すてきなバレリ / タピオカ・ツンドラ」Valleri (US#3・UK#12) / Tapioca Tundra (US#34) (1968年2月)
「D・W・ウォッシュバーン / 君と一緒に」D.W.Washburn (US#19・UK#17) / It's Nice To Be With You (US#51) (1968年6月)
「ポーパス・ソング / アズ・ウィ・ゴー・アロング」Porpoise Song (US#62) / As We Go Along (US#106) (1968年10月)

 「ポーパス・ソング」はサントラ盤『ヘッド』からのシングルですが、四人のメンバーの揃っていたこの時期に全米No.1ヒットが3曲、トップ3圏内なら5曲、トップ5圏内なら6曲があります。イギリスでもトップ5圏内が3曲、うち1曲がNo.1ヒットです。シングルAB面がともにチャート・インした例も多く、こと人気とセールスで言えば1966年秋~1968年春までの1年半のモンキーズビートルズを抜いた位置にありました。

 モンキーズはテレビ・プロデューサーのドン・カーシュナーが立ち上げたテレビの連続ドラマ・プロジェクト「ザ・モンキーズ・ショー」で「バンドを組んでいる隣のお兄さんたち」という役柄で主演をしていたグループでした。むしろそのキャラクターは、ビートルズよりもアメリカ本国のラヴィン・スプーンフルやボー・ブラメルズをロール・モデルとしたイメージが強いものです。オーディションで選ばれた四人は最初からプロ意識が高く、リード・ヴォーカル&ドラムスのミッキーはバンド歴があり、イギリス出身でリード・ヴォーカルのデイビーは子役時代から芸能界で活動しており、ベース&オルガンのピーターはニューヨークのフォーク・シーン出身で、ギタリストのマイクはすでにソングライターとしての実績があるミュージシャンでした。マイクの友人だったスティーヴン・スティルス(バッファロー・スプリングフィールド~クロスビー・スティルス&ナッシュ)やピーターの知人ジェリー・イエスター(モダン・フォーク・カルテット~ラヴィン・スプーンフル)らもオーディションに参加して落ちたそうですが、才能、ルックス、キャラクターなどあらゆる面からミッキー、デイビー、ピーター、マイクに落ち着いたのがモンキーズの成功につながったのは間違いありません。デビュー当時すでに熟達したミュージシャンはマイクとピーターだけだったので、同時制作された『恋の終列車』と『アイム・ア・ビリーバー』ではプロダクションはモンキーズ向けに最高のレパートリーを一流ソングライター陣に依頼し、レコーディングはフィル・スペクター門下生のレッキング・クルーやヴェンチャーズのジェリー・マギー(ギター)などハリウッドのトップ・ミュージシャンによって行われましたが、ミッキーとデイビーの二人のヴォーカルはすでに一流ミュージシャンのバックがふさわしい貫禄のあるものでした。モンキーズはシングル、アルバム1作毎に自分たちの演奏の比率を高め、サード・アルバム『ヘッドクォーターズ』は初めてモンキーズの四人のみがヴォーカル、演奏を手がけたアルバムとしてリリースされました。この頃からテレビ・プロデューサーのカーシュナー独裁体制が弱まり、より主導権を得たモンキーズは自分たちで敏腕ポップス・プロデューサーのチップ・ダグラスをレコード制作に迎え、「作られたバンド」から団結力の高いプロフェッショナルなバンド(それはデビュー当時から四人全員が目指していたものでした)としての体制を築いていきます。

 四人中もっとも芸能人らしくなく、ヒッピー指向だった自由人かつピーターは、テレビ・シリーズの終了、映画『ヘッド』、世界ツアーと契約満了とともにバンドを去ってしまいますが、これは「モンキーズのピーター」としての活動と2年間もの過密スケジュールに区切りをつけたかったのでしょう。当初からミュージシャンだったマイクはカントリー・ロックのアーティストとしてのソロ・デビューの機会を待ちながらトリオになったモンキーズで『インスタント・リプレイ』『プレゼント』で存在感を示したのち、マイク自身のバンドを組むために脱退します。看板ヴォーカリストの二人、ミッキーとデイビーはモンキーズ初期からモンキーズ楽曲の主要ソングライター・チーム、ボイス&ハートの協力によって『チェンジズ』をリリースしますが、時はすでに1970年、従来からのモンキーズのファンも新しいポップス、ロックの潮流に関心を移しつつありました。以降‘80年代の「ザ・モンキーズ・ショー」再放送による新規ファンの獲得まで、ミッキーとデイビーはソロやデュオの歌手として活動していくことになります。

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 映画『ヘッド』のサントラ盤はともかく、モンキーズの絶頂期のオリジナル・アルバムは四人が揃っていた時期の『恋の終列車』『アイム・ア・ビリーバー』『ヘッドクォーターズ』『スターコレクター』『小鳥と蜂とモンキーズ』の5作で、うち1966年10月(実際には9月でしょう)の『恋の終列車』、1967年1月(これも実際には1966年12月には店頭に並んだと思われます)の『アイム・ア・ビリーバー』はテレビ・シリーズの開始に合わせて一気に制作され3か月も置かずにリリースされたもので、モンキーズの四人にもリリース予定が知らされていなかったといいます。実際半年ごとにリリースされた第3作~第5作の『ヘッドクォーターズ』『スターコレクター』『小鳥と蜂とモンキーズ』と初期2作の『恋の終列車』『アイム・ア・ビリーバー』はサウンドの質感が異なり、名曲「灰色の影」を含む『ヘッドクォーターズ』、「プレザント・バレー・サンデイ」を含む『スターコレクター』、「デイドリーム」を含む『小鳥と蜂とモンキーズ』に較べると、『恋の終列車』(タイトル曲ほか「サタデーズ・チャイルド」「自由になりたい」収録)、『アイム・ア・ビリーバー』(タイトル曲ほか「メリー・メリー」「ステッピング・ストーン」収録)はアメリカ最高のスタジオ・ミュージシャン集団、レッキング・クルーをバックバンドにしながらラフな、ほとんどガレージ・ロック(しかもとびきりの出来!)に近い感触があります。モンキーズ最初の5作はいずれも甲乙つけ難いポップ・ロックの名盤ながら1作1作に特色があり、特に双生児的な第一作と第二作『恋の終列車』『アイム・ア・ビリーバー』はガレージ・ロック的観点から聴いても‘60年代ロックの逸品でしょう。セックス・ピストルズが「ステッピング・ストーン」をカヴァーしていたのも伊達ではないのです。

 そこで悩ましいのは、もともとフィル・スペクターがフィレス・レーベルのアーティストのプロデュースのために集めてきた凄腕ミュージシャンたち、レッキング・クルーの存在とその役割です。1999年にBMIが集計した「20世紀ポップスで最高の売り上げを達成した楽曲」のトップ3(カヴァー・ヴァージョンすべての集計)では1位が「ふられた気持」(オリジナルはライチャス・ブラザース)、2位が「ネヴァー・マイ・ラヴ」(オリジナルはアソシエーション)、3位が「イエスタデイ」になるそうで、ライチャス・ブラザースもアソシエーションも演奏はレッキング・クルーですから、ビートルズの「イエスタデイ」を押さえて1位と2位のオリジナルがレッキング・クルーの仕事、という驚異的な集計結果が明らかになっています。ハリウッドのスタジオ・ミュージシャン集団レッキング・クルーというとドラムスのハル・ブレインが真っ先に浮かんできますが、レッキング・クルーが‘60年代~‘70年代にレコーディングに携わったアーティストはフィレス・レーベルのアーティストを始めとして、ジャン&ディーン、ソニー&シェール、ザ・バーズ、ザ・モンキーズビーチ・ボーイズ、ママス&パパス、アソシエーション、フィフス・ディメンションエルヴィス・プレスリーフランク・シナトラ、サイモン&ガーファンクル、カーペンターズまでおよびます。「ネヴァー・マイ・ラヴ」「ウィンディ」「チェリッシュ」の3曲のNo.1ヒットを持つアソシエーションはソフト・ロックの祖として尊敬を集めるバンドですが、ライヴではバンド自身の演奏を聴かせても、レコーディングではアレンジ、演奏をレッキング・クルーに依頼していました。上記の名だたるアーティストも程度の差はあれ同様です。日本でも日本のレッキング・クルーと言うべき一流ジャズマンたちが多くのGSロックバンドからメジャーのフォーク勢までレコード制作に関わっていました。実力派グループのトップ・バンドと定評のあったゴールデン・カップスですらスタジオ盤はピアノに江草啓介、ベースに江藤勲、ドラムスに石川晶といったジャズマンをセッション・プレイヤーに迎えていたくらいです。モンキーズは質の高いシングル、アルバムを送り出すためにレッキング・クルーを始めとするトップ・クラスのスタジオ・ミュージシャンを起用していましたが、その点ではビーチ・ボーイズザ・バーズ、アソシエーションと変わりなく、テレビ番組出身のグループというだけで不当な「作られたバンド」「傀儡バンド」呼ばわりをされました。しかしモンキーズはシングル、アルバムの質の高さ、1980年代からデビュー50周年のたびたびの再結成までファンの期待を裏切らない、プロフェッショナルなアーティスト意識とエンタテインナー意識を貫いた存在でした。モンキーズについてはまた回を改めて、再結成以降の傑作アルバムともどもご紹介したいと思います。

アリスと私


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 先日16日(月)の訃報を受けて、故・谷村新司氏を追悼したいと思います。谷村氏率いるアリスの人気絶頂期はちょうど筆者の中学年時代と重なっており、当時はテレビの歌番組の最盛期でもありましたから、のちにJポップと呼ばれることになる和製フォーク、ロック系アーティストでも積極的にテレビ出演していたアリスはすっかりお茶の間に浸透した存在でした。また谷村氏はラジオDJとしても絶大な人気を誇っていましたが、筆者はビートルズを始めとし英米ロック一辺倒だったのでアリスのような日本のフォーク・グループは目障りにしか思いませんでした。しかしビートルズ好きな気の合うクラスメイトたちにもアリスは人気があって、ラジオは'60年代の英米ロック、ポップスや最新の新譜がかかる洋楽番組やFEN(ドアーズやオールマン・ブラザースを始め、毎週1度は「ガダ・ビダ」が聴けます)しか聴かない筆者にはアリスの音楽などまったく眼中にありませんでした。

 

 筆者が日本のロックやフォークにようやく関心を持てるようになったのはGSやURC系のアンダーグラウンド・フォークを知ってからで、'60年代のスパイダースやカーナビーツ、テンプターズフォーク・クルセダーズ、ジャックスなどは洋楽の独自消化による成果で同時代の英米ロックと遜色ない音楽を作り上げていた、と気づいてからでした。アリスを筆頭とする'70年代のグループも世代的にはGSやアングラ・フォークと同年輩で、遅れてデビューした分、'60年代的な洋楽との対決姿勢やサブカルチャー性、アングラ性を切り捨ててドメスティックに根づいたもの、とようやく理解できるようになりました。しかし筆者はアリスやオフコースらが切り捨てた'60年代的な要素にこそ興味があったので、イヴェントやライヴハウス通いをするようになってもパンク・ロック以降のサブカルチャー性の強いバンドばかり追いかけていました。パンク・ロックが反抗していたのは'60年代的な批判精神を切り捨てていた'70年代アーティストたちの姿勢だったので、GSやフォークル、ジャックスらの遺伝子は隔世遺伝的にパンク・ロック以降の、または'70年代になってもアンダーグラウンドな姿勢を貫いていた頭脳警察村八分サンハウスらから枝分かれしたバンドに受けつがれていたと思われたのです。
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 筆者がようやくアリスを始めとする商業フォークも聴こう、と思うようになったのはアリスが切り捨てたものを見極めよう、アリスのどこに一世を風靡した魅力があったのか知りたいと興味を持つようになってからで、幸いアリスのような大人気グループは中古盤が安価に入手できたので、1972年9月のデビュー・アルバム『ALICE I』と、1972年~1979年までのヒット・シングルを集めた18曲入りベスト盤を買い、古本屋の店頭の100円均一コーナーでアリス人気絶頂期に刊行されたアリスのサクセス・ストーリー伝『帰らざる日々 誰も知らないALICE』を買って、CDを聴きながらじっくり読みました。デビュー・アルバム『ALICE I』を聴いて意外だったのは、同じ東芝音楽工業の先輩フォーク・クルセダーズの記念碑的名盤『紀元貮阡年』(東芝音楽工業、1968年7月)や、五つの赤い風船の最初のフルアルバム『おとぎばなし』(URC、1969年8月)からの直接的な影響が曲想やアルバム構成に換骨奪胎されていることでした。アリスのメンバーはフォークルのメンバーより1、2歳年下でしかありません。アリスのメンバーはガロのメンバーと同年輩ですが、1971年11月の『GAROファースト』(日本コロンビア)がクロスビー、スティルス&ナッシュを下敷きにした本格的な洋楽的フォーク・ロック・アルバムだったのに対して、フォークルや五つの赤い風船を下敷きにした『ALICE I』は、フォークルや風船にはあったアーティスティックなステイトメントをあえて捨て、エンタテインメント性を押し出すことによって、ガロの名盤ファーストより親しみやすい、軽やかで楽しいアルバムになっています。ガロは最新のウエストコースト系アコースティック・ロックを日本語詞で実践する、という使命感がサウンドの重み・深みになっていました。アリスのデビュー作はガロのデビュー作から1年も経っていませんが、綺麗さっぱりと洋楽性を最小限に剪定し、なおかつすでに日本のフォーク・ロックの古典となっていたフォークルや風船のリスナーにも地続きで聴けるアルバムになっています。18曲入りベスト盤でヒット曲単位で聴けるアリスと、デビュー・アルバム『ALICE I』の印象は相当異なったものです。
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 また谷村新司堀内孝雄矢沢透の三人のロング・インタビューから構成された『帰らざる日々 誰も知らないALICE』は、人気絶頂期に刊行されたサクセス・ストーリーながら、メンバー三人がグループ結成時から目指す方向性はバラバラで、谷村氏と堀内氏の緊張関係が常につきまとい、谷村氏が堀内氏との対立に矢沢氏を緩衝役としてグループのキーマンの役割を担わせていたことを明かしています。矢沢透氏はアリス参加前に頭脳警察とも親交が深かったヴェテラン・ドラマーで、頭脳警察PANTA氏はアリスのデビュー当時ばったり街で矢沢氏と出会い「何でアリスなんかと演ってるんだよ?」と矢沢氏に詰問し、正式メンバーなんだよと矢沢氏から聞いて「何だ、メンバーなのか」と矢沢氏に謝ったそうですが(白夜書房『日本ロック史体系』)、『帰らざる日々』を読むと矢沢透氏に好感を持たずにはいられません。矢沢氏もドラマーながらシンガーソングライターであり、アルバムにはおそらくグループの均衡を図って矢沢氏がリード・ヴォーカルを取る矢沢氏のオリジナル曲が収められているのですが、ライヴでは深夜ラジオの人気DJでもある谷村氏の独壇場で、『帰らざる日々』では人気上昇時のライヴでは2時間のうち谷村氏のトーク・コーナーが40分以上を占め嫌になった、と堀内氏が語っています。優れたシンガーソングライターの堀内氏にとってはアリスは人気が上昇するとともに窮屈な枷になり、謙虚な苦労人の矢沢氏は縁の下の力持ちで陰のまとめ役でした。しかしアリスの人気は多産なシンガーソングライターでマルチ・タレントの谷村氏の存在あってこそだったのは疑いはありません。1998年に50歳の谷村氏はソロで紅白歌合戦に出演し、アリス時代の最大ヒット「チャンピオン」を熱唱しましたが、ハード・ロックにアレンジされた「チャンピオン」を歌う谷村氏の姿はロブ・ハルフォード(ジューダス・プリースト)を彷彿とさせるものでした。それを鬼気迫る風情ではなく、無内容なまでに壮絶で爆笑に持っていくのが谷村氏ならではの至芸でした。実現しなかった今後のアリス再結成ツアーや晩年の闘病、まだ意欲を残しての逝去は痛ましく寂しいことですが、こちたき批判も物ともせず、多くのリスナーに愛され、さらに半世紀もの時代に愛されてきた谷村氏は幸福なミュージシャン生活をまっとうした、稀有なアーティストだったと思います。また谷村氏抜きにアリスはあり得ないでしょうが、堀内孝雄氏、矢沢透氏、両氏の長寿を願ってやみません。
https://youtu.be/mpL11zlmCPI?si=sQOVqtLRXHMVc5sA
https://youtu.be/i8ZOjKPuLX4?si=dlYjWS0TIzGqPiXK

 

謎のサイケデリック・ロッカー、ビッグ・ボーイ・ピート

ビッグ・ボーイ・ピート - マイ・ラヴ・イズ・ライク・ア・スペースシップ (Camp/Polydor, 1968)f:id:hawkrose:20231010234112j:image

Big Boy Pete - My Love Is Like A Spaceship (Peter Miller) (Single B-Side. Camp/Polydor, 1968) - 2:43 : https://youtu.be/y-0jkwIucWI?si=vKBhyNsQJ0T6A-cE
Big Boy Pete - Cold Turkey (Peter Miller) (Single A-Side. Camp/Polydor, 1968) - 2:33 : https://youtu.be/tiXLAXaQm8M?si=QF-j5JKIFv-JsFNJ
Big Boy Pete - Cold Turkey (TV Broadcast, 1968) - 2:33 : https://youtu.be/CTRufq7a9UA?si=v9y5CeCKkFGzokUL
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Big Boy Pete - My Love Is Like A Spaceship (from the album "The Margetson Demos", Gear Fab Records, 2002) - 4:13 : https://youtu.be/CPbmCxErjqw?si=pTVHbtQo5zd9wUVb
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 このロックンローラーにしてシンガーソングライター、ビッグ・ボーイ・ピートことピーター・ミラーについてはディスコグラフィー以外ほとんど情報がありません。判明しているのはピート自身の作詞作曲・プロデュースでイギリスのキャンプ・レーベル、ドイツのポリドール・レコーズから1968年にリリースされたシングル「Cold Turkey c/w My Love Is Like A Spaceship」がデビュー曲、また1966年~1969年録音とされるセカンド・シングル「Me c/w Nasty Nazi」(3 Acre Floor, 1997)がデビュー・シングルから30年あまり経ってアメリカのインディー・レーベルから出ており、年齢も不詳なら国籍も不詳、おそらくイギリスでデビューしてアメリカに渡ったと推測できるだけで、しかもマルチ・プレイヤーだったらしくシングル2作はピート自身の多重録音だったようです。筆者は「My Love Is Like A Spaceship」1曲を'60年代泡沫アーティストによるサイケデリック・ロック海賊盤コンピレーション『Visions Of The Past *2』(no label, late '80s?)で聴き、国別編集の『Visions Of The Past』は1~4まで確認できて『*2』はイギリス編と推定できましたが、ビッグ・ボーイ・ピートの他のシングル曲や単独アルバムはまだパソコン通信すら普及していない当時まったく知り得ませんでした。せいぜい推定できたのは作者のピーター・ミラーがビッグ・ボーイ・ピートの本名なんだろうな、バンド作ではなくソロ・シングルなんだろうなというくらいでした。「My Love Is Like A Spaceship」はドノヴァンの「Mellow Yellow」(1966年10月、UK#8, US#2)に似た曲調の楽曲ですが、A面曲「Cold Turkey」よりもこちらの方をシングルA面にすべきだったと思えます。
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 ところが現在ディスコグラフィー・サイトのdiscogs.comでビッグ・ボーイ・ピートを調べてみると、写真の他に一切プロフィールは載っておらず(生年、国籍も不詳)、掲載の公式サイトも現在は「not found」になっていますが、なんと13作もアルバムをリリースしているではありませんか。うち4作はコンピレーション・アルバムとされていますが、単独シングルは前記の2枚しか確認されていないとなるとコンピレーション・アルバムもオリジナル・アルバムと同じです。誰得かわかりませんが、ビッグ・ボーイ・ピートについての記事など今後書く機会はないでしょうからdiscogs.comの記載から整理して、シングル&アルバム・ディスコグラフィーを載せておきましょう。
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[ Big Boy Pete Discography ]
◎Singles
1. Cold Turkey c/w My Love Is Like A Spaceship (UK/Germany, Polydor, 1968)
2. Me c/w Nasty Nazi (US, from the album "Return To Catatonia", 3 Acre Floor, 1997)
◎Albums
1. Homage To Catatonia (LP, UK, Tenth Planet. 1996)
2. Return To Catatonia (LP, UK, Tenth Planet. 1998)
3. Psycho-Relics (CD, US, Compilation, Bacchus Archives, 1999)
4. World War IV - A Symphonic Poem (LP, Italy, Comet Records Europe, 2000)
5. The Margetson Demos (CD, US, Gear Fab Records, 2002)
6. The Perennial Enigma (CD, Europe, Angel Air Records, 2006)
7. The Squires Of The Subterrain and Big Boy Pete - Rock It Racket (CD, Worldwide, Rocket Racket Records, 2007)
8. Big Boy Pete And Hilton Valentine - Merry Skifflemas! (CD, US, 22 Records, 2011)
9. Cold Turkey (CD, US, Compilation, Gear Fab Records, 2012)
10. Big Boy Pete And The Squire -
Hitmen (CD, US, Rocket Racket Records, 2012)
11. Through The Back Door (CD, US, 22 Records, 2013)
12. The Cosmic Genius Of Big Boy Pete 1965-1977 (LP, France, Compilation, Mono-Tone Records, 2021)
13. The Cosmic Genius Of Big Boy Pete 1966-1979 - Volume 2 (LP, France, Compilation, Mono-Tone Records, 2021)
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 以上、共作3作(7、8、10)、コンピレーション4作(3、9、12、13)を含んで13作のアルバムがあるのですが、デビュー・シングルが1968年、初のアルバムが28年後の1996年というのが異常です。ではその間ビッグ・ボーイ・ピートは何をやっていたかというと、1965年以来のデモテープ作りを絶え間なく制作していたようで、各アルバムのインフォメーションを見ると1966年~1973年にはほぼ完成されたアルバムもあったようで、ピート一人のデモテープにセッション・ミュージシャンの演奏を差し替えて完成したアルバムがようやく1996年以降陽の目を見るとともに純粋な新作も制作されており、たとえばアルバム8は元アニマルズのギタリスト、ヒルトン・ヴァレンタイン(1943~2021)との共作のスキッフル・アルバムですが、ビッグ・ボーイ・ピートのキャリアは長く、1964年にはソロ・シンガーのロックンローラーとして活動していたようですから、ヴァレンタインとの共作は旧友再会セッションだったのでしょう。discogs.comのディスコグラフィーには前述の通りビッグ・ボーイ・ピートのプロフィールは生年・国籍、活動期間すら載っておらず、各アルバムのインフォメーションでアルバム記載のデータが転載されているだけですが、ソロのロックンローラーとしてライヴ活動を始め、1960年代唯一のシングル「Cold Turkey c/w My Love Is Like A Spaceship」でサイケデリック・ポップ・シンガーとしてひそかに聴き継がれ、'60年代後期のサイケデリック・ロック再評価とともに再び表舞台で活動再開するとともに1965年以来30年間書き溜めていた曲を次々とリテイク、またはデモテープのままアルバムにまとめていったようです。セカンド・シングル「Me c/w Nasty Nazi」(3 Acre Floor, 1997)はセカンド・アルバム『Return To Catatonia』(Tenth Planet. 1998)からの先行シングルですが、ファースト・アルバム『Homage To Catatonia』(Tenth Planet. 1996)とセカンド・アルバムは1966年初頭~1969年秋には完成していた未発表音源がアルバム化されたもので、やはり当時のイギリスのサイケデリック・ポップ色が強いものです。
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Big Boy Pete - Me (Single A-Side. 3 Acre Floor, 1997) - 2:21 : https://youtu.be/TjKRJeV9AIM?si=Rf4OjpyF18MQM3KI
Big Boy Pete - Nasty Nazi (Single A-Side. 3 Acre Floor, 1997) - 3:25 : https://youtu.be/Oar68CP-Kds?si=17uSNIOfV1MRGQnN

 活動再開後のビッグ・ボーイ・ピートは未発表音源のアルバム化とともに新作も制作していますが、インフォメーションによるとロックンロールやカントリー・ロックに回帰したアルバム内容だそうで、キャリアから言っても順当なことでしょう。ビッグ・ボーイ・ピート1964年のステージ写真を見るとボ・ディドリー風長方形ギターを構え、シングルでもジーン・ヴィンセント的ヒーカップ唱法に近いヴォーカルが聴けますから、スキッフルのアルバムを出しているように、体質的にはスキッフルを下地とした最初期のブリティッシュ・インヴェイジョンに近いロックンローラーだったと思われます。軽佻浮薄なサイケ・ポップ曲だからこそ魅力的な「My Love Is Like A Spaceship」はたまたま後世のリスナーがイメージするスウィンギング・ロンドンのムードにはまったので、それはB面曲「My Love Is Like A Spaceship」の方がA面曲「Cold Turkey」より今日ではチャーミングに聴こえることにも表れており、作曲やサウンド・プロデュースに優れていたことは確かなビッグ・ボーイ・ピートことピーター・ミラーさんは結局何をやりたかったミュージシャンかわかりません。ミラーさんは活動時期から1940年代半ば生まれと推定され、ヒルトン・ヴァレンタインと同年の1943年生まれとしたら今年で御歳80歳を迎えられたはずです。オリジナル・アルバムの新作が2013年の『Through The Back Door』、飛んで2021年にフランス盤、アナログLPのみのコンピレーション・アルバム2作『The Cosmic Genius Of Big Boy Pete 1965-1977』『The Cosmic Genius Of Big Boy Pete 1966-1979 - Volume 2』となると、現在消滅している公式サイトの閉鎖も伴い、現在は完全引退、もしくはこの10年間の間に逝去されているかもしれません。おそらく逝去されているにしても、ビッグ・ボーイ・ピートさんの訃報はマスメディアには報道されなかったでしょう。日本ではグループ・サウンズの最盛期の1968年にシングル1枚をリリースして消え、1990年代の半ばになって伝説的存在として活動した、こういうアーティストもいるのです。日本盤で1枚くらい、できればCD2枚組で、こんな珍妙なサイケ・ロッカーのアンソロジーくらい出てもいいと思います。

 

※「Beat Club」映像リンクの概要欄に英語版ウィキペディアの「Peter Miller」名義での項目からの略歴が転載されている、とご指摘をいただきました。稿を改めて再度ご紹介したいと思います。

2023年新作秋アニメ一覧(首都圏版)


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 2023年新作深夜秋アニメ(9月・10月~12月)放映予定の一覧を、首都圏地上波・無料BS局放映のみの作品に絞ってまとめました。有料BS局、有料配信サイトのみの新作もこのリスト以外にありますが、それらは地上波局に降りてきてから新作としてご紹介することにします。まだ放映日時未定作品もある上に、日時の変更、配信オリジナル作品の地上波初放送、さらに注目すべき再放送作品も予想されますが、それらは随時訂正・追補していきたいと思います。なおこの秋の新作アニメは曜日の変動が多いようですので、曜日別に改訂するのは放映が開始されてからにし、リストは初回放映日時順に並べました。全国キー局・地方局のリストにすると膨大になるので首都圏版・無料BS局のみにしましたが、ほとんどの新作は各地方局、配信サイトで観られますので、参考にしていただければ幸いです。

◎五等分の花嫁∽ (前後編)
>TBS:09/02(土) 16:30~ ※TBSは2週連続放送
BS11:09/10(日) 22:00~ ※BS11は2話連続放送)
◎お嬢と番犬くん
TOKYO MX:09/28(木) ~
BS朝日:09/28(木) ~
◎葬送のフリーレン
日本テレビ系:09/29(金) 21:00~ ※初回は2時間SP ※2回目以降は10/06(金) 23:00~
◎万聖街(日本語吹替版) 続編【第7・8話】1時間SP
TOKYO MX:09/30(土) 24:00
BS11:09/30(土) 24:00~
◎ラグナクリムゾン※初回は1時間SP
TOKYO MX:09/30(土) 25:00
BS11:09/30(土) 25:00~
◎シャングリラ・フロンティア
>TBS系:10/01(日) 17:00~
キャプテン翼 シーズン2 -ジュニアユース編-
テレビ東京系:10/01(日) 17:30~
オーバーテイク
TOKYO MX:10/01(日) 24:30~
BS11:10/01(日) 25:05~
◎でこぼこ魔女の親子事情
TOKYO MX:10/01(日) 22:00~
>BSフジ:10/03(火) 24:00~
範馬刃牙 第2期【野人戦争編】 (※Netflix配信済)
TOKYO MX:10/01(日) 23:30~
BS日テレ:10/01(日) 23:30~
◎MFゴースト
TOKYO MX:10/01(日) 24:00~
BS11:10/01(日) 24:00~
◎しーくれっとみっしょん ~潜入捜査官は絶対に負けない!~
TOKYO MX:10/01(日) 25:00~
BS11:10/01(日) 25:00~
B-PROJECT ~熱烈*ラブコール~(第3期)
テレビ東京:10/02(月) 26:00~
BS日テレ:10/05(木) 23:30~
◎ミギとダリ
TOKYO MX:10/02(月) 25:35~
BS11:10/03(火) 25:00~
◎SHY(シャイ)
テレビ東京:10/02(月) 24:00~
◎とあるおっさんのVRMMO活動記
TOKYO MX:10/02(月) 25:05~
BS11:10/02(月) 25:00~
◎私の推しは悪役令嬢。
TOKYO MX:10/02(月) ~
BS日テレ:10/02(月) ~
◎鴨乃橋ロンの禁断推理 1st Season
TOKYO MX:10/02(月) 22:30~
BS11:10/02(月) 24:30~
聖女の魔力は万能です Season2
TOKYO MX:10/03(火) 24:30~
BS11:10/03(火) 24:30~
◎東京リベンジャーズ-天竺編-
テレビ東京:10/03(火) 24:00~
テレビ神奈川:10/05(木) 24:30~
BS朝日:10/08(日) 23:00~
◎忍ばない!クリプトニンジャ咲耶
TOKYO MX:10/03(火) 25:00~
◎ブルバスター
TOKYO MX:10/04(水) 23:00~
BS日テレ:10/04(水) 25:00~
◎婚約破棄された令嬢を拾った俺が、イケナイことを教え込む
TOKYO MX:10/04(水) 22:00~
>BSフジ:10/04(水) 24:30~
◎陰の実力者になりたくて! 2nd season
TOKYO MX:10/04(水) 23:30~
BS日テレ:10/04(水) 24:30~
ウマ娘 プリティーダービー Season 3
TOKYO MX:10/04(水) 24:00~
BS11:10/04(水) 24:00~
◎絆のアリル 2ndシーズン
テレビ東京:10/04(水) 24:00~
◎16bitセンセーション ANOTHER LAYER
TOKYO MX:10/04(水) 24:30~
BS11:10/04(水) 24:30~
◎カミエラビ
>フジテレビ:10/04(水) 24:55~
>BSフジ:10/11(水) 24:00~
◎暴食のベルセルク
TOKYO MX:10/04(水) 25:30~
BS11:10/04(水) 25:30~
魔法使いの嫁 SEASON2【第2クール】
TOKYO MX:10/05(木) 22:00~
BS11:10/06(金) 23:00~
◎柚木さんちの四兄弟。
TOKYO MX:10/05(木) 24:00~
BS11:10/05(木) 24:00~
◎レヱル・ロマネスク2
TOKYO MX:10/05(木) 25:00~
◎アンダーニンジャ
>TBS:10/05(木) 25:28~
BS11:10/06(金) 23:30~
盾の勇者の成り上がり Season3
TOKYO MX:10/06(金) 22:30~
BS日テレ:10/08(日) 26:30~
ゴブリンスレイヤー
TOKYO MX:10/06(金) 25:05~
BS11:10/06(金) 25:30~
◎攻略うぉんてっど!~異世界救います!?~
TOKYO MX:10/06(金) 23:00~
BS日テレ:10/07(土) 22:00~
ヒプノシスマイク -Division Rap Battle- Rhyme Anima +(第2期)
TOKYO MX:10/06(金) 24:00~
BS11:10/06(金) 24:00~
◎アンデッドアンラック
>TBS系:10/06(金) 25:23~
◎はめつのおうこく
>TBS:10/06(金) 25:58~
BS-TBS:10/06(金) 26:30~
◎カノジョも彼女 Season 2
>TBS:10/06(金) 26:28~
BS-TBS:10/06(金) 27:00~
◎キボウノチカラ~オトナプリキュア‘23~
NHK Eテレ:10/07(土) 18:25~
最果てのパラディン -鉄錆の山の王-(第2期)
TOKYO MX:10/07(土) 22:00~
BS日テレ:10/07(土) 24:30~
◎ひきこまり吸血姫の悶々
TOKYO MX:10/07(土) 22:30~
BS日テレ:10/07(土) 23:00~
SPY×FAMILY Season2
テレビ東京系:10/7(土) 23:00~
◎新しい上司はど天然
TOKYO MX:10/07(土) 23:30~
BS11:10/07(土) 23:30~
◎豚のレバーは加熱しろ
TOKYO MX:10/07(土) 24:30~
BS11:10/07(土) 24:30~
◎ティアムーン帝国物語
TOKYO MX:10/07(土) 25:00~
BS11:10/07(土) 25:00~
オチビサン
NHK総合:10/07(土) 24:00~
◎帰還者の魔法は特別です
TOKYO MX:10/07(土) 24:00~
BS11:10/07(土) 24:00~
ポーション頼みで生き延びます!
テレビ朝日系:10/07(土) 26:00~
>BSフジ:10/13(金) 24:30~
アイドルマスター ミリオンライブ!
テレビ東京:10/08(日) 25:35~
BS11:10/09(月) 23:30~
BS日テレ:10/12(木) 24:30~
七つの大罪 黙示録の四騎士
>TBS系:10/08(日) 16:30~
◎君のことが大大大大大好きな100人の彼女
TOKYO MX:10/08(日) 22:30~
BS11:10/08(日) 24:30~
◎デッドマウント・デスプレイ (第2クール)
TOKYO MX:10/09(月) 24:00~
BS11:10/09(月) 24:00~
Dr.STONE -NEW WORLD-(第3期)【第2クール】
TOKYO MX:10/12(木) 22:30~
BS11:10/12(木) 23:30~
◎放課後少年花子くん
>TBS:10/12(木) 25:58~
◎終末のワルキューレⅡ 後編(第11~15話) (※Netflix配信済)
TOKYO MX:10/20(金) 24:30~
BS11:10/20(金) 24:30~
薬屋のひとりごと※初回は3話一挙放送
日本テレビ系:10/21(土) 25:05~
◎ドッグシグナル
NHK Eテレ:10/22(日) 17:00~
◎川越ボーイズ・シング
>- 2023/10/--(-)~
◎経験済みなキミと、経験ゼロなオレが、お付き合いする話
> - 2023/10/--(-)~
◎聖剣学院の魔剣使い
テレビ東京:10/--(-) ~
>BSフジ:10/--(-) ~
◎Paradox Live THE ANIMATION
>-2023/10/--(-)~
冒険者になりたいと都に出て行った娘がSランクになってた
>- 2023/10/--(-)~
◎僕らの雨いろプロトコル
テレビ朝日系:10/--(-) ~
BS朝日:10/--(-) ~
◎星屑テレパス
>- 2023/11/04~
進撃の巨人 The Final Season【完結編】後編
NHK総合:11/04(土) 24:00~
◎ビックリメン
>2023/秋 -
邪神ちゃんドロップキック【世紀末編】 (※全1話)
BS日テレ:12/26(火) 24:00~

夏休みの読書~マンスフィールド、フォークナーなど

 先日引っ越しが済んで、しばらくニュージーランド出身のイギリス作家キャサリンマンスフィールド(1888~1923、享年34歳)の全集を読み返していましたが、短編作家だったマンスフィールドは書簡集や日記を除くと短編集5冊(『ドイツの宿にて』1911年、『幸福』1921年、『園遊会』1922年の3冊が生前に、『鳩の巣』1923年、『まるで子供のように』1924年の2冊が文芸批評家の夫、ジョン・ミドルトン・マリの編集によって没後に)のみ、総計約90篇の短編しかないので(マンスフィールド作品の魅力はまた次の機会にします)、次に読み返す作家を探していたところです。ちなみに一巻本の選集でマンスフィールドのほぼ全貌を知るには、安藤一郎編・訳の新潮文庫版の『マンスフィールド短編集』もいいですが、初期から晩年まで代表作や注目作を編年体で収録して1篇ごとに解説が添えられ、マンスフィールドの生涯のと作品をたどった、約20編収録の岩波文庫版の選集『マンスフィールド短篇集 幸福・園遊会 他十七篇』が入手の容易さ、端正な翻訳、丁寧な解説で最上です。マンスフィールドは「イギリス女流作家版チェーホフ」と呼ばれた(実際チェーホフからの影響の強い)作家ですが、その繊細さや観察眼、詩的な語り口はチェーホフの数々の名品・小品とともに、マンスフィールドの生前には遺稿がまとめられていなかった19世紀のアメリカ詩人エミリー・ディキンソンが公刊を意図せず書き溜めていた膨大な詩篇や、樋口一葉梶井基次郎太宰治上林暁木山捷平ら人心を知った日本人作家の最上の短篇に匹敵します。

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 そこで、今読み返したい小説というと、およそマンスフィールドとはまったく逆な、ウィリアム・フォークナー(1897~1962)の作品です。ことにフォークナーの作品中初めて読んだ『八月の光』は、図書館にあった文学全集「新潮世界文学」(昭和44年~45年、全49巻のうちフォークナーの巻は第41巻『兵士の報酬』『響きと怒り』『サンクチュアリ』「エミリーにバラを」「あの夕陽」、第42巻『八月の光』『アブサロム、アブサロム!』『野生の棕梠』)の加島祥造訳で初めて読み、新潮文庫の同じ加島祥造訳で再読、三読と愛読しましたが、フォークナーの三大傑作とされる『響きと怒り』(1929年)、『八月の光』(1932年)、『アブサロム、アブサロム!』(1936年)のうち、呪われたアメリカ南部の家系を描いた『響きと怒り』『アブサロム、アブサロム!』より、疎外された人間(そして母性原理による疎外と貧困からの希望)というテーマを真正面に据えた、この『八月の光』が一番訴求力に富んだ傑作と思います。中上健次さんご存命の頃に新宿紀伊国屋書店で「中上健次の選ぶ100冊」に設けられた臨設コーナーでも、中上さんが選んでいらしたのは『八月の光』で、中上さんに先んじてフォークナーに傾倒していた井上光晴さんも『八月の光』を最高傑作に上げていらしてました(井上光晴さん、中上健次さんはともに「日本のフォークナー」と自負していた方々です)。初めて抑圧されたアメリカ南部家系の問題を取りあげた先行作品『サートリス』(1929年)のテーマをさらに拡大し、掘り下げた印象もあります。突然神父の長々とした回想になったり、ヒッチハイカーのヒロインたちを乗せたトラック運転手が奥さんに話す寝物語で締める、群像劇的な構成も冴えていて、ジェイムズ・ジョイスの『ユリシーズ』影響下の実験性が強い、視点人物や時間軸の整理された『響きと怒り』、あまりに複雑な構成の『アブサロム~』よりストレートな迫力があります。ウィリアム・スタイロンガルシア・マルケスは二度読めませんが、フォークナーは何度でも再読に耐えます。学生時代に翻訳全集を全巻読みましたが、ぼくは『兵士の報酬』(1926年)、『サートリス』(1929年)、『死の床に横たわりて』(1930年)、『八月の光』『標識塔(パイロン)』(1935年)、『野生の棕梠』(1939年、映画『勝手にしやがれ』でヒロインが読んでいました)といったストレートに訴えかけてくる作品が好きできで(1931年の問題作『サンクチュアリ』はちょっと保留)、中でも『八月の光』は随一と思います。f:id:hawkrose:20230815214053j:image

 フォークナーはロスト・ジェネレーション(第一次世界大戦経験世代)の作家として、帰還兵問題を扱った瑞々しい第1長編『兵士の報酬』(1926年)でデビューしましたが、先にデビューしていたスコット・F・フィッツジェラルドアーネスト・ヘミングウェイらの清新さに比べると題材自体がやや時流遅れで、ほとんど注目されませんでした。第2長編『蚊』(1927年)は先輩作家シャーウッド・アンダソン、またイギリス作家オルダス・ハックスリーの作風をなぞった風刺小説で、これも失敗作に終わります。フォークナーが独自のテーマを見つけたのは、フォークナーの郷里ミシシッピ州に架空の地域「ヨクナパトーファ郡」(以降のフォークナー作品はほとんどヨクナパトーファ郡を舞台にすることになります)を設定して、南北戦争敗戦以来60年以上を経て1920年代にも続くアメリカ南部社会の南部家系の抑圧と混乱を主題とした第3長編『サートリス』でした。f:id:hawkrose:20230815214158j:image

 長編第4作にして最初の傑作長編『響きと怒り』は全四章、各章はアメリカ南部のサトペン家の四人兄弟(現象認識ですら定かではない知的障がい者の弟も含む、しかも第一章はその弟の視点から断片的に語られる)の語りか視点で時間軸はバラバラ、語り手に含まれない妹とともに、家族関係の確執や兄弟の一人に起こった直接語られない悲劇(妹との近親相姦的愛憎や自殺)も、時制を見分けてよほど丹念に読むか再読しないと全容が見えてこない実験小説です。続編『アブサロム、アブサロム!』はさらにサトペン家の呪われたルーツまで掘り下げ、構成や内容は極度に複雑を極めます。

 

 次作の第5長編『死の床に横たわりて』は大家族の母親の葬送の一部始終を描いたブラック・ユーモア味の強い作品で、回想を含んだ息子たちの語りが短い章でバトンタッチされ(何と死後の母親のモノローグすら出てきます)、内容も葬送に絞られていますからコンパクトで読みやすい作品です。アースキン・コールドウェル(『タバコ・ロード』)風にいかにもアメリカの田舎町のローカル色の出た、ブラック・ユーモア色が強いのも親しみやすいです。

 

 短編小説「エミリーへバラを」(1930年)はアンソロジー類にもたびたび収録される妖しいムードのグロテスクなホラー作品で、ポーの「黒猫」、アンブローズ・ビアスの「アウル・クリーク橋の奇妙な事件」を思わせる鮮やかなオチがつきます。ただしあまりに小説、映画、マンガ、アニメへの影響力が強いので、現在の読者には冒頭数ページでオチが読めてしまう難があります。

 

 第5長編『死の床に~』まで全然売れなかったフォークナーがスキャンダラスで売れる小説を書いてやる、という意気込みで書いた第6長編『サンクチュアリ』(1931年)は『八月の光』のジョー・クリスマス的人物が初めて登場する作品で、女子大生への異常な強姦事件を題材に、加害者と被害者の精神的危機を描いています。結果的に同作でフォークナーは追及していくテーマをつかんで次作の第7長編『八月の光』で掘り下げていくことになり、これもコンパクトで読みやすい作品です。フォークナーは1929年に第3長編『サートリス』、第4長編『響きと怒り』を連続刊行していますが、初めて呪われた南部家系というテーマ(いわゆる「ヨクナパトーファ・サーガ」)に着手した作者がこの2作の間に「疎外された人間」像を発見し、それらが一気に傑作『響きと怒り』や『八月の光』、第9長編『アブサロム、アブサロム!』に結実したと思うと、資質ある作家の創作力の爆発として、この時期から1930年代いっぱいのフォークナーは類を見ないほどです。

 

 駆け落ちカップルの放浪遍歴と、まるで関係ない隠居老人の話を交互の章で進めていく第10長編『野生の棕梠』は、やはり駆け落ちカップルの彷徨を描いたヘミングウェイの『武器よさらば』へのフォークナーからの回答で、視点や時間軸の錯乱もなく読みやすい小説です。フォークナーの恋愛小説はこの『野生の棕梠』と、曲芸飛行士夫婦とその親友の三角関係を描いた第8長編『標識塔(パイロン)』でしょう。

 

 日本で言えば新感覚派(横光利一川端康成)と同世代のフォークナーは生涯多作で意欲的な作家でしたが、ノーベル文学賞を受賞した戦後前後、1940年の第11長編『村』以降の作品は明らかに盛りが過ぎて、処女作『兵士の報酬』や初めて南部家系のモチーフを打ち出した第3長編『サートリス』よりも、ぐっと出来が劣ります。フォークナー最後の傑作は中編小説「熊」(1942年の短編集『行け、モーゼよ、その他』収録)で、父に連れられて初めて熊撃ちを体験した少年の成長物語です。フォークナーは実質的な長編と目せる連作短編集を含めるとちょうど20作の長編小説を残しましたが、遺作となった1962年の『自動車泥棒』は谷崎潤一郎で言えば『台所太平記』に当たる、くつろいだユーモア小説でした。フォークナーは『ユリシーズ』(1922年)の作家、ジェイムズ・ジョイス(1882~1941)影響下のモダニズムの小説家でしたが、モダニズムが陥りがちのフォルマリズム(サミュエル・ベケット作品のように、それはそれで可能性のあるものですが)はもともとフォークナーの資質ではなく、『サートリス』から『響きと怒り』にかけての3作でドストエフスキーやジョセフ・コンラッドの流れを継ぐ人間性の解体と黙示録的認識に進みました。そこがフォロワーのスタイロンやガルシア・マルケスがフォークナーに及ばないところです。同じモダニズムの作家でも横光利一川端康成ら日本のモダニズム作家とは風土の違いを感じさせ、また親友でライバルだったヘミングウェイフィッツジェラルドドス・パソスらとも異なる南部アメリカに舞台を徹底した土着性が、作品に黙示録的な神話性とリアリティを与えています。昔読んだ時に印象的だった箇所を拾い読みしてみても、改めて視点の鋭さと叙述の密度に圧倒されます。フォークナー作品には連続性やテーマの発展があるので、最初にどの代表作から読むにしても、短篇作家マンスフィールド同様、諸作を年代順に追って(あるいは気の向くままに)再三読むにつれ理解が深まっていく作家です。単独作品ごとの新訳とは言わず、文庫版で『フォークナー選集』(長編小説10巻、短編集2巻で収まるでしょう)として、主要作品をシリーズ化してほしいものです。

2023年新作深夜夏アニメ(7月~9月)放映予定一覧表・首都圏版


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 毎季恒例、今回も2023年新作深夜アニメを、首都圏版ながらリストにしました。有料配信番組は地上波まで下りてくるまで除外し、地上波局と無料BS局のみに絞りました。首都圏以外でもほとんどの作品は地方局、配信サイト(TVerAmebaTVなど)で観られますので、参考にしていただければ幸いです。現時点では放映予定判明分まで上げますが、春アニメからの継続クール、再放送作品などは判明するたび追加する予定です。7月からの冬アニメの視聴予定のご参考にしていただければ幸いです。

●土曜日
◎レベル1だけどユニークスキルで最強です
TOKYO MX:07/08(土) 22:00~
BS日テレ:07/08(土) 23:00~
◎ライアー・ライアー
TOKYO MX:07/08(土) 22:30~
BS朝日:07/09(日) 23:00~
ホリミヤ -piece-
TOKYO MX:07/01(土) 23:30~
BS11:07/01(土) 23:30~
◎ライザのアトリエ ~常闇の女王と秘密の隠れ家~
TOKYO MX:07/01(土) 24:00~
BS11:07/01(土) 24:00~
◎魔王学院の不適合者Ⅱ【前半クール】 (※第1話より改めて放送)
TOKYO MX:07/08(土) 24:30~
BS11:07/08(土) 24:30~
◎AYAKA - あやか -
TOKYO MX:07/01(土) 25:00~
BS11:07/01(土) 25:00~
◎てんぷる -
TOKYO MX:2023/07/8(土) 25:30~
◎うちの会社の小さい先輩の話
テレビ朝日系:07/01(土) 25:30~
BS朝日系:07/08(土) 25:00~
◎実は俺、最強でした?
テレビ朝日系:07/01(土) 26:00~
BLEACH-ブリーチ- 千年血戦篇 -決別譚-
テレビ東京系:07/08(土) ~

●日曜日
◎ゾン100~ゾンビになるまでにしたい100のこと~
>TBS系:07/09(日) 17:00~
Fate/strange Fake -Whispers of Dawn-
TOKYO MX:07/02(日) 19:00~
BS11:07/02(日) 19:00~
◎幻日のヨハネ -SUNSHINE in the MIRROR-
TOKYO MX:07/02(日) 22:30~
BS11:07/02(日) 23:30~
◎英雄教室
TOKYO MX:07/09(日) 23:00~
BS日テレ:07/10(月) 23:30~
無職転生 II ~異世界行ったら本気だす~(第2期)
TOKYO MX:07/02(日) 24:00~
BS11:07/02(日) 24:00~
◎夫婦交歓~戻れない夜~
TOKYO MX:07/02(日) 25:00~
BS11:07/02(日) 25:00~
◎ダークギャザリング
TOKYO MX:07/09(日) 25:05~
BS朝日:07/09(日) 25:30~

●月曜日
◎Lv1魔王とワンルーム勇者
TOKYO MX:07/03(月) 22:30~
BS日テレ:07/03(月) 24:00~
政宗くんのリベンジR(第2期)
TOKYO MX:07/03(月) 23:00~
>BSフジ:07/05(水) 24:30~
◎もののがたり 第二章
TOKYO MX:07/03(月) 24:00~
BS11:07/03(月) 24:00~
◎SYNDUALITY Noir(シンデュアリティ ノアール)
テレビ東京系:07/10(月) 24:00
BS日テレ:07/10(月) 24:30~
◎おかしな転生
テレビ東京:07/03(月) 25:30~
BSテレ東:07/04(火) 24:30~
◎夢見る男子は現実主義者
テレビ東京:07/03(月) 26:00~
BS日テレ:07/04(火) 24:30~

●火曜日
自動販売機に生まれ変わった俺は迷宮を彷徨う
TOKYO MX:07/05(水) 22:00~
BS日テレ:07/05(水) 24:30~
◎Helck
日本テレビ:07/11(火) 25:29~
BS日テレ:07/12(水) 24:00~
◎好きな子がめがねを忘れた
TOKYO MX:07/04(火) 23:00~
BS朝日:07/07(金) 23:00~

●水曜日
文豪ストレイドッグス 第5シーズン
TOKYO MX:07/12(水) 23:00~
BS11:07/13(木) 23:00~
◎わたしの幸せな結婚
TOKYO MX:07/05(水) 23:30~
BS11:07/06(木) 24:30~
蒼穹のファフナー THE BEYOND 【TV Edition】
テレビ神奈川:07/05(水) 25:00~
BS日テレ:07/05(水) 23:30~

●木曜日
BanG Dream! It's MyGO!!!!!
TOKYO MX:06/29(木)#1~#3:22:00~ ※#4以降:毎週木曜 23:00~
BS日テレ:06/29(木)#1のみ:24:30~ 07/01(土)#1~#3:23:30~ ※ #4以降:毎週木曜 24:00~
はたらく魔王さま!!(第2期) 2nd Season
TOKYO MX:07/13(木) 23:30~
BS11:07/13(木) 23:30~
◎呪術廻戦「懐玉・玉折」(第2期)
>TBS系:07/06(木) 23:56~
◎悲劇の元凶となる最強外道ラスボス女王は民の為に尽くします。
TOKYO MX:07/06(木) 24:00~
BS11:07/06(木) 24:00~
るろうに剣心明治剣客浪漫譚- 新作TVアニメ
>フジテレビ:07/06(木) 24:55~
◎アンデッドガール・マーダーファルス
>フジテレビ:07/--(水) 24:55~
◎あやかしトライアングル (第1話より改めて放送)
TOKYO MX:2023/07/--(水)

●金曜日
百姓貴族
TOKYO MX:07/07(金) 21:54~
BS朝日:07/07(金) 22:54~
◎シュガーアップル・フェアリーテイル【第2クール】
TOKYO MX:07/07(金) 22:30~
BS朝日:07/07(金) 23:30~
◎七つの魔剣が支配する
TOKYO MX:07/07(金) 24:30~
BS11:07/07(金) 24:30~
スプリガン (※Netflixでは既に配信中)
TOKYO MX:07/07(金) 25:05~
◎彼女、お借りします 第3期
>TBS系:07/07(金) 25:23~
◎女体化した僕を騎士様達がねらってます 2nd (※アニメコミック)
TOKYO MX:07/07(金) 25:35~
◎いきものさん
>TBS系:07/07(金) 25:50頃~
◎AIの遺電子
>TBS:07/07(金) 25:53~
BS-TBS:07/07(金) 26:30~
◎デキる猫は今日も憂鬱
>TBS:07/07(金) 26:23~
>TBS:07/07(金) 27:00~

●放映局・時間未定
死神坊ちゃんと黒メイド 第2期 - 2023/07/--(-)
◎白聖女と黒牧師 - 2023/07/--(-)
◎スパイ教室 2nd season - 2023/07/--(-)
◎聖者無双 ~サラリーマン、異世界で生き残るために歩む道~
>TBS:07/--(-) ~
BS11:07/--(-) ~
◎闇芝居 十一期 □ テレビ東京:07/--(-) ~
◎おでかけ子ザメ
◎境界戦機 極鋼ノ装鬼 □ 配信:--/--(-) ~
◎五等分の花嫁∽ (TVスペシャル) □ TBS:--/--(-) ~