男料理というとこんな簡単なものになる。目玉焼きを付けても良かったがそこまで食べなくても十分で、顆粒のコンソメで薄切り玉ねぎのコンソメスープを作って、あとは生野菜サラダでもあればいいのだがこれで人参約5cm分、ほうれん草4株を使っている。ソテー…

ビ・バップの開祖で天才トランペット奏者のディジーはまた作曲の才もあった。ディジーのバンドはやがてM.J.Q.として独立する。これは作者本人の初録音。 [Dizzy Gillespie-A Night in Tunisia]46.2.22 http://m.youtube.com/watch?v=fTq9DRbQigk ディジーの…

・4月3日(土)晴れ 「昼食後、彼にしてはやけに真剣な様子だったし、もともと彼はいつだって真剣なのでそれが笑いを買っている、というだけだ。だが本人にしても相談事か愚痴かの違いくらいはついているだろうから(いくらなんでもそこまで馬鹿ではないくらい…

坂口安吾(1906-1955)は新潟生れ東京育ち。太宰治や石川淳、檀一雄、高見順らと共に戦時下に苦汁を舐めた「無頼派」の作家として知られる。三島由紀夫が最大の尊敬を捧げた強靭な思弁性はむしろエッセイに結実した。短編小説『桜の森の満開の下』は梶井基次郎…

日本のロックは、ビート・グループ第一号であるザ・スパイダーズ『フリフリ』からキンクスの影響があった。理由を問えばきりがないから、具体例を上げていきたい。まず、 [The Kinks-Sunny Afternoon]66.6 http://m.youtube.com/watch?v=pzU2owPegHE ↓ これ…

・4月3日(土)晴れ 「入院したのが3月2日だからいつの間にか一か月を経過していたわけだ。だいたい満二か月で学習プログラムは一巡するらしいから、医学や薬学面の授業ももう少しで半分(入院後しばらくは入院生活馴れするまでの休養なので)になるだろう。たぶ…

梶井基次郎(1901-1932)は大坂生まれの作家。生涯病身、永年の結核療養の末に早逝。独身、無職。著作は短編集「檸檬」一冊。没後に全集が4次に渡り刊行され、古典的作家の評価は揺るぎない。『桜の樹の下には』は1928年発表の小品。引用中省略箇所は(……)で表…

この曲は晩年のビリー・ホリデイの専属ピアニストが作曲、ビリー自身が作詞したが59年7月の急逝により本人の録音は残されなかった。マルが親友のアルト奏者ジャッキー・マクリーンを起用した録音が初演。 [Mal Waldron-Left Alone]59.2.24.or60? http://m.yo…

・4月2日(金)雨のち曇り (前回より続く) 「非常ベルばあさんの時も第二病棟(二階)と第三病棟(三階)の行き来が制限されてみんな困る、という事態になったが、これは病院側の体制にも問題がある。夕食前から翌朝までは当直看護婦は第二と第三の兼務になり、基…

と、いきなり血液検査結果報告書を並べてなにを言いたいかというと、就労不能な精神疾患で福祉のお世話になりながら三食自炊の自宅療養生活を続けている人間が、精神疾患や思考力・運動能力の低下はあるとしても、毎日勤勉に作文を書いているのと同様に、健…

なんと昭和五年の歌謡曲だが、即座にジャズの定番曲となった。まずトランペット、次にクラリネット、そしてテナーサックスの三大古典演奏を上げる。 [Louis Armstrong-Body And Soul]30.10.9 http://m.youtube.com/watch?v=ixNwG18WIQ8 [Benny Goodman Trio-…

・4月2日(金)雨のち曇り (前回より続く) 「夕食後の出来事を先に書いたが、午後などは(また昨日みたいなことはないだろうな、昨日の今日だよ、だといいですねと喫煙室でFさんやMさん、煙草は喫わないのに「情報弱者になりたくない」ので入ってくるSmくんと話…

迷惑メールの設定でPCからの送信はほぼ防げるが、携帯アドレスからの間接的なアダルト・サイトへの誘導は月に数件ある。 件名/無題または元気～？ 本文/メアド変えたから登録よろしくね～(^.^)b などというものが典型だが無記名、記名(まやで～すとか)ともこ…

昭和10年の中規模ヒット・ミュージカル曲をスタンダード曲にしたのはこの人。 [Frank Sinatra-Just One of Those Things]54.4.7 http://m.youtube.com/watch?v=gBdOr2iRGRc ジャズ・ヴォーカルは男はシナトラ、女性ではこの人になる。間奏のギターソロやテナ…

・4月2日(金)雨のち曇り (前回より続く) 「そんな具合に昼食は楽しい席になったが、夕食直後にはまた誰もが恐れていたことが起った。実は朝から喫煙室の話題といえばそのことだったのだ。まさか今日は昨日のようなことないよな。ないと思うよ、昨日の今日じ…

作者は盲目のイギリス人ピアニスト。アメリカ人はなぜかイギリス人ジャズマンに弱いが、シアリング自身は評価に見合った才人だった。 [George Shearing Quintet-Conception]org.49.7.27 http://m.youtube.com/watch?v=0KQCtE2t1kM すぐさま同曲をいただいて…

・4月2日(金)雨のち曇り (前回より続く) 「今までTkさんは女性患者同士で気さくに話していても特に雑談に加わってくることはなかったし、KdさんやUzさんとは親しくなっていたがそれは中年以上の年配ならではの気安さで、いかにも健康で聡明な若奥様然としたT…

もう少し肉眼では近づいて見えるのだが、写真に撮るとだいぶ構図が引き気味になってしまうようだ。どの枝の先にも小豆大の小さなつぼみがついていてその皮はほんのり表面が毛羽だっており、先端は唇をとがらせたように少し開いてみどり色がのぞいている。こ…

この曲は元々41年の映画主題歌だが、ポスト・バップ期にモダン・ジャズの著名レパートリーになったバラード。珍しく原曲を崩さずに演奏されることが多い。 [Chet Baker Quartet-You Don't Know What Love Is]'55.3.7 http://m.youtube.com/watch?v=EStd3mZJ1…

・4月2日(金)雨のち曇り (前回より続く) 「午後は女性AA(当然女性患者のみ参加)がプログラムだったが、おそらく先方の都合で中止。AAや断酒会の人たちが来院して講演していくのはヴォランティアだからこういうこともあるし、その人たちもアルコール依存症を…

かのビング・クロスビー初のヒット曲で、いわばアメリカ歌謡曲の定番。次の盤はテナーにコールマン・ホーキンズが参加の名演。 ［Django Reinhardt-Out of Nowhere］'37.4.28 http://m.youtube.com/watch?v=q5mETK4BCXs ビ・バップの天才が吹くと原曲のメロ…

・4月1日(木)晴れ (前回から続く) 「一昨日の日記を書いたのは翌日で、昨日の日記も翌日書いて、ようやく4月1日の日記を書いている今は実は4月3日になる。その間どれほど病棟でもめ事が連発したかはなんとか記録しておいたが、なぜ日記がはかどらなかったか…

そういうお茶漬けの素が市販されているというのではないが、お茶漬けを食べるかたならどなたも各自工夫なさっていると思う。 独身時代はともかく、家庭を持っていた時は妻子への栄養管理にも気をつかう必要があり、家庭用の食品成分表参考書を料理の友にして…

ビ・バップ・オリジナルの名曲。元々はウッディ・ハーマン楽団の為に書かれた(題名は「ウッディ・アンド・ユー」の略)。だが採用されず、初演は作者自身を含むバンドのこれ。 ［Colman Hawkins and his Orchestra-Woody'n You］'44.2.16 http://m.youtube.co…

・4月1日(木)晴れ (前回から続く) 「その問題のKwが、ついに第三病棟に強制的に戻されることになった。第三病棟は基本的に閉鎖病棟で、時間帯限定ながら開放病棟である第二病棟とは違う。本人はといえば、相変わらず朝からあちこち目的不明の電話をかけまく…

独居生活の独身男と言えども、というよりだからこそ自炊の技は身につけなければならない。特に法的措置により必要最低限の経済状況だけは確保されているとはいえ病身の身、必要最低限というのは使ってしまえば一銭も残らない金額を指しているので、本来貯蓄…

蓄音機の開発以来史上初のジャズ・レコードがこれ。 [Original Dixieland Jazz Band-Indiana]1917.5.31 http://m.youtube.com/watch?list=A464D52B25B476B8&v=TPkX8-Pnc1A&guid=ON&gl=JP&client=mv-google&hl=ja ODJBの録音ではコード進行が不鮮明だがABA'C=…

・4月1日(木)晴れ (前回から続く) 「傷ついたよ、おれ、とKくんは言い、それもエイプリル・フールだろ？と冷やかす。早く食事を終えた隣のテーブルのSmくんが下膳から戻って通りかかり、一部始終聞いてましたよ、今日一日は佐伯さんの言うことを信じちゃいけ…

エマーソン・レイク＆パーマーのバンド名の由来は、クロスビー・スティルス＆ナッシュに倣ったものだという。つまりメンバー名の列記ならバンドの名義権の紛争がメンバー・チェンジが起こっても発生しないですむ。もっともCS&N自体が増員してクロスビー・ス…

作者ダメロンはビ・バップ草始期からの優れた作曲家兼バンド・リーダーだったが、ピアノ演奏は地味だったため傑出した奏者に恵まれないと録音がなかった。作者自身の初録音はこれ。 [Tadd Dameron Sextet fea.Fats Navarro-Lady Bird]'48.9.13 http://m.yout…