人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

2011-10-01から1ヶ月間の記事一覧

詩人・左川ちか

左川ちか(本名・川崎愛、1911-1936)は北海道生まれの詩人。高等女学校卒業後東京の編集者の兄を頼って上京。出版社勤めの傍ら新進シュールレアリスム詩人として夭逝まで80篇におよぶ作品を残す。19歳のデビュー作から実力は明らかだった。『昆虫』を引く。 …

プログレ五大バンド( 上)

しばらく前にヨーロッパのロック三大国(イタリア、ドイツ、フランス)の名作案内というのをやった。日本に紹介され、なおかつロングセラーというと必然的に70年代のバンドになる。80年代以降デビューのバンドは評価が定まらないのと、グローバル化の進行でユ…

西洋医学・東洋医学について

的確なご質問ありがとうございます。現代の精神医学では身体疾患同様に脳の機能障害を原因と見るのではなく、精神疾患は魂の疾患としても捉えられるようになったのか、というのがご質問でしたね。 いや、確かに人間を自然の一部ではなく一種の機関の集合とし…

『桜の樹の下には』

梶井基次郎(1901-1932)は大坂生まれの作家。生涯病身、永年の結核療養の末に早逝。独身、無職。著作は短編集「檸檬」一冊。没後に習作・日記・書簡を集めた全集が4次に渡って刊行され、古典的作家の評価は揺るぎない。『桜の樹の下には』は1928年発表の小品…

詩人・尾形亀之助

尾形亀之助(1900-1942)は宮城県生まれの詩人。幼児期から喘息の病身で、晩年はほぼ詩作から遠ざかり、拒食と喘息による全身衰弱のために孤独死した。晩年数年間を除いて生涯無職。自費出版の詩集が3冊。流派としてはダダイズムの前衛詩人に属する。元祖「引…

脳の機能障害について

--さんこんばんは。ぼくも入院して強迫性水中毒の女性と同じ病棟になり、そういう病気があるのを初めて知りました(足むずむず病も自分がなって初めて知りましたが。こちらの方は病気として認定されてまだ2年ほどだそうです。これはまだ精神症状という解明…

病棟にて・4(強迫性水中毒)

3週間の隔離室期間は起きながら見ている夢のようだった。一切の所持品-本やノート、ボールペンまで禁じられているのには閉口した。もちろんラジオや有線放送、新聞の閲覧もない。入浴は週3回で、拘置所のように号礼式ではなくのんびり入れたが、拘置所では…

これが嬉しい?

「抽選で放射能測定器」? なんかこういうの、イヤにならないんだろうか? (携帯メイカーを批判しているわけじゃないけれど) これは悪趣味なコメディ? これが当たり前の風景?

病棟にて・3(老女エリザベス)

精神疾患について、これまで症例自体を話題にしたことは案外少なかった。ぼく自身が適切な書き方にあぐねていたからだ。 確かに慢性化患者ならではの奇行と一括すればそれまでだが、奇行自体が多彩な上、いくつかの類型に分けることもできる。だがそれはひと…

小さな赤ちゃんくつ下

もう二週間も 団地のフェンスにぶら下がっている 小さな赤ちゃんのくつ下 昼に通る時も 夜に通る時も おなじ場所に ぶら下がっている もし語りかけることができるならば なにを話すことができるだろう それが昼間でも それが夜になっても それが雨の日でも

病棟にて・2(昨日と同じ会話)

隔離室は洋式便器とセンベイ蒲団しかない核シェルターみたいだった、独居房みたいだったとぼくは書いた。他に例えれば銀行の地下金庫でもいい。こんな密室に閉じ込められ外から鍵をかけられれば、まともな人間ならおかしくなって当たり前だ。 これをつまり現…

冤罪と殉教

冤罪というのは嫌な響きです。司法による秩序の維持には常に違犯者の取り締まりと法による裁きがあり、そこにはいつでも過誤が入り込む余地がある。特に思想史・政治史は冤罪の歴史と言ってもいいでしょう。時には法的な違犯すら行われるのはサダム・フセイ…

病棟にて・1(Mさんのこと)

初めての入院が精神病棟だったから、ぼくにはどうしても拘置所と比較してしまうところがある。実際、急性症状で容態が鎮静するまで入れられる隔離室は広さから天井の高さ、洋式便器とセンベイ蒲団しかないことまで(洗面台はないが)独居房とそっくりだ。ただ…

サンマー麺屋の裏表

いまだ休業を続けるヤキトリ屋「こーちゃん」。週末の雨のあとでも「都合によりしばらく休業します」の貼り紙は微塵の乱れもない。サランラップで覆う、という手口にやっと気づいたのだ。それまでは雨降りのたびに濡れて吹き飛ばされていた。 今回はガムテー…

カフカ「独身男の不幸」

フランツ・カフカ(1883-1924)はプラハ生まれの作家。市役所職員のかたわら同人誌に小説・エッセイを発表。生涯独身で過ごし、生前の著作は中篇小説「変身」「火夫」、小品集「観察」のみ。没後膨大な遺稿が発見され未完の三大長篇小説「アメリカ(失踪者)」「…

あと1週間(@@さんへ)

@@さんこんばんは。きちんと朝起きてテレビを見ながら朝食を済ませ、今日はこの後夜の「日曜ロードショー」まで何もないな、と濃度3パーセントの梅酒の水割り飲んで日暮れまで眠っていました。精神症状の鬱としては軽微で、もっぱら身体症状の鬱として現れて…

先週の牛丼(** さんへ)

こんにちは、**さん。 ずっと部屋にこもっています。 そろそろひげも剃らなきゃなあ、という頃合いです。 人に伝えたいこともないや。 こういう時に限って(週末だからか)覚えもないアダルト・サイトからひっきりなしにメール。 せっせと拒否設定。それだけか…

ルパン三世vs 荒野の用心棒

若松(孝二)プロ傘下の鬼才に大和屋竺という監督・脚本家がいます。代表作は「荒野のダッチワイフ」1968。これは謎の人妻誘拐事件に荒野を捜索する私立探偵の物語で、アッと驚く結末のどんでん返し、といってもネタバレにはならないでしょう。他の監督作品「…

裸のラリーズ、村八分、頭脳警察

前回は日本のアンダーグラウンド/オルタナティヴ・ロックの祖であるジャックスについて粗述しました。ジャックスの解散は1969年、ずっとアルバムも廃盤のまま伝説のバンドとなり、再評価され不動の名声を獲得したのは80年代後半になってからです。 今回ご紹…

夜の駅

ぼくの家からすぐの 夜の駅。 電車に乗れば 娘たちのところまで 30分。 30分の距離がへだてる 歳月のながさ。 30分の歳月がへだてる こころと こころの 距離。

留置場、拘置所、法廷、入院

いつも丁寧にお読みいただき、ありがとうございます。いただいたご質問はふたつでしたね。ぼくの文章が不十分だったので当然の疑問だと思います。よんでくださったかた全員にお答えするかたちで、この記事を補足説明にしたいと思います。ちなみにタイトルは…

どの窓の中にも( 再説・精神疾患)

(前置き) …閉めきった どの夜の窓の中にも 夜をすごす ひとつづつの家族 ひとつづつ 明かりが消えるたびに 消えていく ひとりづつの家族 * 「幸福な家庭はみんな似通っているが、不幸な家庭はどれもさまざまである」 (トルストイ「アンナ・カレーニナ」) * …

再説・精神疾患

このブログでは定期的に精神疾患のおおまかな解説を掲載しています。ぼく自身、自分が精神障害者になるまで精神医学についてほとんど知らずにいました。今回は実例は挙げず、精神疾患ではほぼいずれかに該当する、 ○双曲性障害 ○統合失調症候群 ○鬱病(ストレ…

七五三

七五三 は やったことがないな やってもらったことも ぼくは 手加減をしたことも されたことも なかった そしてぼくが最後の一撃をくらう時がくれば もうぼくをあざけり笑うものなんかない 病気は後悔の憎しみだ 誰にも望まれていないと判ると (3連・4連はRo…

よれよれ熊の来歴

うたがって失礼しました。本当にいたんですね。チェブラーシカ。ロシア語で「ばったり倒れるやつ」という意味だそうです。なんと昨年には日露合作で人形アニメ(出た!旧共産圏のお家芸!)が東宝系で公開され、オフィシャル・ブログやオフィシャル・ホームペ…

雨あがりに見つけたもの

雨あがりに 見つけた アンパンマンの ボール ドキンちゃんも いるよ メロンパンナちゃんも いるよ

くつ下・2

もうすぐに(夜になれば) 雨が降りだすよ それまでに 見つかればいいね くつ下。

くつ下・1(改稿版)

実は以下の詩は写真つきで投稿したつもりだった。ところが写真が抜けているまま数時間野ざらしになっていたのでど田舎に住む妹からとんだ勘違いのコメントをつけられてしまった。たしかに妹は詩の意味を誤解してコメントしているのだが、苦労を重ねただけあ…

モンチッチ35th Anniversary

今回はあからさまな手抜きで行く。今年生誕35周年を迎えたというモンチッチ。ぼくはモンチッチの性別など考えたこともなかった。擬人化された猿くらいに思っていた(赤ちゃん人形のぽぽちゃんが性別不問と同じように)。 先週判った。東京MXテレビで毎週金曜18…

カッコーの巣の上で

現在でこそ薬物療法と行動認知療法(自分の症状を学習することで症状への不安を軽減し、主要な不安を取り除く)が主流の精神疾患治療ですが、19世紀心理学から変遷をたどると、20世紀初頭のドイツ心理学の精神分析療法からアメリカに先端医学が移ると一気に大…