人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

(序b)モダン・ジャズの巨人25

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本題に入る前に、前回ご紹介した「モダン・ジャズ名盤500」の「モダン・ジャズの巨人25」を見てみよう。市川正二・岡崎正通・佐藤秀樹・悠雅彦の四氏の討議による選出。順位は活動年代・生年順になる。
1.チャーリー・パーカー
2.ディジー・ガレスピー
3.セロニアス・モンク
4.バド・パウェル
5.マイルス・デイヴィス
6.マックス・ローチ
7.クリフォード・ブラウン
8.アート・ブレイキー
9.J.J.ジョンソン
10.デクスター・ゴードン
11.ソニー・ロリンズ
12.チャールズ・ミンガス
13.スタン・ゲッツ
14.アート・ペッパー
15.レニー・トリスターノ
16.ギル・エヴァンズ
17.ジョン・コルトレーン
18.エリック・ドルフィー
19.オーネット・コールマン
20.アルバート・アイラー
21.ウェス・モンゴメリー
22.ビル・エヴァンズ
23.ハービー・ハンコック
24.セシル・テイラー
25.ウィントン・マルサリス

最後にいきなりウィントン・マルサリスが出てくるのが唐突で、討議でもキース・ジャレットを落としていいのか問題になっている。それ以外は日本でのジャズ評価を忠実に反映した、妥当なものだろう(アメリカだったらトリスターノやアイラーは絶対入らない。エロール・ガーナーデイヴ・ブルーベックが入る)。もっともJ.J.やトリスターノは建前という感は否めない。アメリカでも伝説的な人気はあるが、巨匠というイメージからは遠いのはペッパーだろう。アメリカでアルトの巨匠といえば黒人ならキャノンボール・アダレイ、白人ならポール・デズモンドだろう。また、アイラーを入れるならローランド・カーク、ギル・エヴァンズを入れるならサン・ラ(これは無理か?)とボーダー上の人選もある。デクスターやブラウンを入れてファッツ・ナヴァロワーデル・グレイが落ちている。いっそ20人に絞ればもっとすっきりしたかもしれない。

結局今回はラインナップの予告で終るが、以上の25人のジャズの巨匠たちを次回からご紹介していく。一連の代表作しか聴いていない人もいるし、大半の作品を聴いている人もいる。(このリストは、ロリンズ+最後の3人以外はみんな鬼籍に入っている)。さて、CD聴き返すやら資料再読やらで11月はひまつぶしになるぞ。