人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

(48h)レッド・ガーランド(p)

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Red Garland(1923-1984,piano)。
コルトレーンの第2作「ラッシュ・ライフ」(前回掲載)のA面3曲(57年8月)はソニー・ロリンズと同時期のピアノレス・トリオの試みで、ロリンズの'Way Out West'57.3,'A Night At Village Vanguard'57.11の間になる。和声楽器をベースだけに絞れば演奏の難易度は並大抵ではないが成功した時の効果も大きく、ガーランド入りのB面も好演だがA面の前ではかすむ。'Like Someone In Love'が白眉だろう。

コルトレーンの第3作、
John Coltrane'Training In'57.8.23(画像1)
-はガーランド・トリオとの初のワンホーン作品で、全曲同日録音・同一メンバーでまとまりもある。コルトレーンは断然ワンホーンが映える。バラードの'You Leave Me Breathless'がいい。コルトレーンは同年夏~秋にセロニアス・モンク・カルテットに在籍しクラブにロング・ラン出演しており、モンクから楽理や奏法の教授を受けている。その成果が全編に見られるアルバムになった。ガーランドもシンプルなバックに徹している。

57年11月/12月の2回のセッションでガーランドは4枚のアルバムを録音した。それが、
All Morning Long(画像2)57.11.15
-から始まる四部作で、メンバーはドナルド・バード(トランペット)、コルトレーン、ベースはジョージ・ジョイナー、ドラムスはいつものアート・テイラーからなるクインテット。ちなみにプレスティッジには'All Day Long','All Night Long'という同時期の三部作もあるが、「昼」はトミー・フラナガン「夜」マル・ウォルドロンがピアノでメンバーも異なる。

さて、マイルスの四部作は全24曲でキリッと聴かせたが、ガーランド四部作は全15曲ではっきり言って引き延ばしが目立つ。11月15日は10曲、12月13日は5曲を録音している。このアルバムは20分を越すタイトル曲のA面1曲、B面も2曲しかない。次の、
Soul Junction(画像3)57.11.15
もA面B面各2曲の長尺曲揃いで、タイトル曲は15分半におよぶ。選曲は良く、一聴すると悪くないのだが。