Recorded at Kling Klang Studio, Dusseldorf, Germany, 1976
Released by EMI / Capitol Records IC 064 82306, March 1977
Produced by Ralf Hutter & Florian Schneider
All Lyrics by Ralf Hutter, Florian Schneider & Emil Schult, All Compositions by Ralf Hutter & Florian Schneider
(Side One)
A1. Europe Endless (Europa Endlos) - 9:40
A2. The Hall of Mirrors (Spiegelsaal) - 7:56
A3. Showroom Dummies (Schaufensterpuppen) - 6:15
(Side Two)
B1. Trans-Europe Express (Trans Europa Express) - 6:52
B2. Metal on Metal (Metall auf Metall) - 2:11
B3. Abzug - 4:53
B4. Franz Schubert - 4:26
B5. Endless Endless (Endlos Endlos) - 0:55
[ Kraftwerk ]
Ralf Hutter - voice, synthesizer, orchestron, synthanorma-sequenzer, electronics, producer
Florian Schneider - voice, vocoder, votrax, synthesizer, electronics, producer
Karl Bartos - electronic percussion
Wolfgang Flur - electronic percussion
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(Original German Kling Klang "Trans-Europe Express" LP Front / Liner Cover & Side One Label)
すでに『アウトバーン』以前からブライアン・イーノがクラフトワークに注目していたためイーノの薦めでクラフトワークを聴いたデイヴィッド・ボウイが(コンサートの最前列3列を買い占めたりしたそうです)アルバム『Station To Station』'76.1ではすでに前作『Young American』'75.3のソウル=ディスコ・スタイルをヨーロッパ風に発展させた作風を示し、ボウイはイーノをブレインに迎えてベルリン録音の『Low』'77.1、『Heroes』'77.10でテクノ・スタイルに手を染めます。この2作はボウイがプロデュースしたイギー・ポップの本格的なソロ・デビュー作『The Idiot』'77.3と『Lust For Life』'77.9と平行制作されました。ボウイがパンクロック/ニュー・ウェイヴの新世代の台頭に一歩先駆けたのもこれらのアルバムがあったからでした。『ヨーロッパ特急』のアルバム・タイトル曲ではイギーを連れたボウイに表敬訪問を受けた旨の歌詞がありますが、これはもちろんクラフトワーク自身が自分たちのスタイルのオリジネイターであることを自負する大胆な表明です。しかしタイトル曲がのちのアフリカ・バンバータのヒップホップ・ヒット「Planet Rock」'82にサンプル使用され黒人音楽シーンにも逆影響を与えていたことが実証されるとはこの時点ではクラフトワーク本人たちですら予想はつかなかったか、いや、すでに'70年代のうちにイタリア出身の音楽プロデューサー、ジョルジオ・モロダーや、アメリカの大物ジャズマン、サン・ラによってディスコとテクノの融合は始まっていました。クラフトワークの次作『人間解体 (The Man-Machine)』'78がさらに徹底したテクノ作品になったのも本作の後に来る流行を予兆していたと思われるのです。