人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

再説・精神疾患

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このブログでは定期的に精神疾患のおおまかな解説を掲載しています。ぼく自身、自分が精神障害者になるまで精神医学についてほとんど知らずにいました。今回は実例は挙げず、精神疾患ではほぼいずれかに該当する、
○双曲性障害
統合失調症候群
鬱病(ストレス障害)
について簡略にまとめてみます。
(近年注目されているアスペルガー症候群自閉症の一種で、自閉症発達障害のひとつです。パーソナリティ障害ともども、これらは精神疾患の遠因や副産物の場合もありますが、それ自体は精神疾患ではありません)

双曲性障害(躁鬱病)は古代にまで遡れるものです。人口比で必ず一定に生まれてくるものです。アルビノみたいなものです。一般書がそう書かないのは「アルビノ」という表現が否定的な意味を感じさせ、偏見を助長するからでしょう。捉えようによっては双曲性障害は疾患ではなく、人種を越えた一種の性質ともいえます。疾患であるかどうかは躁と鬱ふたつの病相が病的な症状を呈した時です。鬱病と双曲性障害はともに感情障害ですが、双曲性障害の場合は鬱ぎみで安定しているのがよしとされます。危険なのは躁状態です。

統合失調症候群の場合は三大成人病みたいなものです。リスクが高い人は発症し、低い人は発症しない。これも古代から症例が伝えられています。

鬱は急性(一過性)のストレス障害ですので、早期から適切な治療を受ければ寛快も早い。純粋な鬱は産業革命以前には文献が認められず、社会構造の近代化がもたらしたものというのが定説になっています。

どれもやっかいなものです。まず第一に同居家族が音をあげる。家族関係の悪化が病状も悪化させる。
ぼくのように完全に一人暮らしに徹するか、さもなければ長期入院するか。どちらも本当に良いとは言えないのですが、次善策としてはそうするしかありません。

躁鬱だというメル・ギブソンも相当つらいでしょうが、敗者であることが耐えがたいような世界に身を置いている人でしょう?双曲性障害の人間は「無理する→休む」の極端な繰り返しから発症することが多いのです(ぼくもそうでした)。躁状態では2週間不眠不休でもなんともない。仕事を終えたとたんに、身心ともにボロボロになって鬱がくる。これで遺伝的資質があれば、映画人、出版人の発症のリスクはとても高いでしょう。