人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

13thフロア・エレヴェイターズ/1

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ジャックスの記事の結びに「日本のドアーズともいうべきジャックス。未聴のかたはぜひ」と書いた。それはいい。原点を感じさせる存在としてジャックスはドアーズやヴェルヴェット・アンダーグラウンドに対応する、真のオリジナリティを持つ日本のロック・バンドだった。
だが喉まで出かかったバンドがあと2組あった。ひとつはドイツのCan、もうひとつは今回ご紹介するThe 13th Floor Elevatorsで、そんな名前は初耳だという人がほとんどだろう。なにしろ本国ですら20年以上忘れ去られていて、LPが再発売されたのも80年代後半、マイナー・レーベルだから日本盤は出ない。昨年ようやくインディ・レーベルから輸入盤の国内流通がかなったが、もともと輸入盤なら店頭やネット通販で買えたのでそれほど販路が拡大したとも言えない。
ただし欧米での再評価は90年代には定着し、アメリカ60年代最高のガレージ・サイケ/パンク・バンドとしてカヴァーもトリビュート・アルバムもあり、海賊盤まがいの発掘録音やベスト・アルバムも30枚あまりリリースされている。
公式アルバムは4作。うち3作目の'Live'1968は後述する。図版上から、

●'The Psychedelic Sound Of The 13th Floor Elevators'(1966)
●'Easter Everywhere'(1967)
●'Bull Of The Woods'(1969)

以上3作が公式スタジオ録音アルバムで、乱発される発掘・編集CDでは英Charlyからの3枚組全集'The Psychedelic World Of The 13th Floor Elevators'2002が正式に原盤所有のテキサスのマイナー・レーベルInternational Artistとライセンスを結んだ良心的な再発だったが、2010年に同レーベルから準公式アルバムと言える下の2枚が出た。

●7th Heaven:Music Of Spheres/The Complete Singles Collection
●Headstone:The Contact Sessions

(後編に続く)