人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

ジョン・レノン全訳詞集の前に

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最近は変な路線に入ってしまったこのブログだが(前からだが)、全部ジョン・レノンがいけない。せっかく「ジョン・レノン全訳詞」という好企画を立ててソロ活動までの動向とソロ活動の全体像も丁寧に記事にした。
だったら訳し始めればいいのだが、学術的に時系列でいくと1曲目が'Give Peace A Chance'になるのだ。せめて次の'Cold Turkey'か、そのまた次の'Instant Karma!'(これは名曲)なら良かったのに。『平和を我等に』はサビ以外は言葉遊びみたいな曲なのだ。単純に意訳すると、

「だれもがあーだこーだこーだあーだあーだこーだこーだあーだ言うけれど/ぼくらが言いたいのはただ/平和にチャンスをってことだけさ」
(2番・3番は『どーのこーの』『あれにこれに』と入れ替えればよし)

あー、それでか、と中学生以来初めて気づいた。ジョン生前のベスト盤『ジョン・レノンの軌跡(シェイヴド・フィッシュ)』(上)では1曲目の『平和を~』が1番だけでフェイド・アウトし、すかさず2曲目『コールド・ターキー』の破壊的なイントロになだれ込む。ぼくの解釈でいいわけだ。1番だけで以下略。このベスト盤のB面ラストはぐちゃぐちゃの『平和を~』ライヴ・ヴァージョンが前曲の『~クリスマス』にクロス・フェイドし、あっという間にフェイド・アウトして終る。一種のジングルで、独立した曲とは扱われていない。
ならば『シェイヴド・フィッシュ』に準じて初期シングルは、

1.平和を我等に(1番)
2.コールド・ターキー(冷たい七面鳥)
3.インスタント・カーマ
4.パワー・トゥ・ザ・ピープル
5.ハッピー・クリスマス(戦争は終った)

の順で訳し、後はアルバム順に、

○ジョンの魂
○イマジン
○サムタイム・イン・ニューヨーク・シティ
○ヌートピア宣言
○心の壁、愛の橋
△よろしくレノン夫人(シングル『スタンド・バイ・ミー』B面)
○ダブル・ファンタジー
○ミルク・アンド・ハニー

と訳していけば公式オリジナル曲の全訳になる。
だが「ジョン・レノン・アンソロジー」とその抜粋盤「ウォンサポナタイム」を聴き返して止まってしまった。知ってる気でいたのが浅はかだった。食えない音楽家なのだ、ジョンという人は。さすがだ。