人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

ビートルズより偉大なバンド!?

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筆者が言ったのではない。もちろんそんな訳はない。だが今日(7月6日)は金曜、訪問看護士のアベさんが筆者の病状を視察しに来る曜日で、しかも筆者は通販でザ・シャッグスの「フィロソフィー・オブ・ザ・ワールド」米1969(画像3)と格安(送税込690円)で再会したところだった。15年前に出版社の人間に貸して返ってこなかったのだ。出版社の人間は人から借りたらまず返さない。

同時に貸してやはり戻ってこなかったのがモンクス「ブラック・モンク・タイム」独1966(画像1)で、シャッグスともども編集部で輪姦されたあげく行方不明になった。「いやー凄いね」と編集者。「どっちもビートルズより偉大なんじゃないかなあ」
確かにビートルズリヴォルヴァー」、ストーンズアフターマス」、キンクス「フェイス・トゥ・フェイス」(以上英)、ビーチ・ボーイズ「ペット・サウンズ」、ディラン「ブロンド・オン・ブロンド」、ザ・バーズ「昨日よりも若く」(以上米)の年にモンクスのアルバムは突然変異に見える。だがフランク・ザッパ&ザ・マザース・オブ・インヴェンションの「フリーク・アウト」の年でもあると思えば、ドイツ駐留アメリカ兵が全員僧服のカッパ刈りで滅茶苦茶なパンク・ロックをやってもおかしくはないわけだ。
まだ離婚前に中古で買い直して家でかけていたら、妻が嬉しそうに寄ってきて「なにこれ?ビートルズよりいいじゃない?」
そう、複数証言なのだ。

ビートルズより偉大だ。キャプテン・ビーフハート(画像2「ストリクトリー・パーソナル」米1968)に匹敵する」というのは巨匠フランク・ザッパの賛辞で、片田舎で両親が楽器など初めての三姉妹に(もうひとりの妹はベースで部分参加)組ませたのがシャッグスになる。80年代以降急速に評価を高め、未発表曲集も発売(画像4)、アルバムは大手RCAヴィクターが再発してビーフハートの最高傑作「トラウト・マスク・レプリカ」米1969(画像5)と並ぶロングセラーになっている。

アベさんには以前ビーフハートを試聴してもらった。「あの…歌と演奏がバラバラに聴こえるんですが」「そういうアレンジなんです」「でも滅茶苦茶な演奏に聴こえるんですが」「全部楽譜通りだそうです」
そして今日のシャッグスは「勘弁してください。気持悪くなりそうです」
アベさんがマトモなのだ。それは聴けばわかる。