人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

デイヴィッド・ボウイ

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スケアリー・モンスターズ」1980から「レッツ・ダンス」1983までのブランクにボウイを聞き始めたので、70年代のアルバムは全部好きですね。「ロジャー」1979と「モンスターズ」は過渡期のアルバムという印象を受けました。
最初に買ったのは輸入盤のバーゲン・コーナーにあった「ハンキー・ドリー」1971と「アラジン・セイン」1973です。当時アルバム1枚を1,200円で買えるというのは大変な魅力でした。日本盤は2500円が標準でしからね。この安物買いのおかげでイギー・ポップのボウイ・プロデュース盤「愚者」も「欲情」も、ついでにファウストの「4」やピーター・ハミルの「フューチャー・ナウ」も高校生の分際で買ったのです。おかげでデートは図書館でした。健全交際そのものでしたね。レコード貸し借りしたりして。

「ジギー・スターダスト」1972がバーゲンだったらそっちが先だったでしょうけど、「ジギー」の前後作とほとんどイギーをヴォーカルに立てたボウイのアルバムと言える1977年の「愚者」「欲情」の2作は入門としては悪くなかったな、と思います。特に「ドリー」(画像1)と「愚者」(画像2)は口ずさめるほど聴きました。
ボウイ自身が00年代に「ドリー」をフェヴァリット・アルバムに挙げています。楽曲の良さと情感ではボウイ全作中1、2を争うのではないでしょうか。

00年代にイギリスの音楽誌で「もっとも偉大なUKロック」の批評家投票にビートルズストーンズ、フー、Zeppから始まりプロディジーレディオヘッドまで入っているのに、ピンク・フロイドとボウイは選外なのには驚きました。フロイドやボウイがそんなに過小評価されるなんてあんまりでしょう。

購入を迷っている方も多いと思いますが一昨年の「Station To Station」3CDボックス(画像3)は詳しい資料集と同アルバムのツアーからのライヴ2CDが既発のライヴ以上の傑作で、当時のマイルスが聴いたらバンド全員引き抜きにかかってもおかしくないベスト・メンバーの最高のライヴが聴けます。デビューから「英雄夢語り」までのボウイは公式ライヴで網羅できるので、けっこうライヴ盤聴くことも多いですね。
でもやはり「世界を売った男」1971~「英雄夢語り」1977までが格別です。これは確実に残ります。