人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

通院日記・4月8日(月)晴れ

人間、もとい動物の三大欲求のうち食欲と性欲は確かだが、後のひとつを睡眠とするか排泄とするかは難しい。起きていれば眠くなるし食事すれば便通がある。ちなみに猫は骨盤が狭いので便秘しやすいそうだ。女性が便秘しやすいのと同じ理屈になる。雌雄を問わず猫が女性に例えられやすいのは気まぐれな気性だけではなく体型が柳腰(すなわち骨盤が狭い)からでもある。筆者も猫は10匹以上、女性もほぼ同数と関わってきたが、なにも女の知性は猫並みだとか失礼なことを思ったことはない。娘ふたりだけはどんな猫より可愛いかったが、運よく美貌で知的な女性しか知らないので猫と比較する機会に遇わなかった。

あいかわらず話がとりとめもないが、ここまではそういえばエンシュア・リキッドというものがあったな、という前振りになる。エンシュア・リキッドのお世話になったことのある人は多くはないと思うが、1缶360ccほどで完全な栄養食になる医療用飲料で、いわゆる植物人間が鼻孔から摂取するのに用いられる、と言えば真価が伝わるだろうか。気になるお値段は国民健保で1缶100円のお値打ち品。味はヴァニラ、いちご、コーヒーの三種類がある。

今日はこれから通院するのだが、転居前も現在も医療機関には恵まれているのにエンシュア・リキッドを処方してくれる医院はないのが転居後の唯一の不満で、離婚前一年間は点滴とエンシュア・リキッドで生きていた。食欲のみならず食事する意欲すらなく、セックスどころか自慰もしない。便通も睡眠も滅茶苦茶と、もう本能が壊滅していた。精神疾患の発症と本能壊滅の、どちらが先かわからない。肉体的な衰弱ともども同時進行だろう。

一昨年の春に最後の退院をするまでは、やはり精神疾患の消長によって食欲や睡眠が左右された。性欲について言えば、精神状態が悪化すると逆に昂まるので始末が悪い。難しく言えば人格低下、簡単に言えばやけくそな気分になるのだ。手持ちの生活費が尽きるまで連続して性欲解消サーヴィスの店に通う。
また、そういう時はタクシーの乗り逃げやら万引きを平気で繰り返して警察のお世話になる。お昼時なら仕出し弁当をとってくれて、調書を録られたあと車で自宅まで送ってくれる。まるで反省していないような書き方だがこれは反省文ではなく双極1型患者のドキュメントなのだ。
字数がない。明日に続く。