人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

「劇場版・魔法少女まどか☆マギカ」パンフレット

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 今回はネタバレなしですので、ご安心を。
 ぼくは買えなかったのですが、親しい方のご好意により「劇場版・魔法少女まどか☆マギカ 叛逆の物語」のパンフレットを譲っていただきました。ぼくの鑑賞初日感、その翌日の感想はすでにこのブログに掲載しましたが、それらはパンフレットを読む前に書いたものであることにご留意いただきたいと思います。

 パンフレットの外観は掲載画像の通りで、とても尋常なものとは思えません。全体像は縦に撮影しましたが実際は横長で、これも映画パンフレットとしては異例です。
 さらに裏面を見ると、表紙と裏表紙が噛み合わせてある上にシールで封印がされています。稲川方人の詩集「封印」1985の装丁を思い出しました。詩集が黒一色の箱に収められ、わざわざ出し入れしにくい作りの箱になっているのです。

 シールの注意書きは本当でした。目次を写すと、

・イントロダクション
・ストーリー
・キャラクター設定集
・総監督インタヴュー
・脚本家インタヴュー
・キャラクター原案者インタヴュー
・監督インタヴュー
・アートワーク集
・アートデザイン集
・アクセサリー・デザイン集
・主演声優対談
・エンドクレジット
・提携商品情報

 これは全44ページ、深夜に没頭して読みました。たいへん詳細な内容で、これなら「ネタバレ注意!映画鑑賞後の開封をオススメします」というのもうなずけます。完全なネタバレパンフで、映画鑑賞済みの観客へ向けた作品ガイドになっているのです。
 ぼくの解釈は監督の意図や脚本家の構想からはハズレですが、まどか役(悠木碧さん)×ほむら役の声優対談ではかなり近い(というか、ほむら役=斎藤千和さんとほぼ同じ)解釈がなされていて、やっぱりぼくの解釈もアリなんだな、とひと安心しました。これはダイレクトな作者である脚本家・監督よりも、声優さんの方がさまざまな解釈から作品を捉えている、ということかもしれません。

 生きている宝石が夢見ている世界、という設定はシオドア・スタージョン「夢見る宝石」にあり、世界改変能力と疑似(仮想)現実、レプリカントはP.K.ディックの生涯のテーマでした。それら古典的SF作品の影響は今ではことさら論じられませんが、それが「まどか」のような作品なら比較の必要もないと思います。