人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

エムブレイサブル・ユー

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この曲は元々ミュージカル挿入歌として1930年にガーシュウィン兄弟によって作られた。ジャズ歌手で持ち歌にしたのはシナトラの方が早いが、絶大な反響を呼んだのはこれ。
[Billie Holiday-Embraceable You,1944](画像1)
http://m.youtube.com/watch?v=dFVtTVMqfLQ&guid=ON&gl=JP&client=mv-google&hl=ja

ところがビ・バップのジャズマンは原曲のメロディを完全に解体してみせた。シナトラ歌唱版と連続してリンクを貼るので比較してみてください。
[Charlie Parker Quintet,1947](画像2)
http://m.youtube.com/watch?v=DBbm7lDmCDU&guid=ON&hl=ja&gl=JP&client=mv-google
[Frank Sinatra,1943]
http://m.youtube.com/watch?v=dc3VXzHEhX4&hl=ja&guid=ON&client=mv-google&gl=JP

ビ・バップでもメロディを残しながら独自に原曲の情感を再解釈する、という手法もある。次に上げるピアニスト、歌手がそれに当たる。
[Bud Powell Trio,1953]
http://m.youtube.com/watch?v=kWmvtaW_5I8&gl=JP&client=mv-google&guid=ON&hl=ja
[Sarah Vaughan,1954]
http://m.youtube.com/watch?v=8cWS_I6QdZY&client=mv-google&hl=ja&gl=JP&guid=ON

だがフリー・ジャズの人が演奏するとこうなる。
[Ornette Coleman Quartet,1960](画像3)
http://m.youtube.com/watch?v=gNMYLWl8pYk&p=D723F368F1D98D9C&client=mv-google&hl=ja&guid=ON&gl=JP

「きみを抱きたい、抱きしめてほしい」という素朴な歌の、演者による表現の違いを楽しんでいただけたかどうか。