ディジー・ガレスピー&チャーリー・パーカー Dizzy Gillespie & Charlie Parker - チュニジアの夜 A Night In Tunisia (Dizzy Gillespie, Frank Paparelli) (Uptown, 2005) : https://youtu.be/F-IQilaj38Q : https://youtu.be/n0PwxDtN22Y - 7:23
Recorded live at Town Hall, New York City, June 22, Friday Evening, 1945.
Released by Uptown Records as the album "Dizzy Gillespie/Charlie Parker - Town Hall, New York City, June 22, 1945", UPCD 27.51, 2005
[ Personnel ]
Dizzy Gillespie - trumpet, Charlie Parker - alto saxophone, Al Haig - piano, Curley Russell - bass, Max Roach - drums
ジャズ有名曲中の有名曲で、ディジー・ガレスピーの数々の名曲の中でも屈指のスタンダードとなったのがこの曲「チュニジアの夜」ですが、短調かつラテン・リズムなのでジャズの主流からは相当外れた作風であり、モダン・ジャズを代表する曲とは言い難いエキゾチック趣味の曲です。ガレスピーはビバップばかりでなくラテン・ジャズの発明・推進者でもあったので作者本人は終生のレパートリーにしましたが、この曲を有名にしたチャーリー・パーカーのライヴの演奏頻度は少なく、スペシャル・セッション用に稀にライヴ・ヴァージョンを残している程度ですが、逆に普段から演奏頻度の高い曲より特別な機会に演奏したためライヴ収録されるチャンスに恵まれた曲でもあります。トップに上げた2005年発掘のライヴ・ヴァージョンはガレスピーもパーカーもまだこの曲をスタジオ録音していないもっとも早い時期のライヴ演奏で、このライヴ音源は2005年当時「ツタンカーメン級の発掘」と大反響を呼び、即ジャズの古典的録音と目されたものです。
ガレスピーが'44年に同僚のピアニスト、フランク・パパレリと合作して作ったこの曲は当初「Interlude」というタイトルでサラ・ヴォーンの歌唱で録音され、「Interlude」のタイトル時点でレニー・トリスターノも録音を残しています。ガレスピーが所属していたビッグバンドのボス、アール・ハインズの勧めで「チュニジアの夜」と改題されたこの曲は'45年にはボイド・レイバーン楽団のレパートリーに採用されましたが、ガレスピー自身のモダン・ジャズ・コンボで録音されたのは'46年5月でした。その翌月、ニューヨークから連れてきた21歳のマイルス・デイヴィス以外は臨時編成メンバーでチャーリー・パーカーがロサンゼルスのインディー・レーベル、ダイヤルに録音したヴァージョンは、当時のジャズでは空前の超高速無伴奏アルトサックスのブレイク部分でリスナーの度肝を抜きました。完奏テイクはテイク4とテイク5で、テイク5がOKテイクに採用されましたが、その反響の大きさに、ダイヤルのプロデューサーは未完奏テイクのブレイク部分も「Famous Alto Break」として発売したほどです。
Charle Parker Septet - A Night In Tunisia (Dial, 1948) : https://youtu.be/lxH83kmjpyw - 3:02 (Take 5, Original Release)
Charle Parker - Famous Alto Break (Dial, 1954) : https://youtu.be/cJ831AvhVt4 - 0:47 (from the album "The Alternate Masters", Dial, 1954)
Recorded at Radio Recorders Studios, Santa Monica Blvd., Hollywood, Tuesday, March 28, 1946.
Released by Dial Records as the 10'album "Charle Parker 1", Dial 201, 1948
[ Personnel ]
Miles Davis - trumpet, Charle Parker - alto saxophone, Lucky Thompson - tenor saxophone, Arvin Garrison - guitar, Vic McMillan - bass, Roy Porter - drums
また、ディジー・ガレスピーが念願のラテン・ジャズ・ビッグバンドを軌道に乗せ、カーネギーホールでコンサートを開いた際に、スペシャル・ゲストとして招かれたチャーリー・パーカーはガレスピーとガレスピーのバンドのリズム・セクションとの共演でクインテット編成による5曲を披露し、この'47年9月のガレスピー&パーカーのクインテットのライヴはジャズ史上初の海賊盤ライヴとしてマニアの間でプライヴェート・プレスが高値で取り引きされるという現象を起こし、以降もパーカーは生前のうちに海賊盤ライヴが引っ張りだこになる稀有なジャズマンとなったのです。
Dizzy Gillespie & Charlie Parker - A Night In Tunisia (Roost, 1997) : https://youtu.be/RZQcE1xOrJ4 : https://youtu.be/0oZNrcF14Dg - 5:11
Recorded live at Carnegie Hall on September 29, 1947.
Released by Capitol/Roost Records as the album "Diz 'N Bird At Carnegie Hall", Roost-CDP 7243 8 57061 2 7, 1997
[ Personnel ]
Dizzy Gillespie - trumpet, Charlie Parker - alto saxophone, John Lewis - piano, Al McKibbon - bass, Joe Harris - drums