人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

バカ話(4・俳句)

アル中病棟今日の昼食後のお題は「毛」なり(しかも50音順)

「佐伯さん頼みます」とわれは笑点大喜利

「暑苦し毛」というからには全身毛がボーボー

「愛し毛」ならば睫毛がくるりとカールでしょ

「鬱陶し毛」はなかなか手の届かぬ処なり

「偉ぶり毛」眉毛口髭尊大なり

「おとなし毛」存在感のない腋毛

「苦し毛」は喉奥底に生えるなり

「けな毛」とは脱毛症の一種なり

「こそばゆ毛」抜こうとしても抜けぬなり

「さびし毛」は背中のホクロに生えるなり

「痺れ毛」はストレートパーマも効き目なく

「涼し毛」を嫌いな者は手を挙げよ

「せつな毛」はこれまた各自考えよ

「そつな毛」は掃除せずとも消えるなり

「立ち逃げ」の過去をがある者起立せよ

「ちいさ毛」は無毛の一歩手前かな

「つまらな毛」もまた毛の後退する病気なり

「突拍子毛」全身の毛が逆立って

「投げやり毛」なんだか乱れていそうなり

「匂わな毛」臭うようだと困るなり

「ぬるぬる毛」君たち何を言わせるか?

「ねばねば毛」なにぬねのって陰猥ぞ

「ノリノリ毛」もはや誰にも止められず

「恥ずかし毛」恥ずかしいところに生えるなり

「引っ込み毛」対人恐怖は痛ましき

「不安毛」にわが解説はいらぬなり

「へっぴり毛」?思わず同情誘うなり

「誇らし毛」あんまり見たくない毛なり

「まじめ毛」はほどほどを心掛けるべし

「淫ら毛」はここではちょっと言えぬなり

「難し毛」エステに通う他はなし

「珍し毛」動物園の幼児なり

「もどかし毛」これがなかなか抜けなくて

「やーらし毛」こういう男は避けたまえ

「愉快毛」はそうそう悪くないなりし

「呼んでる毛」絡められないよう注意

「らりらり毛」解説不用も極まりし

「利発毛」に塾通いする子供かな

るんるん毛」似合わぬ人は避けるなり

「冷徹毛」毛をつけぬともいいもの

「狼狽毛」はいはいゆっくり呼吸して

「腋毛」とはそれだけ言えば終りなり

「を」と「ん…」の毛はわが想像を越えたりし

座布団もくれず聴衆はお昼寝へ