人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

女嫌いのフェミニスト(1)

ライター仕事は何でも屋、コーディネーターみたいな面もあるからOVA制作、ゲーム制作、AV制作などは1度で懲りたが、映画と演劇には引きずり込まれる寸前だった。元々好きだったし制作のプロセスや映画人・演劇人の気風の違い(はっきりタテ社会・ヨコ社会に分かれる)、さまざまな困難と矛盾が興味深かった。
大学時代に校舎からすぐだったので角川春樹事務所で輸入ワインの出入荷管理のバイトをしたことがある。事務室で帳簿の転記をしていると映画製作部の人たちがコーヒーを飲みに入ってきた。ぼくは新しくコーヒーを点てた。「次の大森の花降る、いくらだったっけ?」「3億5000万」「消費税1750万か」
「はい、どうぞ。砂糖とクリームはこちらです」消費税1750万か。予算3億5000万円は映画としては低予算の小品だが1750万円が内税と聞くと虚を突かれる。ぼくはまだ出版仕事には関わっていなかったが当時の恋人を通して小劇場演劇の内情は知っていた。動く金額、関係者の多寡、メディア展開などでこうも違うのか。ライターになって制作協力を求められる機会もあり、ますます実感した。
映画界と演劇界をこうたとえれば感じは伝わるだろうか、前者がマフィアなら、後者はファミリーだと。演劇は手弁当の人たちの集まりだが、某大手映画社の重鎮はぼくを企画会議に迎えて休憩時間にきまり悪げに言った。「カネさえくれればなんでも作る。うちだけじゃない。映画会社はどこもそうだよ」
ぼくも自分の能力で出来る仕事ならなんでも引き受けるライターだったし、受注仕事の制約の中で世に送られてきた名作・凡作・駄作によって映画史が彩られてきたことは知悉しているつもりだった。だが…

ここまで書いてブランチのカップラーメン(笑)を食べ(最近やっと食べられるようになった。離婚以来4年ぶりだ)、ブログを見てコメントし、郵便局に不在配達のtaspoを取りに行き(これでやっとゴールデン・バットが買える!改築中で休業だが在庫のバットを自販機で売っているタバコ屋があるのだ)、主婦にも劣らぬ手際で食料品を買い物し、帰宅してシャワー浴びて洗濯し、届いたネット注文のCD聴いていたらMX-TV放映の「プリキュア」の時間になったので堪能して見終えると、書きかけの記事をすっかり忘れているのに気づいた。ぼくはこのタイトルでなにを書くつもりだったのだろうか?。