人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

真似句亭日乗(1) 再録ウナギの死

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虫垂炎入院日記」は12回だったので「虫垂炎退院日記」は6回、どうせ内容は代わり映えしない思いつきの羅列なのだが、飽きたら通しタイトルを変る。これはぼくが戦後漫画界最大の巨匠と崇める谷岡ヤスジの癖でもあった。
谷岡ヤスジのアギャキャーマン」から「マラソンマン」「ドよろずーマン」「ベロベーマン」「はめっちょマン」までどれも大差ない。シリーズと言えるのは「ヤスジの仁侠道」「ド忠犬ハジ公」くらいだ。そこでぼくもヤスジに倣い、かつまた青年時代に心酔した(今は全然)永井荷風の反時代精神を酌んで(荷風の日記「断腸亭日乗」をもじって)「真似句亭日乗」とする。ぼくは躁鬱病、マニック・デプレッションだからだ。魔肉とか摩日苦とか悪趣味なのも考えたが、これでいく。真似句亭アエリエルと呼んでいただきたい。
そういう訳で、気分はリニューアル・オーブンである。記念に以前好評いただいた谷岡ヤスジの傑作「ウナギの死」を図版つきで再々録したい。携帯撮影のため不鮮明はお許しを。
「ウナギの死」(仮題)

魚籠からつかみ出されるウナギ/まな板に(ポトッ)/頭に鉄串(トン)ウナギ「あらっ」/身を割く包丁(シャー)「あらあら」/身を開かれる(クルッ)「あー」/骨を剥がされる(ガリリリリリ)「あらあらあらあらあら」/ごみ箱に骨が(ポイ)/茫然とウナギ「あら」/身を等分する包丁(ザキッザキッ)「あらあらあらあらあら」/ごみ箱に尾が「ポイ」/首だけのウナギ「あら」/頭を持上げる鉄串(グイッ)「あら?」/ごみ箱に頭が(ポイ)「あら」/ウナギの身に串(グサグサ)/ごみ箱の縁からウナギ「あら?」/炭火焼きされる身(ジュー)/跳びあがる首「あらあらあらあらあらあらあらあらあらら」/ハケでタレが「ペタペタペタ」/「あッらー~」/(ジィュ~)/あおぐ団扇(パタタタタタ)(ジュージュー)/「あッらー~」/・アップ「あら?」/重箱にご飯/ご飯にのせられる蒲焼/驚愕「あッらー~」/キモが椀に(ピクピク)(ポチャ)/頭に???「あら?」/ウナ重の膳「ヘイおまッとさん」/ウナ重を食べる男(モグモグ)(クチャクチャ)/跳びあがる頭「あらあらあらあらあらあら」/着地「あッらー~!」/ヒレで拍手するウナギ(パチパチパチ)「ヤッ/ジッツニあざやかなお手並でした」板前「バーカ」