人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

2011-12-16から1日間の記事一覧

鮎川信夫『繁船ホテルの朝の歌』

今回は戦後日本の現代詩屈指の一篇をご紹介する。鮎川信夫(1920-1986・東京生まれ)は戦前から詩作を始め、除隊後に詩誌「荒地」の中心となった。作風はエリオット、オーデンの影響が強い。 『繁船ホテルの朝の歌』 ひどく降りはじめた雨のなかを おまえはた…

続(1)・江戸川乱歩の功績と大罪

乱歩のイメージ戦略は近年で言えば松任谷由実、矢沢永吉といったポピュラー歌手を思わせるもので、これは成長期にあった日本のモダニズム=都市志向と踵をあわせたものでした。これも前回比較したヴァン・ダインと同様です。 ヴァン・ダインはニューヨークの…