○コメントと断片より
(1)カフカはフロイトの同時代人で、ニーチェ没後の文芸思潮にいた人です。当時の作家たちは、直接的な影響はともかく、人間観察は今よりずっと苛酷な視点をもっていました。カフカの没後にはファシズムの時代が来ます。それほど文化の退廃と行き詰まりが進行していました。
(2)更新がとだえているのはそういう事情でしたか。ぼくの個人事業主時代は忙しい時は殺人的に忙しく、ヒマな時は不安なくらいヒマでした。せめて年末年始くらいはのんびりできるといいですね。
(3)昔から不思議だったのは、カヴァー名人ジミは「ヘイ・ジョー」「ワイルド・シング」「ウォッチタワー」「サージェント・ペパーズ」などは歌っているのに、「サンシャイン・ラヴ」だけインストにしたんだろう、ということです。クラプトンへの良い意味での対抗意識でしょうか?
(4)ぼくも昔の友人にCDケースと中がバラバラ、という奴がいまして、貸したCDを何枚も紛失されてしまいました。まだ別のケースに入れるよりは裸のままの方がいいですよ。ぼくも調子の悪い時にはやってしまいますね。
カーズの再結成アルバムが出るとは意外でした。最近はトッド・ラングレンをリック・オケイセックの代役に迎えてロードに出ているという話でしたから。アルバムはちゃんとリック・オケイセックのカーズで、死去したベン・オール以外のオリジナル・メンバー全員。Amazonのユーザー・レビュー読むとなんとも複雑な気がして、なかなか買う気になれないでいます。
(5)カフカの「出発」「橋」、どちらも共通するのは「ここに留まっていること」への恐怖感かもしれない。でもここには踏み出すことへの恐怖もありますね。変化への畏れ?
(6)若松監督には仕事で15年ほど前にロング・インタビューしまして、フランスで「快楽の帝国」というタイトルで出ております。温厚で機嫌のいい、さっぱりした気性の人でした。ご冥福をお祈り申し上げます。
(7)なるほど。しかし一読した印象とは逆かもしれません。カフカの書く人物や事件は作り物めいたところがないけど、おそらく作者も判断を保留したまま書き上げていると思う。
(8)幼い頃の決断てどういう感じだったろう?案外おとなから教わった通りで、自分のことのようで自分ではなかった気がする。