人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

通院日記・8月19日(月)快晴

夏なのはいい。うちはワンルームだから窓を開け放して、玄関のドアもチェーンロックをかけてインスタント・コーヒーの空き瓶をかまし、それでも風がなければ換気扇か扇風機を回せばしのげる。
シャワーも毎日浴びるが、給湯にする必要もない。水とお湯の管は別系統で、どちらからも五分間は気温程度のぬるま湯が出る。それだけ出ればシャワーには十分だ。
だがこの季節は倦怠感がひどい。いわゆる夏バテではなく、ぼくの場合は服薬の副作用が強く出てしまうのだと思うが、日中の眠気がとにかく強く、集中力がまるで持続しない。この作文もここまで書くのに昼寝を挟んで三時間かかったくらいだ。

最初からこうなることは大体見当がついていたので、いっそのこと何か変な小説の書き出しでも制限文字数まで引用してお茶を濁そうか、と、思いつくもの何冊かを引っ張り出して再読してみた。駄目だ、この手はと判明しただけだった。冒頭1000文字でその作品の世界観を伝えきっているものなど滅多にない。それに今日は通院日記だった。全然気が進まないが、その話題を書かなければなるまい。

特筆すべきことはまるでなかった。以前は坊主刈りにしていくと躁転したかと驚かれたものだが、ぼくは頭皮湿疹ができやすいので思いついたら坊主刈りにしているのはもう主治医も理解しているので、特にリアクションもない。先週言い忘れた、麦茶ばかりで酒を全然飲んでいない件は話してきた。だがこの主治医は飲もうが飲むまいがアルコール依存症に完治はない、という現代医学の信奉者でもある。なんか信じてもらえてないな、というのが表情からうかがわれた。
「今週からアベさんの訪問看護再開だね。報告することが山ほどあるね」
「ええ。まあ決着はついたので簡潔に話します」

薬局にまわると、受付にヨシカワさんが出ていた。相変わらず左手首にギプスを巻いている。
「なかなか取れませんね」
「あんまり休めないですから」
「やっぱり休めないと治りませんか」
「ええ。そうなんです」
外出札をもらって薬局を出る間際、しまった、受付でだったら写真撮らせてもらえたかもしれないぞ、と気づいた。ブログのネタになるし、身近な美人の写真を携帯するのは縁起がいい気がする。

さて明日は歯科、しかも、「歯肉を切りますから」と予告されている。どうなるやら。わくわく。