人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

ドッキリ!嵐を呼ぶ封印のタツタマ丼。

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 タツタマ丼とは略せばいいというものではないが、ご覧の通り竜田揚げを一口大に切って、めんつゆをみりんで割って長ネギを軽く煮たつゆにかき玉子を溶き、丼飯に盛った竜田揚げを玉子とじにしたものを言う。そういう料理があるのかは知らないが、スーパーのお惣菜で買ってきた竜田揚げをそのまま食べるのも味気ないな、第一ブログのネタにならないな、と思い、おとといの海老天丼、昨日のソーハカ丼に続いてアレンジしてみた。
 ソーハカ丼もハムカツを使ってソースカツ丼をモデルに作ってみたものだが、竜田揚げ玉子とじ丼、略称タツタマ丼も竜田揚げは鶏肉なのだから、親子丼からそう離れてはいない。竜田揚げ自体に味があるからくどくはならないかと思ったが、鶏肉だから昨日のソースハムカツ丼とは対照的なほどあっさりしたものになった。手前味噌だが、どちらもなかなか悪くないアレンジだったと思う。

 ちなみに今回のタイトルは映画クレヨンしんちゃん風に迫ってみた。タツタマという語感はしんちゃんを連想しないではいられない。映画クレしんというとジブリアニメをアートムーヴィーみたいに思っている人、また深夜アニメなら観る人にも「映画プリキュア」と並んで鼻先であしらわれることが多いが、「暗黒タマタマ大追跡」「ブタのヒヅメ大作戦」「モーレツ!オトナ帝国の逆襲」「アッパレ!戦国大合戦」「鏡の国のミラクル大冒険」「未来をつなぐ☆虹色の花」「みらいのともだち」「人形の国バレリーナ」などジブリの劇場作品や京都アニメーション、シャフト作品と面白さや感動でどう違うというのか。
 ただししんちゃんやプリキュアができないこともあり、それは真にネガティヴな、しかも普遍的なだけに目をつぶれないデカダンスへの衝動だったりするのだが、もっと単純にファミリー映画ほど倫理規制が厳しくなる、というのがある。確かにまだ年端もいかない児童や幼児に観せるわけにはいかないこともある。だが対象が成人でも、こんなことでと思うようなことで規制がかかることがある。

 この秋の、いわゆる深夜アニメで「おそ松さん」という「おそ松くん」のメタレヴェル・パロディをやっている面白い作品があるが(スタジオびえろ制作)、第1話はオリジナル「おそ松くん」からの50年近いギャップ自体をネタにして、冒頭から20分以上主人公の六つ子がさまざまなパロディ、それもジャニーズ関係から「うたのっ!プリンスさま」「ラブライブ!」「スタミュ」までを披露し、最後に現役感をアピールして終える、という作りだった。この第1話は大胆な内容で話題になった。
 しかも放映第3回は、30分で9話のショートコントからなるとんでもない構成だったが、そのうち3話ほどは「ほれいけ!DEKAPANMAN」で、レギュラー・キャラクターのデカパンが人助けをしようと(デカパンはデカパン一枚以外は全裸なので、何でもパンツにしまっているため)パンツから道具を取り出そうとするたび瞬時に射殺される、というブラックなコントが放映された。もちろんタイトルバックも某アニメをそっくりもじってある。

 この「ほれいけ!DEKAPANMAN」が、地上波放映より後のBS放映ではタイトル・バックから「ほれいけ!」が外される他、早くもパロディ部分を除いた改変ヴァージョンになり、地上波放映局からも「オリジナルに失礼な行為だった」と釈明がされた。さらに、12月下旬に予定されていた「おそ松さん」ディスク発売の第1巻は1月に繰り下げられ、テレビ放映版第1話はすべてオフィシャルのインターネット配信から削除、ディスクにも未収録、第1巻第1話は新作に差し替え、また第3話のショートコント9話からもデカパンマン分は削除し新作に差し替えると11月末に発表された。昨今、自主規制とはいえこうした「封印作品」の例は深夜アニメでも珍しい。自主規制発表とともに、ウィキペディアもそれまで記載していた第1話の内容紹介を削除してしまった。
 もっともサザエさんドラえもんはどんなマイナーな媒体でもいじるとやばい、という定評がある。名指しはまずいようなら仮にそれをシンナーマンと呼べば、そんなアンパンみたいなものをいじるのは業界的にどれだけ危険かということでもあるし、まるごと幻の第1話などは流行りの芸能人やアニメを片っ端からパロディにしたのだから竹槍の中に飛び込んだようなものだろう。「おそ松さん」には「赤塚先生起こるかな?」「大丈夫だよ、もう死んでるから」と、遺族の意向に沿った(笑)ギャグが毎回出てくるが、とかく世間は世知辛いものだ。

 というようなことを考えながら作ったのが竜田揚げ玉子とじ丼、略称タツタマ丼なのだった。いわゆる自主規制なんて体裁はいいが、結局丼物など玉子とじにすれば様になるのと大差ない。竜田揚げだけでもおかずには十分だし、タツタマ丼から竜田揚げを抜けば玉子丼でそれだって十分な丼物ではある。屋上屋という言葉もあるが、さすがにソースタツタマ丼まで行き過ぎたことは考えないし、それに丼物シリーズも3日連続でやると飽きてきた。丼物に飽きてきたというよりも、丼飯以外の献立について書きたくなってくる。
 対岸の火事ではないかもしれないので、今回の記事はこのブログから特定のシリーズ記事が突然削除される可能性もある、という予告も兼ねている。それと、「おそ松さん」は今ならまだ封印作品にされる第1話、第3話もサイト上で観られるかもしれない。「おそ松さん+無料動画+第1話」(有料サイトはオフィシャルなのでもう削除されているから)で検索できます。観られるか保証はできないが。
 次回は丼物以外の献立を載せます。