Recorded at Tonstudio Dierks in Stommeln, January 1972
Produced by Rolf-Ulrich Kaiser
Sound Engineering by Dieter Dierks
Released by Pilz Disk Pilz 20 21314-5, 1972
All Songs written and arranged by Hoelderlin.
(Side A)
A1. 我々は商品か Waren Wir - 4:53 (00:00)
A2. ペーター "Peter" - 2:52 (04:51)
A3. 藁 Strohhalm - 2:20 (07:46)
A4. ある小人へのレクイエム Requiem Fur Einen Wicht - 6:32 (09:50)
(Side B)
B1. 覚醒 Erwachen - 4:20 (16:26)
B2. 気象通報 Wetterbericht - 6:34 (20:30)
B3. 夢 Traum - 7:20 (27:08)
[ Hoelderlin ]
Michael Bruchmann - drums, percussion
Nanny DeRuig - vocals
Christian Grumbkow - guitar
Joachim Grumbkow - cello, acoustic guitar, flute, keyboards, mellotron
Peter Kaseberg - bass, acoustic guitar, vocals
Christoph Noppeney - violin, flute, piano
with
Peter Bursch - sitar (A3)
Mike Hellbach - tablas (A3)
Walter Westrupp - flute (B1)
(Original Pilz "Hoelderlins Traum" LP Gatefold Inner Cover & Side A Label)
残念ながらデビュー作の本作きりでバンドは一旦解散状態になりましたが、1975年にナニーさん抜きの男性メンバーがバンドを再結成して英語詞で国際的活動を視野に入れた再デビューをSpiegeleiレーベルから果たしました。新生ヘルダーリンはスタジオ作3作『Hoelderlin』1975、『Clown & Clouds』1976、『Rare Birds』1977、集大成的ライヴ盤『Traumstadt』1978を発表後にエレクトリック・ポップ路線に転じて『New Faces』1979と『Fata Morgana』1981を残しますが、再び解散を余儀なくされました。それでもメンバーの結束は強く、2007年のスピーゲライ・レーベル作品全作品のCD化(ピルツ盤のデビュー・アルバムは早くからCD化されていました)ではメンバー自身の監修でリマスターと未発表テイクの増補が行われ、新作『8』も同時発売されて2009年までライヴ活動を行っていたようです。スピーゲライ盤はヴォーカルのナニーが抜けた上英語詞ということもあり、ずばりキング・クリムゾンとキャラヴァン、ジェネシスの影響を受けたブリティッシュ・プログレッシヴ・ロックのフォロワー化してしまいます。男性メンバーのヴォーカルはピーター・ガブリエルそっくりです。どれも出来も良く、丁寧に制作されたことが伝わる好感の持てる作品ですが、デビュー・アルバムの面影を求めると普通のバンドになってしまった感は否めません。『Hoelderlin』『Clown & Clouds』『Rare Birds』『Traumstadt』はプログレッシヴ・ロックのリスナーになら文句なしにお勧めできるアルバムですが、『Hoelderlins Traum』はもっとローカルな音楽性だからこそ普遍性に達しているアルバムなのです。