人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

エレクトリック・プルーンズ再説

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いや失礼しました。数日前60年代アメリカの西海岸バンド、ジ・エレクトリック・プルーンズを取り上げて、ザ・シーズやザ・チョコレート・ウォッチ・バンド同様ビーチ・ボーイズザ・バーズとは比ぶべくもない泡沫バンドと斬り捨ててしまった。
その後数日手持ちの60年代ガレージ・パンクやガレージ・サイケ(ガレージで練習することから。もちろん野望はアメリカのビートルズストーンズ)をじっくり聴き、数十曲のクリップやライヴ映像を堪能して反省した。プルーンズ、良いです。チョコウォッチもかっこいいです。他にもテキサス州オースティンに13thフロア・エレヴェイターズという大物がいて…大物なのでまた今度にする(ちなみにザ・シーズはやっぱりダメだった。どの曲も同じに聞こえる。その意味ではすごい)。

さてプルーンズ、実はシナトラの会社リプリーズがロック部門を設立し、満を持してデビューさせたバンド。キワモノなんて言ってはバチが当たるのだ。しかもストーンズのアルバム「アフターマス」やシングル「サティスファクション」「黒くぬれ!」のダークなサウンドで一躍ロック界の最先端に立ったプロデューサー、デイヴ・ハッシンジャーに全権を任せた。
どれだけ最先端だったかというとジェファーソン・エアプレインもグレイトフル・デッドもみんなハッシンジャーのプロデュースなのでもわかる。ストーンズの「一人ぼっちの世界」も「19回目の神経衰弱」も「レディ・ジェーン」「アンダー・マイ・サム」も、エアプレインの「あなただけを」も「ホワイト・ラビット」もみんなハッシンジャー・サウンドなのだ。プルーンズもドアーズのデビュー曲'Break On Through(To The Other Side)'より半年早く名曲『今夜は眠れない』'I Had Too Much Dream(Last Night)'で全米11位をつけた。掲載アルバムは、
●「今夜は眠れない」(原題=前出)1967年4月
●「アンダーグラウンド」'Underground'同年8月
●'Too Much To Dream'2007年(2CD、上記2作にアルバム未収録曲、未発表曲を含む集大成)

真のプルーンズはこれだけ。実働半年で2枚のアルバムを出して解散。せっかく事務所が名義を持っていたので後3枚のアルバムが別バンドによって出る。ここら辺も芸能界ぽい。