人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

通院日記(11 月20日火曜・晴れ)

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昨日も通院日記だったじゃないかと言われればその通りで、ただし今日は歯科への通院だ。階段を降りると、向いのアパートのお婆さんが猫マンマの餌皿を出していたところだった。おはようございます、と会釈して通りすぎようとすると、「おはよう?それともこんにちは?」
「おはようございます」
歯科は、新しい歯科衛生士の女性スタッフが2名増え、Kさんは残りYさん(画像1)は別の医院に移ったらしい。その代わり新たに入った衛生士さんのひとりは気さくな性格で、主治医の先生が離れるとわーっと話し始める。
線路を挟んでちょうど裏側の内科とメンタル・クリニックに彼女も通っており、「待合室で何度も一緒になりましたよ」「そうですか」「内科のS先生、俳優のTに似てますよねー」「そうでしょうか?」
「メンタル受診しているのは面接の時言ったんですけど、気にしてないどころかここの先生、忘れちゃったみたいなんです」「なるほど」「何もないならいいですけど、えっ君メンタル行ってるの?みたいな話になったら面倒くさいですよね?」

ぼくは48歳になったが、昨年の春まで交際していた女性(不倫だった)は7つ下で偶然同じ高校だった。この歯科衛生士さんも同じくらいの年配で、この町はメンタル・クリニック通院者に偏見がない(なにしろ駅前にある)から、通っている彼女も地元っ子なのだろう。そういう女性がもっとも話しやすいのがぼくくらいの年配のバツイチ男かもしれない。結婚・育児経験もあるから物腰が柔らかく、女性ではないからフェミニンでもエゴがない。別れた女性から、ぼくはずっと「生活感もないし現実感もない。捕まえようとすると離れていくし、諦めていると近くにいる。あなたは存在しない風か音楽みたい」と言われ続けた。だからぼくはアエリエルaeriel(風と音楽の精)と名乗っている。中年男女の不倫愛なんて意外と中学生的なものだ。濃厚なセックスを除けば、だが。
ほとんど会話せずセックスだけのデートもあった。これはさすがに中年の自信がないと考えられない。

歯科の主治医の院長先生はハンサムで写真つきのプロフィールが待合室に飾ってある。趣味はテニスとゴルフ。松井選手と肩を組んだ写真。マガジン・ラックにはニューズウィークとLee。クリスマスツリーが飾ってあった(画像2)。朝を感じた。何となく嬉しかった。